「観光」にこだわる韓国政府・・「日本の祭りを見習おう」という声もあるものの、(国内)観光客集計には妙なカラクリも

不定期ではありますが、年数件ぐらい、日本の「祭り」を見習おうという記事が掲載されます。大まかに、「祭りごとに、それぞれ異なる」「地域住民がリードする」「観光産業」そして「価格」などなどの内容が出てきます。今回のニュース1の記事も例外ではありません。日本にも祭りでの価格は高かったりしますが、韓国の場合はいわゆる「バガジ(この場合はぼったくりのこと)」があまりにも多いためです。いつだったか、まだ旧ブログだった頃だと思いますが・・

あのときは私も韓国各地の温泉や祭りなどを自分で回ってみましたが、さすがに全てとまでは言いませんが、「どこも同じ」というイメージを強く受けました。屋台で売っているものも、地域ごとに差がありません。これは、外国人観光客関連でもよく出てくる、「地方都市に行こうとしない」現象とも繋がっていたりします。どこに行っても似たようなものしかないから、文化財などもどこか似たようなものばかりだから、わざわざ地方に行く理由がないというのです。この点、日本とは大いに異なる部分でもあります(日本の場合、いわゆる『隠れた名所』にまで外国人観光客が訪れたりします)。

 

そういう理由もあって、政府も国内観光産業発展に本気で、発表などは「国内の観光客は毎年10%以上増えつつある」としていますが・・その点、どうやら「人が来るようにする」のではなく、「人が来たことにする」方向に動いているところもあります。韓国の地上波放送MBCが、観光客が1年で100万人以上増えた(!)国家公認観光地を取材したところ、そこには妙なカラクリがありました。自治体の方にこのことを問い合わせたら、すぐに「訪れた観光客の数」集計が100万人減った、とのことでして。以下、ニュース1から祭り関連の記事を、MBCからそのカラクリ関連(これは『観光地』の話で、祭り限定の話ではありません)の内容をそれぞれ<<~>>で引用してみます。

 

<<・・世界中で韓国コンテンツが認められている今、祝祭(※韓国では祭りなどのイベントをこう言います)を通じて外国人観光客を韓国に集める方法はないだろうか・・・・海外の成功した祝祭を見ると、共通点がある。伝統文化を継承しようとする地域民が自発的に参加するということだ。韓国の祝祭の多くは、公演、展示、特産物の販売などで地域民が参加するが、主導していると見るのは難しい。近い日本の「祭り」だけを見ても、私たちの祝祭と大きな違いを確実に感じることができる。祭りは、古代から日本人は数多くの日本の神々を賛美し、称えるために開いてきた伝統イベントだ。踊り、音楽、衣装、食べ物であふれる祭りは、地域ごとに固有の魅力を誇っている。現代に至る伝統を受け継いで現代的な祭りへの進化に成功したのだ。

ここには様々な要因があるが、最も主効したのは「地域民の自発的参加」だ。祝祭と比較してもっとも異なる点は、地域民が受動的に参加するか、または能動的に参加するかだ。文化観光の古都である京都は、「祇園祭」、「葵祭」、「時代祭」など全国でも指折りの祭りを開いている。当該祭りは地域住民の参加と寄付、政府と企業の支援を通じて安定的な財源を確保する。特に、伝統的な工芸品や芸術品の販売、観光客の誘致などを通じて、祭りの経済的基盤をしっかり固めている。この財源の確保は、祭りが毎年質の高いプログラムを提供できるようにする重要な要素だ(ニュース1)・・>>

 

<<・・全国の主要観光地に行くと、訪問者数を自動的に測定するカウンターが設置されています。訪問者数が予算に直結するので、このカウンター数が重要になります。ところが実際に確認してみると、とんでもない事実が明らかになりました。韓国では2番目の国家庭園に指定された蔚山太和江国家庭園。ここを訪れる人はどれくらいいるのか、文化体育観光部が管理する入場客統計を調べました。太和江国家庭園の一部である十里大森の昨年の訪問客は約170万人。わずか1年前の2022年の訪問者は7万人に過ぎませんでした。一年ぶりに20倍以上に急増したのです。1年の間に何が起こったのか。

その統計を作成した担当区役所に聞いてみました。【蔚山中区庁の関係者「カウンターがですね、これが、風が強く吹いていると、オチバなども(※人として)カウントされることもあります、本当は。100%正確だと言うのは難しいですが」】。訪問者は無人カメラセンサーで自動的に集計されますが、風に飛ぶ葉も人として数えられるということです。取材が始まった翌日、集計されていた訪問者数が、突然100万人以上も減少しました・・・・別途確認過程がないため、自治体が訪問者数を報告すれば、不思議な点があってもそのまま反映されます・・・・この統計に基づいて、観光施設の供給の必要性を判断し、開発計画を立てて予算を執行します。1日で、何事もなかったように100万人の集計が減るこのような統計、信じていいのでしょうか。政府統計上では、全国観光地の訪問者数は毎年10%以上増えています(MBC)・・>>

 

人+葉の集計でも10%しか増えないのか、その方が驚きだったりしますが・・それはともかくして。こういう集計、ちょうど一昨日(昨日休みましたので、一つ前の)エントリーでもデータのことを取り上げたばかりですが。外国人観光客集計とか、いろいろ、本当にちゃんと集計しているのでしょうか。しているなら、これまたそのほうに驚くかもしれません。

 

 

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