韓国ユン大統領、事実上、政権交代を認めている?・・ 大手メディアのある記事が大きな話題に

ある記事で、韓国の保守支持層がかなり揺れています。野党の大勝で幕を閉じた4月の総選挙。そのあと、ユン大統領は共に民主党の李在明代表と会談しました。韓国では領袖会談と言います。大した合意があったわけでもなく、これなら総選挙の結果に関係なく普通にやっておけばよかったのでは・・個人的に、そう思いました。いままで応じないでいた(李代表側は会談しようと言っていましたが、大統領室側が応じませんでした)こともあって、まるで総選挙結果によってユン大統領が「おれた」ように見えてしまったからです。

その会談のセッティングに、いわゆるメッセンジャー役だったと言われている二人がいます。ユン大統領と親しいとされるハムソンドク京義大学政治専門大学院長と、共に民主党の候補推薦などにかかわったイムヒョンべく高麗大学名誉教授です。韓国日報がこの二人にインタビューして、ユン大統領と李代表が会談を成立させるためにどんなメッセージをやり取りしたのかを話しました。二人が話した内容は、これまたどうみても「ユン大統領は政権交代を事実上認めている」な内容が含まれています。記事内容をまとめてみますと、ユン大統領は李在明代表に『国務総理を推薦してほしい』、『(大統領選挙で)李代表の競争者になる人は大統領室人事からはずす』などと話しました(そういうメッセージを送った)。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・尹大統領は、心を決めたようにいろいろ話したという。就任後2年間、8回も李在明代表の会談要求に応じなかったが、態度が180度変わっていたという。ユン大統領は「いくら良い政策を立てても政治が助けてくれなければ国民に届かないということを(今回の総選挙結果を通じて)悟った」とした。強硬な支持層と参謀たちにより、これまで李代表に会えなかった、とも話した・・・・尹大統領は「国政の同伴者」李代表に真正性を見せるために、国務総理人事推薦、李代表とのホットライン構築、与党・野党・政府協議体など3つを先に取り出した。特に人事と関連しては「対話を交わしている間は首相人事をしない」、「保守支持層を考慮して、野党側でも中道指向の人を首相として推薦してほしい」、「何人か教えてくれればあらかじめ検証して会談の議題にして決めよう」など幅広く提案したという・・

 

・・だが、李代表の反応はパッとしなかった。「国政基調」の転換を優先したためだ。「ユン大統領のようにグリップ(※掌握しようとすること)が強い方の下では、首相を任命したところで意味がない」という趣旨だったと、イム名誉教授は説明した・・・・尹大統領は(次期大統領選挙で)李代表に不便な人事は、大統領秘書室長人選からはずすという意味も伝えた。これに李代表は「競争者は多いほどいい」と、意外な反応を見せたという・・・・ユン大統領は率直に伝えた。「李代表捜査も結局は文在寅政権で始まったのではないか」、「会談がずっと続いて今後さらに頻繁に会うなら、ゴルフ会動もして、夫婦同伴会もしよう」としながら各種宥和を試みた。しかし、李代表は、国政基調の転換が先であり、それに相当する信頼回復措置がなければ、首相推薦などを協力できないとした(韓国日報)・・>>

 

二人が本当に会談のセッティングに深く関わっていたのかは分かりません。そうだったとしても、こういう話をメディアに流してもいいのかどうかもわかりません。大統領室も本件は「事実と異なる」としています。しかし、内容が内容なだけに、保守側では結構な騒ぎになっています。MBCなどによると、与党「国民の力」の党員掲示板などが結構荒れている、とのことです。記事本文に書いてあるわけではありませんが、「事実上、政権交代を認めていないか、これ」なニュアンスです。ソース記事の画像部分(二人が握手している絵の部分)には、ユン大統領が「私は単任(※制度上、大統領になれるのは1回、5年だけ)大統領にすぎない。生産的な政治をすれば李代表にもいいことになる」と話した・・という内容も書いてあります。ちなみに記事引用部分の『(次期大統領選挙で)』の部分も、私が書いたのではなく、記事本文ままです。

 

 

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