韓国石油・ガス田、予算編成できず?・・野党「資料を公開しないなら、国会で予算を認めない」

結局、またこの案件になりました。いわゆる「迎日湾(ヨンイルマン)石油・ガス田」のことですが・・原油などが出るかどうかの結果はともかく、予定されている試錐そのものができそうにない状況になりました。最大野党共に民主党が、例のアクトジオ社関連の資料を政府が公開してくれないなら、試錐関連予算を国会で認めないと宣言しました(国会審議が必要です)。ソース記事は朝鮮日報(10日)、JTBC(8日)などです。石油が出るかどうかの前に、このままだとしばらくは試錐作業もできそうになくなりました。1000億ウォンぐらいかかるそうですが。

どうみても、「政府・与党がやることだから野党が反対する」単純な図式にしか見えません。でも、率直にってアクトジオ社関連では、資料の公開まではせずとも、国会議員相手に限定した範囲内で閲覧を可能にするなど、なにかの措置は必要ではないのか、そんな気もします。はじめてアクトジオ社関連の疑惑が出てきたときには、それでも「小規模でやることだってあるのかもしれない」としていましたが、いくらなんでも4年間税金も納付せずにいたなんて、それはありえません。契約をしてはならないという意味ではなく、政府機関がそんなところを選定するもはさすがにどうなのか、という話です。ちなみに、一部「可能性が低い(アクトジオ社は20%を主張)」という指摘もありますが、20%は決して低い数値ではありません。

 

オーストラリア最大手とされるウッドサイド・エナジーが撤収したという話もそうですし、(共に民主党を応援するつもりはありませんが)なにかの資料関連の措置は必要だろうと、私も思っています。あと、油ンたんの支持率関連ですが、この発表をしてから初めての(6月1周目)支持率調査結果が出ました。リアルメーターという機関の調査ですが、31.5%でした。前週(5月5周目)に30.6%だったので少し上がったとは言えますが、5月3周目に31.4%だったので、なんというか、この発表で支持率が動いたとはちょっと思えません。総選挙直前に37.3%だったことを考えると、あの選挙の影響がまだまだ続いていると言えるでしょう。というか、国会議席数という形でもう任期中残るでしょうけど(任期中にもう総選挙はありません)。以下、共に民主党のスタンス、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・政府が推進中の深海ガス田事業に関連して、共に民主党はユン大統領に向けてアクトジオに国策事業を任せるようになった全過程を公開するよう、攻勢を続けました。ファンジョンア広報担当者は本日(8日)書面ブリーフィングを通じて、「ユン大統領が直接出ててき発表した理由が何なのか、合理的かつ科学的な分析を通じて根拠が算出されたかどうか、一つから調べていく」と明らかにしました。また「今、国民の関心事は、どのようにして資格に疑惑が提起されているアクトジオが国策事業を引き受けることになったのか、どのような経路でこの事業が大統領に報告され、決定され、大統領が直接発表することになったのか、そこまで大きくなっている」と主張しました(JTBC)・・>>

 

<<・・政府が深海石油・ガス田開発と関連して有望構造(石油・ガス埋蔵可能性のある構造)掘削用途で1000億ウォンを来年度政府予算案に反映する案を検討中だと、9日知られた。しかし、共に民主党が政府が主張した掘削成功率(200%)の算出根拠など関連資料を出さなければ、予算を割り当てることができないとしており、国会審議の過程で難航が予想される。予算編成権は政府にあるが、国会審議を経て確定される。政府が共に民主党を説得できない場合、関連予算が大幅に削減される可能性がある・・・・政府と韓国石油公社は来年上半期中、有望構造1箇所の掘削を念頭に置いて予算当局と関連協議を進めていることが分かった。探査掘削を開始した後、2025年から残った有望構造について順番に追加掘削を進める計画だ・・

・・しかし共に民主党は「物理探査過程に対する検証が優先」とし、米国アクトジオ社が物理探査業者に選定されたことと関連した入札資料、事業性評価結果、国内・外の諮問団の名簿、議事録、結果報告書などを提出するようにと話した。国会産業通商資源委民主党幹事に内定されたキムウォニ議員は通話で「今後来年政府予算を審議する国会が近づいている」とし「それでも、政府に成功率20%に対する根拠を要求したが、すべて営業秘密ということで応じないでいる」とした。議員は「掘削成功率20%はアクトジオが主張しているだけ」とし「国会の同意を受け、適切に予算を編成したいなら、今からでも資料提供に協力しなければならない」とした(朝鮮日報)・・>>

 

6月7日(午後)にもお伝えしましたが、共に民主党のキムウォニ議員が政府(産業通商資源部)に今回の石油・ガス探査掘削計画発表と関連して17の質疑、6つの項目での資料提出を要請しましたが、6項目すべてにおいて政府は「資料を提供できない」としています。営業秘密などの話も、このときに出てきたものです。記事によると、それらの項目のほとんどはアクトジオに関する内容でした(京郷新聞6月6日)。しかし、試錐したとして、もしなにもなかったら「ありませんでした」とちゃんと言えるのでしょうか、これ。早くも完全に政治案件化しています。まだ1週間ぐらいしか経ってないのに。

 

 

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