なんか、円が急に円高になって、話題になっているようです。また介入があったのでしょうか。さて、本回は、為替レート関連・・と言えなくもない内容です。本ブログ7月5日の<韓国メディア「スーパー円安により、日本製品のコストパフォマンスが大幅に上昇」>というエントリー、覚えておられますか。覚えておられましょう。うんうん。タイトル通り、円安が~な記事の紹介でしたが、そこで「円とウォンの同調化」、簡単に言うと「円とウォンの為替レート連動」とでもいいましょうか、そんな現象が起きている、という内容がありました。為替ヘッジ(プロキシ・ヘッジ)の影響でそうなるというものでしたが・・
なんか、書いてから「この話、前にどっかで聞いたけど、前は人民元と連動しているとか言ってなかったかな」と思って、ちょっと不思議に思いました。で、今日またふっと思い出して、どこで読んだっけ・・と思ったら、自分で自分のブログに書いていました。2022年10月7日のエントリーでした。当時は「中国政府が為替レートに介入したので、ウォンもまきこまれてしまった」という内容でした。そこで、為替レート連動というのは為替ヘッジの影響だけでもないでしょうけど、ドル基準にして円、人民元、ウォンの為替レートを見てみると、ウォンが同調しているのは円か、それとも人民元かを調べてみました。まず二つのエントリーから概要を引用して、為替レートグラフも紹介します。
10月6日、なぜか韓国ウォンの通貨価値が急に高くなり、前日よりドルあたり7.7ウォンも通貨高になりました。一部では当局の介入だったという話もありますし、実際、その影響もあったのでしょう。でも、当時、複数のメディアがウォンと人民元の連動(同調)を報じていました。10月6日ソウルファイナンス、(10月6日よりは前の記事ですが、同じ趣旨を)9月6日のニューシースなどです。ウォンの為替レートが急激に変化するのは、中国当局が行った措置による影響が強い、というのです。経済において中国依存度が高すぎで、ウォンが元のプロキシ(代理)としての役割を果たしているため、そういう現象が起きるというのです。だから、中国元の価値が下がるとウォンも下がるし、中国当局が為替関連で何かの措置(いわゆる介入)を行うと、元とともにウォンの価値も上がる、と。
でも、今年7月5日には「円と同調」という記事が複数のメディアから出ていて、韓国政府が結構力を注いでいた(いまもそうですが)ウォン安対策が、円安の影響を受けている(ウォン安に進む)、というのです。こちらはハンギョレ新聞です。「外国為替当局と専門家たちはウォン・円の同調化現象でウォン価値が同伴下落するリスクを懸念する」、「グローバル外国為替投資家がヘッジのためにウォンと円に同時投資(プロキシヘッジ)することが多いが、これによりウォンの価値が伴い下落する可能性があるからだ」、などです。
記事によると、韓国銀行総裁も4月の記者懇談会で「ウォンの価値が周辺国通貨にプロキシ(代用)されるため、私たちのファンダメンタルに比べて過度にウォンの価値が安くなっていく側面がないかどうかを慎重に見ている」と話したことがある、とのことです。記事は「韓国銀行も、4月ウォン-ドル為替レートが1400ウォン台まで上がった(※ウォン安)時のことを、円安に応じたプロキシ効果が大きかったと見たのだ」としていますが・・よく読んでみると、総裁は「円」とは言っていません。周辺国と言っています。じゃ、ここで、ドル基準で円、人民元、ウォンの変動をグラフでみてみましょう。上からドル・円の1年間、ドル・人民元の1年間、ドル・ウォンの1年間です。
為替ヘッジなどもあるにはあるでしょうし、ドル基準だから大まかなパターン(流れというか、傾向)が似ているのはそうだとして、「急激な変化」という面においては、圧倒的にウォンと人民元が「ナカーマ」に見えますが、私の気のせいでしょうか。円はエレベーターアクション(懐かしい)が圧倒的に少ないわけでして。単に、上がったら上がったで、下がったら下がったで、「周辺国」を持ち出したいだけではないのか・・そんな気もします。 で、いつもいきなり現れる告知ですが、明日は1日休みをいただきます。それでは、次の更新は7月14日(日曜日)の11時頃になります。
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