中国経済、特に不動産などに関する記事が、グローバルに増えてきました。韓国メディアにも相応の記事が、そうですね、前よりは増えましたが、まだまだ『安米経中(安保は米国、経済は中国)』とする考えが強いこともあって、さほど目立つ、または話題になっているわけではありません。PF問題など、国内の問題のほうが話題になっているから、というのもありますが。そんな中、地上波放送SBSが、北京や上海の経済、景気沈滞を報じながら、大きな要因として「4つの『D』」を挙げました。フォーリン・ポリシーが元ネタだそうですが、債務(Debt)、国内外での需要不振(Demand)、人口減少(Demographics)、そしてデカップリング(Decoupling)またはデリスキングです。
それは確かにそうも言えるだろうな・・といったところですが、この4つのうち、少なくとも3つは韓国経済(不動産など)にそのまま当てはまる気もします。偶然かもしれませんが、一つ前のエントリーで「中国じゃあるまいし(原文ママ)」という部分でも似たようなことを思いましたが、そこはともかくして。韓国は、日米のようにデカップリング、いわば脱中国に積極的ではありません。しかし、だからといって日米陣営からデカップリング路線を取っているわけでもなく、どちらかというと、『両方欲しい』としています。長いスパンで見るとこれがもっとも問題かもしれませんが、少なくとも中国の(4つのDの一つとしての)デカップリングほど、本格化しているとは、まだ言えません。だから、3つが当てはまるのではないか、と。もし4つ全部当てはまるなら、それは政権交代などが強く関わるかもしれませんが。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・(※一般的に)経済がうまくいけば人々が集まって、そうでないと人々が去っていくものです。2023年1月から9月まで、メキシコ国境から米国にはいって難民として受け入れてくださいと要請した中国の人が、22000人を超えます。まだ国境で待機している中国人はもっと多いでしょう。これだけ見ても、今中国が以前のように多くの人々に機会を提供できる国ではないということがわかります。中国の金持ちたちは、どうすれば資産を守って外に出られるか悩んでいます。シンガポールや香港を通じてお金を他に投資するか、日本のマンションを買うかなどで、資金を持ち出そうとしているという話、よく耳に入ってきます・・
・・中国の証券市場はいま低迷しており、反騰できないでいますが、競争関係にあるインドとか日本とか、こうした国々は今、証券市場がすごく活況ではありませんが。もちろん、証券市場が経済全体を反映しているわけではありません。しかし、証券市場が低迷しているのにその国の経済は良い、そのような話は、聞きません。中国経済を引っ張っていく力は、結局は中国共産党、その頂点にある習近平の権力であり政策です。結局、このような現象が意味するところは、それら対して、中国の経済主体が信頼していない、希望を持っていないということなのです・・・・党の指導を守ればまたすぐに良い暮らしができるようになる、そう思っている人が多いなら、数万人も南米を通じて米国に入ろうとはしないでしょう。その2万人、3万人という数字が中国人口に比べると大した事ないと思われるかもしれませんが、いままでは見られなかった現象です・・
・・もう中国経済も、低賃金労働だけでなんとかなる経済ではありません。私たちも経験して知っていますが、経済がそのような段階から次の段階に成長するには、その時からは自由、創造、そのようなものが解放されなければなりません。今の中国はそうではありません。むしろ、取り締まりをして、外国との交流を防ぎます。結局、政策に対する信頼と確信の不足、そのようなものが、消費不振として現われ、経済指標として、物価の低迷として現れるのです。中国は現在そのようなトラップにかかっていると言えます。「中国経済を押し下げる4つのDがある」、そのような話をフォーリン・ポリシーという時事専門誌でしたことがあります。債務、需要、 人口問題、デカップリング。 西欧で、中国へ投資もしようとしないし、中国のものをどうしても買おうとしないこの問題。それで、この4つのDが今、中国の経済回復を押さえつけている要因です(SBS)・・>>
債務、特に家計債務はそのまま消費沈滞になりやすいし、合計出生率0.72人で、安米経中・・で、Dじゃないけど4つ揃う気もしますが・・気のせいでしょうか。
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