今日から、日中韓首脳会談がスタートします。両国間首脳会談(日韓、日中、中韓首脳会談)も予定されていて、2日間続くことになります。日中韓首脳会談は明日です。日韓首脳会談は今日の午後(多分、明日の午前にお伝えすることになると思われます)で、日中首脳会談が今日の夕方~夜あたりだと報じられています。日中首脳会談は、直前まで「調整中」とされていましたが、今日になって複数のメディアが「開催される」と報じるようになりました。いくつか予想が出ていますが、自由貿易、朝鮮半島の非核化宣言(の強度)などです。
自由貿易は、何度かお伝えしましたが、やはり米国を中心として中国関連の貿易関連措置を意識してのものでしょう。ただ、そこまで言及される可能性は高くないと思われます。米国も(実際にやっていることは別に)自由貿易はよいものだ~としているので、同じ単語、別の趣旨ということで、「突っ込むけど安全距離は確保しておく」レベルのものになるのではないでしょうか。そもそも米国だけでなく中国がこれを言うのも何ですが(笑)。次に話題になっているのは、朝鮮半島の非核化宣言です。2019年(前回の日中韓首脳会談)のときにも「~のために努力する」という話はありましたが、実は去年、ユン大統領が妙な発言をしたことがありまして。
去年4月、ユン大統領は「米国と核共有」とか、「私たちも、やろうとすれば2年で核武装できる」などと話したことがあります。2023年4月当時、米韓首脳会談のあと、抑止力強化関連でいわゆるワシントン宣言というものがありました。それを、ユン大統領は「核共有だ」という趣旨で話しましたが、この発言は米国側から公式に「事実と異なる」とされました。しかし、4月30日の時事ジャーナルなど複数のメディアによると、ユン大統領は自ら「その気になれば1年で核武装できる」と話しました。ハーバード大での演説の後、懇談会での発言です。これは共有発言が「そうじゃない」とされた直後のことで、(発言の中でユン大統領は「ワシントン宣言がもっとも良い方法だ」ともしていたものの)現在の米国の拡大抑止だけではたりない、共有してくれないなら自分で作る、そう思われても仕方ないタイミングでした。
それからも何度か、国内外で核兵器関連の話がありましたが・・今回、日中韓ともに「もうその話はしない」という意味で共同声明が出るなら、北朝鮮だけでなく、少なくとも韓国の核武装の話はなかったことになるでしょう(実は「その話はもういいです」と米国に対して言っているのかもしれませんね)。現実味もあまりなかったですが。もともとは北朝鮮が「米軍撤収(米軍が駐屯していると、核兵器使用に繋がるという主張)」を主張するためのフレーズだった「朝鮮半島の非核化」。最近は言葉のままの意味で、「非核化」の意味になっているのも興味深いところです。中国はまだこれを北朝鮮と同じ意味のフレーズだと思っている(思うことにしている)のかもしれませんが。とりあえず、このような意味もあって、2019年とはちょっと別の意味で、非核化という言葉が見えてしまうシンシアリーでした。本題の北朝鮮核問題としての朝鮮半島非核化宣言としては・・2019年の「~のために努力する」と同じレベルになるのでしょうか、それとももう少し強い表現になるのでしょうか。
他には、いつものことというか、何度も聞いた話ばかりです。ただ、最近の出来事、たとえばいわゆるLINE事態に関して日韓首脳会談で何かの話し合いが行われるのか(議題になるなら、民間企業の株式取引なのに何を言うのでしょうか)、日中首脳会談で、岸田総理が「台湾を包囲する形で行われた中国軍の軍事演習」などについて話すのかどうか、などもあります。そういうのが本当に議題になるのか、議題とまではいかなくてもなにか言及があるのかは気になるところです。また、日中韓首脳会談ではいままで日本人拉致問題の解決を願うなどの話が出ていましたが、今回は北朝鮮による韓国人拉致問題(朝鮮戦争捕虜問題など)も含まれるのではないか、という話も出ています。
ただ、数日前まで「調整している」という話しかでていなかった日中韓首脳会談(及び関連首脳会談)。なにか具体的な話がまとまるとはちょっと思えない、『イベント自体』を最大の意味にするのかもしれません。 最後に、告知まいります。前の告知から更新された内容はありませんが、 FNNプライムオンライン と プレジデントオンラインに、韓国Z世代関連、拙著からの抜粋記事が掲載されております(リストの上が最新記事です)。よろしければ、お読みください。ありがとうございます。
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