日本の家計の金融資産が2199兆円で最高記録を塗り替えたというニュースがありました。株高、そして認識の変化などによるものだと言われています。そのうち「現金・預金」が1118兆円、50.9%でまだまだ高いけど、朝鮮日報の関連記事(17日)によると、どんどん投資へ動きつつあり、去年の同じ期間(2023年3月末)には54%だった、とのことです。金額全体が大きすぎるので、%が少し変わるだけでもかなりの資金が動いていると言えるでしょう。
ちなみに、こちらはNHKの6月27日の記事からですが、「預金・現金」も去年と比べて1.1%増えたものの、「株式など」は33.7%増加(313兆円)、「投資信託」も31.5%増加(119兆円)など、投資関連が大幅に増えているとのことです。今日この記事を取り上げたのは、前々から動いていた『日本では株式投資より預金・現金が人気』という概念も、少しずつではあるものの変わってきたのか(遠い目)・・というのもありますが、それより、ものすごく珍しい記事だからです。なにがどう珍しいのか、それは、「日本人は豊かだ」という見方が強く入っているからです。
特に円安などでそうですが、ほぼすべてのメディアが、日本人はまずしいという話だけしていて、それ以外は認められないというか、よくある『そうでなければならない』な書き方が主流になっているからです。日本の対外純資産が最大になったとか(円安もあって471兆3061億円になり、33年連続で世界1位)、そんな話も、韓国メディアはほぼ取り上げていません。なにかあればすぐ数字を出して比べようとするのに、こういうところでは大人しすぎでこまったものです。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・日本では預金・現金を選ぶ人が多い。デフレのためだった。金融会社にお金を預けずに家の中に置く「タンス預金」も多い。ところが最近、日本の家計資産運用法が変わっているという分析が出ている・・・・インフレ時代が訪れ、投資に目を向ける人々が増えているのだ。「インフレと世界経済大予測」の著者朝倉慶アセット代表は最近、マスコミインタビューで「日本は30年間、年間株価指数が下がるだけだったため、株式投資しない傾向が強かった」とし「デフレ時代にはタンス預金をしても大丈夫だが、インフレ時代には現金で持っているとマイナスになる」と話した。朝倉さんはまた「日本は60代以上の高齢者が現金をたくさん持っているが、生涯、株価が下がるだけ経験したため、考えを完全に変えるのは難しい」とし「しかし、インフレ時代に投資をする人としない人の富の格差が大きくなっていることに気付くと、雰囲気が変わるだろう」と予想した。
グローバル証券ラリーが続き、日本の家計の富は急速に増えている。16日日本銀行によると、日本家計の金融資産は3月末基準で2199兆円で、最高値だった。昨年初めから、四半期として5連続上昇傾向だ。株式とファンド投資で収益を出す人々が増えたからだ。特に1月から政府が税金関連特典を大幅に増やした新商品(新NISA・小額投資非課税制度)を出しながら、さらに弾力がついた。投資に注目した日本人の間で新NISAは必須アイテムとして浮上した。日本は株式売買差益と配当収益などにすべて税金(約20%分離課税)がつくが、新NISAで投資すれば税金がつかない。日本証券業協会によると、1~5月のうち新NISAを通じた投資金規模は6兆6151億円で、前年同期規模(1兆5813億円)を大きく上回った。家計全体の金融資産での現金・預金比率も減少傾向だ。3月末基準の日本家計金融資産の現金・預金比率は50.9%だった。まだ半分以上ではあるが、昨年3月末(54%)と比べると大幅に減少した(朝鮮日報)・・>>
繰り返しになりますが、「ね、珍しいでしょう」が本題だったりします。普通に見ると「どこがですか」な展開にしかならないでしょうけど・・そういうくもった心で見ているから、でしょうか。この手の記事には、ある種の懸念(?)も含まれているのではないか、そんな気もします。迂回する書き方ではありますが、韓国経済(韓経ビジネス)今年1月にこう書いていました。どことなく「警戒」に見えたのは、私だけでしょうか。引用してそのまま終わりにします・・あ、そうだ。その前に私のことを少し書いてみます。番組の途中ですが雑談です。
私も韓国にいた頃は、預金ONLYでした。当時はまだ預金利子だけで5%はもらえた時期でしたから。アベノミクスがはじまった頃、日経平均に連動する商品に投資したことはありますが。いまは普通に投資もしています。投資信託とか、いろいろ。あと、昨日コメント欄に「レナの写真まだっすか」な趣旨のコメントがあって嬉しかったですが・・それについてもちょっとだけ。実は、今年8月でレナは10歳になります(私と出会った日から10年)。どこかいままでと異なる場所で写真でも撮ってやろうかな、と思っています。相応の預金が経済の海へ消えるでしょう(笑)。
で、なんだったっけ・・引用まだでした。ここから引用です。 <<・・日本証券市場を動かせる、もっと大きな力もまだ残っている。2000兆円、約1京8000兆ウォンに達する日本の家計金融だ。「貯蓄」に注がれている日本の家計金融が証券市場に流入すれば、バブルを凌駕するほどの勢いも可能だ。現在、日本の家計金融は現金預金が55%を占める。60歳以上のベビーブーム世代が現金を最も多く持っているが、バブルを経験した世代であり、不動産や株式にはあまり投資しないでいる。昨年3月末基準、日本家計の金融資産で「現金預金」が占める割合は「株式」より5倍多かった。国別にみると、日本の「貯蓄額」はドイツとインドの年間国内総生産(GDP)を合わせた分とほぼ同じだ。日本政府は何度も家計貯蓄を投資に誘導しようと試みたが、(※いままでは、という趣旨で)うまくいかないでいた(韓経ビジネス)・・>>
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