日韓・日中・中韓首脳会談、気になったことを一つずつ取り上げてみました

昨日(26日)、日韓首脳会談、日中首脳会談、中韓首脳会談が相次いで行われました。昨日の午前にも書きましたが、やはりイベントそのものとしての意味がもっとも大きかった(内容において何かの進展や具体案は難しい)といったところです。日韓首脳会談が終わった直後の日本メディアの報道にも、シャトル外交という話が題になっていて、個人的に「なにか新しいことはないということか」と思ったりしました。2年ぐらい前からずっと言っていることですから。

とはいえ、「頑張りましょう」「おーっ」で終わったとすると1行で終わってしまうため、それぞれの首脳会談から一つずつ個人的に気になったことを取り上げてみたいと思います。それぞれMBC聯合ニュース韓国日報からです。まず、ユン大統領が「もともとは議題にはなかった(複数のメディアがこう報じています)」LINE問題を取り上げたことです。「外交関係で話す案件ではない」としながらも、「懸案にならないようにする必要がある」という内容です。岸田総理は「セキュリティー対策の話です」と答えた、とのことです。ただ、これらは公開発言ではありません。そもそも、本当に事前に議題にする予定のなかった話なら・・岸田総理は既存の立場を話すしかなかったのでは。

 

次は、岸田総理が李強国務院総理に、台湾関連の軍事的動向をについて話しました。これもまたなにか進展があったわけではありませんが、タイミング的には適切だったと言えます。「台湾を包囲する形で行われた軍事演習」があったばかりですから。最後に、韓国側の発表では中韓首脳会談で台湾関連問題を議論したという内容はありませんが、中国側の発表には台湾関連も議題になっていたとなっていて、「ユン大統領が一つの中国原則を堅持した」という内容があります。基本的な立場としてはいつも言っていることですが、「片方の発表だけにある」いつものパターンです。台湾についてちゃんと言及したことが、日本側からは報じられ、韓国側からは公式発表内容にも入ってなかったこと。それ自体が両国のスタンスを示しているとも言えるでしょう。4月、ユン大統領は中国の「力による現状変更に反対する」と話して、中国側が強く反発したことがあります。以下、各紙から<<~>>で引用してみます。

 

<<・・ユン大統領が日本岸田文雄首相との両者会談で、国民的関心事である「ラインヤフー」事態をまず話題に取り出しました。大統領室高位関係者は「ユン大統領が『日本の行政指導がネイバーに対する持分売却要求ではないと理解している』とし、「外交関係とは別の件であり、不要な外交懸案にならないようによく管理していく必要がある』と言った」と伝えました。この関係者は、「岸田首相は『行政指導はセキュリティー流出を見直すよう要求するもの』とし、『両国政府はこの問題に対してよく協力してきたし、今後も緊密にコミュニケーションする予定』と答えた」と伝えました(MBC)・・>>

 

<<・・岸田首相は最近、中国のいわゆる「台湾包囲訓練」などを念頭に置いて、中国の軍事活動についても懸念を伝えた。岸田首相は「台湾をめぐる軍事情勢動向を注視している」とし「台湾海峡の平和と安定は国際社会にも非常に重要だ」と指摘した。岸田首相はまた、中国の日本周辺で軍事活動についても深刻な懸念を表明し、中国が尖閣列島周辺の日本のEEZ内に設置したブイを直ちに撤去するよう要求した。一方、李首相は「日本が約束を守り、問題を適切に処理し、中国と向き合い、新時代にふさわしい建設的で安定した日中関係を構築することを希望する」と述べた(聯合ニュース)・・>>、とのことですが、他に岸田総理は水産物輸入、中国で拘束されている日本人関連でも話しましたが、聯合ニュースによると「李強総理がどう答えたかは知られていない」とのことです。

 

<<・・李強中国国務院首相が26日、ユン大統領との首脳会談で「核心利益」に対し韓国側が尊重する必要性を強調した。中国が言う「核心利益」とは、台湾問題を意味するもので、「一つの中国」原則を逆行しないようにする意味だと解釈される。実際ユン大統領はこの日会談で一つの中国原則を堅持するという立場を明らかにしたと、中国メディアは伝えた・・・・特に李首相は「両国は相互尊重、開放・包容、好恵共生を堅持しなければならない」とし「相互の核心利益と重大懸念を尊重し、信頼する良い隣人・仲間になることを望む」と強調した。新華通信はユン大統領が会談で「韓国は一つの中国原則と韓中関係発展に対する確固たる意志を堅持する」と話した、と伝えた。両側が台湾問題を協議したという内容は、先に発表された韓国政府の発表文には含まれていなかった(韓国日報)・・>>

 

 

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