韓国、半導体輸出の36.6%は中国へ・・米国・日本・オランダ「韓国も対中半導体装備輸出措置の参加を」

またTSMC関連記事が増えたのでどうしたのかと思ったら、第2工場をCEOが明言したそうです。前からほぼ決まっていたことですが、やはり既成事実となるとインパクトがあるのでしょうか。そんな中、またもや対中半導体輸出関連の話がありました。米国は、韓国を経由しての中国への技術流入を懸念しており、米国・日本・オランダともに、国際舞台では「韓国も対中半導体装備輸出関連措置に参加すべきだ」と主張している、などのことです。「私が知っている記事の中では」、この情報についてもっとも具体的にかかれているのは、3月17日のニュース1です。最新の記事を取り上げようかと思いましたが、なんか「そういう話があると聞いたことがあると話したとされていて~」なものばかりで、3月の記事をチョイスしました。

こちらもワシントン特派員の記事ですが、去年、日本とオランダが参加した「対中半導体装備輸出措置」に、韓国も参加するように強い圧力がかかっている、との内容です。いままでは、韓国は半導体装備関連輸出が多くなく(中に対してはそこそこ売ってましたが)、その技術も日本、オランダに比べると高いわけでもなかったので関連措置に含まれませんでした。しかし、米国内の雰囲気が変わってきました。記事原文ママですが、「米国は、韓国が米国の装備と技術が中国に流れ込んでいく迂回路として機能していると思っている」、とのことでして。取材に応じたハイレベル関係者によると、「米国は、公開的にいつも同じことを言っている」、とも。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・韓米が半導体装備輸出措置に関する協議を開始したのは、米国政府の圧迫によるというのが情報筋たちの伝言だ。米国は2022年10月、米国企業を対象に、中国に先端半導体製造に必要な機器を輸出できないようにする措置を発表し、それに続き、半導体装備の技術水準の高いオランダと日本を、対中輸出措置に合流させた。ただ、韓国は半導体装備の技術水準が高くないうえ、市場シェアもわずかで、当初はこの措置に含まれていなかった。しかし、米国が先端半導体分野に対する全方位の措置を行っているにもかかわらず、中国の技術発展は続いているという指摘が着実に提起されつつあり、その雰囲気が変わってきた・・

 

・・特に、いわゆる「ファーウェイショック」で明らかになったように、中国が米国の関連措置の中でも7nm(ナノメートル)の半導体量産に成功し、これは米国が韓国に対する圧迫を強化した要因として作用している。米国は、韓国が米国の装備と技術が中国に流れ込んでいく迂回路として機能していると疑っている。米国最大の半導体装備会社であるアプライドマテリアルズが輸出関連措置をやぶって韓国の子会社を通じて中国半導体企業にSMICに製品を販売したということで、米法務部の調査を受けていると伝えられた。米国を訪問したハイレベル当局者は、「米国側に、半導体装備輸出統制と関連して韓国が迂回路になっているという懸念が実際にあったのか」という質問に、今回の協議ではなかったが、「ワッセナーアレンジメントなど多者会議が国際的に開かれれば、いつも米国は公開的にそう話している」と話した・・

 

・・ここに、現在の輸出措置体制に参加しているオランダや日本も、ワッセナー体制などで韓国が輸出関連措置参加しないでいる点を問題とし、韓国側に不満を提起していることも分かった。また別の情報筋は、「オランダと日本が、米国を相手に、韓国半導体関連企業に対して問題を提起していることは明らかだ」と話した。これを意識したように、サムスン電子とSKハイニックスは米国の輸出関連措置以後、中古機器を販売せずに倉庫に保管していると、フィナンシャルタイムズ(FT)が最近報じた・・・・韓国政府は慎重な立場を見せているが、政府が米国と関連協議を始めたということは、事実上、米国が主導する措置に何らかの方法で足を踏み入れる手続きになるだろうというのが主な観測だ。政府内でも、韓米関係などを挙げて、ある程度は受け入れるしかないのではないか、という声が出ている。ただし、米国と足並みを揃えるとしても、どのような方法とどの程度のレベルになるのかがカギとなるだろう(ニュース1)・・>>

相変わらず、「状況の一部」という見方はほぼありませんが・・国内メーカーたちは、やっと半導体輸出が蘇ってきたのに、中国とのトラブルになるのではないかと、強く懸念しているとのことです。2月、17ヶ月ぶりに対中輸出が再び黒字になりましたが、それは半導体の対中輸出が増えたからです。毎日経済(3月1日)によると、半導体の対中輸出は1月で44%、2月26.7%も増加しています。記事によると、韓国半導体産業において対中輸出の比重は36.6%です。これが、「日米オランダと足並みを揃える」の懸念になっているわけです。半導体だけでもありませんが。

 

 

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