中国、平和共存5原則70週年記念式でまた「発展途上国巻き込み」構想・・鳩山由紀夫元首相、盧武鉉財団元理事長などが参加

「平和共存」と書いて「おまえがいうな」と読むことはそうないと思いますが・・あるにはあります。中国が平和共存5原則発表70週年記念式を行いました。日本からは鳩山由紀夫元総理、韓国からは盧武鉉財団の理事長出身で元国務総理の李海瓚(イヘチャン)氏が参席しました。錚々たるメンバー、とでも言いましょうか。二人の名前だけでどういうイベントなのかは十分伝わった気もしますが・・平和共存5原則とは、70年前に中国が主張した外交原則で、領土主権の相互尊重、平等互恵、内政不干渉、相互不可侵、平和的共存のことです。

中国はそれから2012年には「人類共同体」という、どうみてもあやしいスローガンを掲げていました。いわゆる一帯一路などがこの政策によるもの、とのことです。ソース記事は朝鮮日報です。しかし、ご存知、一帯一路などは全然うまくいきませんでした。そこで、70周年で平和共存5原則を再び取り上げて、それを人類共同体とつなげることで、またもや『途上国を巻き込む』つもりではないのか、というのが記事の内容です。「私たちは永遠の発展途上国」と言っているわけである、とも。なんか、今回は「むちゃくちゃ買ってやるよ!」としていますが、中国、いまそんな余裕があるのでしょうか。それとも、『いま』だからこそ、強がりを見せているのでしょうか。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・習近平中国国家主席が中国外交の基本枠組みを説明する場で、発展途上国を集めて中国中心の世界秩序を構築するという戦略を強調した。「永遠の発展途上国」を主張する中国が、米国の手の届かないところを集中攻略すると宣言したものと解釈される。習近平は28日、北京人民大会堂で開かれた「平和共存5原則発表70周年記念式」で「(5原則発表)70年が過ぎた今日、どのような世界をどのように構築するか」という重大課題の前で、中国は「人類運命共同体構築という時代の答を出した」とし「人類運命共同体構築の理念と平和共存5原則は一脈相通る」とした。中国が1950年代以降、中国外交の枠組みとした平和共存5原則と、同じ線上で「習近平の対外戦略」である人類運命共同体を取り上げたことが注目される。平和共存5原則は、70年前に国力が弱かった中国が共産主義の宗主国であるソ連の影響力から抜け出すために初めて掲げた。領土・主権の相互尊重、相互不可侵、内政不干渉、平等・好恵、平和的共存など5項目で構成されている・・

 

・・一方、人類運命共同体は、中国が世界強国に位置づけられた2012年11月、習近平が中国共産党第18次全人大で初めて出した概念だ。米国中心の既存の世界秩序に対抗して周辺国と発展途上国を引き寄せ、中国の影響力を強化するという構想だ。 2015年習近平の国連総会演説に登場し、2018年3月には中国憲法にも入った。一帯一路(陸・海上シルクロード)、グローバル安保・発展・文明イニシアチブなども人類運命共同体になる。習近平は発展途上国との関係を強化するための「8大措置」も明らかにした。グローバルサウス研究センター設立、平和共存5原則奨学金1000人支給、10万個の中国研修機会提供などだ。また、2030年までに中国が発展途上国から8兆ドル以上を輸入すると予想されると明らかにした(朝鮮日報)・・>>

 

8兆ドルですか。「そこまで買う理由があるなら」別に買ってもいいでしょうけど・・はてさて。で、イヘチャン元総理は王毅外交部長と会って、いつものラブラブトークを交わしたとのことです。こちらは文化日報が報じています。鳩山由紀夫元総理関連もなにかあったのかな、と思って簡単に検索してみましたが、日本、韓国ともにこれといってニュースは出ていませんでした。なんか、言ってることが文在寅大統領そっくりですが、気のせいでしょうか。この部分も引用してみます。

 

<<・・中国外交首長の王毅中外交部長がイヘチャン元国務総理に会い、韓国と共に韓中関係発展のために努力すると明らかにした。中国外交部が30日ホームページに公開した内容によると、29日、王主任は「平和共存5原則発表70周年記念大会」に出席した李元首相に会い、「韓国は中国の近隣であり、両側は生まれながらのパートナー」とし「中国は韓国と一緒に努力し、中・韓関係の健康で安定的で持続的な発展を推進することを望む」と話した・・・・中国外交部によると、李元首相は「中国は平和共存5原則を遵守しながら平和的解決に取り組んでき、アジア地域の平和・安定を先導・守護してきた」とし「中国のこのような包容的で普遍的に利をなす態度は今日の世界で本当に重要だ」と答えた。

李元首相はまた「韓国各界は韓中関係を重視しており、中国と交流を強化し続け、両国関係の持続的な前進・発展を導くことを望む」としたと中国外交部は明らかにした。李元首相は習近平中国国家主席が28日、平和共存5原則発表70周年を迎えた演説について「私はとても真剣で丁寧に聞いて、とても感動した。とても響いた」と言ったりもした。これに加え、中国外交部は二人が朝鮮半島情勢など共同の関心事について意見を交換したと付け加えたが、具体的な議論内容は公開しなかった(文化日報)・・>>

 

 

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