日中韓首脳会談、『自由貿易』など共同声明を調整中か・・韓国外相の訪中はこれといった成果なく終了

ジョテヨル外交部長官(外相)が、中国を訪問しました。10日にもエントリーしましたが、ユン政権は中国・ロシアとの関係改善に力を注いでいます。各メディアでは「管理」と表現される事が多いですが。プーチン大統領の就任式にも大使が参席した(日米などは参席していません)こともありますし、6年6ヶ月ぶりに外相の訪中を推進していたのも、その一環です。総選挙結果に対し『(国会ではなく)外交での成果』を意識しての動きだという見解もありますが、どうでしょうか。もともとそうだったという見方もできますが。

そんな中、ユン政権は日中韓首脳会談を必要としています。まだ開催日は発表されていませんが、26日からというニュースも流れています。今回の外相会談は、そのために議題などを決めるためのものでもあったはずですが・・韓国日報によると、いわゆる『平行線』だったとのことです。これといった成果もなく、ただ両方が見解を述べただけだった、と。他のメディアの記事は、具体的にどんな成果があったかは書いてないものの、どうしても好意的に書こうとする文章が目立つ中、韓国日報の記事はかなり冷静な内容です。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・2泊3日の日程で中国北京を訪問中のジョテヨル外交部長官が13日、王毅中国外交部長と両国懸案をめぐって会談した。米中対立と日米韓軍事協力強化、北朝鮮の挑発など短期間で解決できない両国の安保、経済懸案が諜められた状況の中で開かれたハイレベル会談であり、大きな成果は見られない。韓国外交長官の北京訪問が2017年以降6年6カ月ぶりになされた点だけを見ても、両国関係は普通ではない。会談の結果を見ると、これといって進んだことなく、お互いに言いたいことだけ言ったと見ることができる。ジョ長官は北朝鮮の相次ぐ挑発による域内緊張と非核化、北朝鮮・ロシア軍事協力と関連して国連安保理常任理事国である中国の建設的な役割を呼びかけ、中国内脱北者問題も懸念も伝えた。王毅部長は政策に変化がないという点を再確認したが、成果と見られる中国側の「プレゼント」は目立たない(韓国日報)・・>>

 

成果とプレゼントを同じ意味で書くのもどうかな、な気はしますが・・そこはともかく。成果がなかったとはいえ、日中韓首脳会談は3国ともに開催に賛成していたので、別に中国とて開催に反対しているわけではありません。日中韓首脳会談については、自由貿易などの内容を含めた共同声明が議論されている、という話もあり、聯合ニュースなどが報じています。自由貿易といっても、米国を中心にして行われている、中国に関する数々の貿易措置関連ではないでしょうか。ここからは聯合ニュースです。

<<・・日中韓が来る26~27日開催されるとされている3国首脳会議で、自由貿易推進を核心内容とする共同声明を出す方向で最終調整していると、朝日新聞が複数の日本政府関係者を引用して15日報道した。報道によると、共同声明には、食糧や資源などのサプライチェーンの透明化・強化のための議論促進をはじめ、信頼できるビジネス環境整備、知識財産保護、スタートアップ支援、世界貿易機関(WTO)改革などに関する項目が含まれるものとみられる・・・・朝日は「日本、韓国と中国の間には半導体など高度な技術でデカップリング(サプライチェーンなどの分離)が進んでいるが、自由貿易推進では意見が一致している」とし「(日中韓が)こうした合意分野で協力を引き出すと思われる」と伝えた・・

 

・・日本経済新聞も3国首脳が今回の会議で人的交流、科学技術、持続可能な開発、公衆衛生、経済協力・貿易、平和・安保など6つの主要議題を議論、共同文書を整理することを推進していると報道した。日経は「各分野からどこまで一致点を見つけるかは不透明だ」としながらも、人的交流分野が主要な議題の中で議論しやすくなると見込んだ。日中韓3国が新型コロナ流行が終了して以来、観光・事業目的交流を増やそうとしており、査証(ビザ)免除問題などを協議する可能性があるとも新聞は伝えた(聯合ニュース)・・>>

自由貿易がどうとかの話は、下手にしないほうがいいのでは・・な気もしますが。なにか具体的な案件が出るかどうか、といったところでしょうか(具体的なことなく表面的にそういうだけならまだわかります)。自由民主主義陣営のサプライチェーン再編の一角を担当している日本として、いま日中韓首脳会談で自由貿易の話をして得することがあるのか疑問ですから。さて、今日もまたまた同じ告知で恐縮ですが、おかげさまで好評の拙著「Z世代の闇」の抜粋記事が、FNNプライムオンラインに掲載されました。すべて4つあります。もしよろしければ、ぜひお読みください。3つがコラム、1つが「国際」カテゴリーです。ありがとうございます。

 

 

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