ロシア・北朝鮮、今日首脳会談・・旧ソ連時代にあった「有事の際に軍事的援助(自動介入)」は再現されるのか

ロシアのプーチン大統領が、北朝鮮を訪問しました。なんと金正恩氏が空港で迎えた、とのことです。今日は首脳会談を行い、「共同文書」に署名、発表するとも。全会、金正恩氏がロシアを訪問した際には、このような共同文書発表などはありませんでした。韓国メディアからは様々な角度から記事が出ています。まず、ユン政権の外交政策もあって、基本的には緊張する内容が目立ちます。でも、逆にユン政権のロシア関連政策を批判する声も出ています。ご存知、プーチン大統領の就任式の際、日米など多くの自由民主主義国家の代表団及び大使は参加しませんでしたが、韓国は大使と国会議員が参席しました。

また、ユン大統領は就任2周年記者会見でも、BBCの『北朝鮮とロシアの軍事協力の件において、韓国が見過ごせるラインはどれくらいですか』という質問に、ユン大統領は、「経済協力と共同の利益を共に追求していく関係で管理する」「(そのために)協力することは協力する」などと答えました。当時BBCの記者は「事実上、答弁していないのと同じ」「意外だった」「なにかを示唆するものだと思われる」などそSNSに投稿しました。このようにユン政権はロシアに対して(中国に対してもそうですが)かなり「低い」対応をしていました。

 

それは、表向きには『北朝鮮問題において、中国やロシアの協力を得るだめ』ということにしていました。プーチン大統領もこの前、ウクライナ事態について「韓国には感謝している」「日本はスタンスを変えなければならない」と話し、一部のメディアが肯定的に報じたりもしましたが・・今回のロシア・北朝鮮首脳会談では、有事の際の「軍事協力」が条約となるのではないか、そんな話もでています。そこでまた一部メディアは、「協力したい」の結果がこれなのか、とユン大統領を批判しているわけです。ニュース1によると、ロシアと北朝鮮は安保関連で確実なステップアップを発表する可能性が高く、それは旧ソ連時代の『どちらかの有事の際、即刻、軍事的援助を始める』という内容に近いものになるのでは、とも言われています。今も似たようなものがあるにはありますが、現状は内容がかなり弱い、とのことでして。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・プーチン大統領は19日明け方平壌に到着し、1泊2日間の訪朝日程に突入した。彼は19日、金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮労働党総秘書と首脳会談を行う予定だ。会談直後、合意内容が盛り込まれた共同声明が公開される見通しだ。プーチン大統領と金総秘書は公式会談とは別に両者間の「密談」も進行することが分かった。共同声明に込められなかった重要な事案に対する議論の可能性も提起されている。今回のプーチン大統領訪朝に先立ち、クレムリンは、北朝鮮首脳が今回「包括的戦略同伴者関係」に関する協定を導出することを示唆した。

インテルパックス通信によると、プーチン大統領は訪朝直前に関連協定に署名するよう命令したと報道した。ただし、文書の詳細は公開されていない。外交情報筋たちの間では、まだ公開されていないロシア・北朝鮮首脳協定を置いて「類似的な自動軍事介入条項」が入るかどうかに注目している。北朝鮮は1961年にソ連と「友好協力および相互援助条約」を締結し、片方の有事の際に、もう片方は即刻軍事的およびその他の援助を提供することにしていた。しかし、該当条約はソ連時代の終わりとともに破棄された・・

 

・・2000年、プーチン大統領の最初の訪朝の際、同様の内容が条約に盛り込まれたが、「有事の際、双方は即時、接触する」というもので、自動介入に比べると、制約の幅が大きい内容が盛り込まれていた。北朝鮮関係が今回の首脳会談を契機に、同盟水準に格上げされる場合、これは北東アジアの安保情勢に相当な波紋を呼ぶと予想される。その中でも、北朝鮮への影響力を、韓国と米国などとの外交において「資産」として十分に活用している中国としては、こまるのではないかという観測もある。ヤンガビョン国家安保戦略研究院責任研究委員は、「ロシアと北朝鮮の接近は、中国の立場からすると、域内で自国の影響力をどのように維持・拡大するかに対する新たな課題が生じることでもある」と話した(ニュース1)・・>>

 

中国として見るとそうですが、「中国ロシア北朝鮮」という陣営として見ると、中国は困った『ふり』はするかもしれませんが、全体的にプラスマイナス全部考えると、実はそこまでこまることもないのでは・・そんな気もします。中国は米韓関係に対してもいつも『中立』を強調していました。中国が中立なのか?というと決してそんなことはありませんが、中立の『ふり』をしながら、韓国にも『中立中立』と言っているわけです。日本に対しても似たような発言が多いですが。さて、共同文書には何が入るのか、間に合うなら、次のエントリー(多分、本題は別の内容になると思われますが)で短くお伝えできればと思います。

 

おかげさまで、新刊「Z世代の闇 物質主義に支配される韓国の若者たち」(扶桑社)が発売中です(2024年5月2日、アマゾン発売日)。詳しくは、下記のお知らせをお読みください。ありがとうございます
・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
エントリーにコメントをされる方、またはコメントを読まれる方は、こちらのコメントページをご利用ください。以下、拙著のご紹介において本の題の部分』はアマゾン・アソシエイトですので、ご注意ください。

   ・様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2024年5月2日)<Z世代の闇>です。いまの韓国の20代、30代は、どのような世界観の中を生きているのか。前の世代から、なにが受け継がれたのか。そんな考察の本です。・新刊(2023年12月21日)、<韓国の絶望、日本の希望(扶桑社新書)>も発売中です。「私たち」と「それ以外」、様々な形で出来上がった社会の壁に関する話で、特に合計出生率関連の話が多目になっています。・刊として、<韓国人として生まれ、日本人として生きる>(2023年7月29日)も発売中です。2023年、まさに心願成就、帰化できました。その際の、自分なりの持論に関する本です。・しい説明は、固定エントリーをお読みください。・当にありがとうございます。書きたいことが書けて、私は幸せ者です。それでは、またお会いできますように。最後の行まで読んでくださってありがとうございます。