韓国政府の福島第一原発処理水関連検査、4万4千回の関連検査で問題は検出されず

福島第一原発の処理水関連(水産物、塩、海水など)で、韓国政府は最近1年間だけで4万4000回の検査を行いました。しかし、1件の問題(基準値超過など)もありませんでした。それはそうだろう、といったところですが。朝鮮日報の13日の記事で報じています。あんなにも数々の記事を出していた他のメディアはm何の関連記事も載せていません。朝鮮日報の記事によると、基準値未満という表現を使うことすらままならないとのことです。なぜなら、水産物関連検査の99.8%において、検査機器にはなんの数値も出てこなかったからです。放射能濃度が微弱すぎで、そもそも機器に数値が出てこなかったわけです。約1%の検査で数字は出たけど、それも基準値の50分の1レベルのものでした。

1年位前に各メディアが大騒ぎしていたトリチウムについても、朝鮮日報は他に関連記事を出し、『そもそも朝鮮半島周辺に流入するのに数年はかかるし、10年分で考えても国内の川のトリチウム数値と変わらない』としています。また、今まで44000回の検査で1兆5千億ウォン使った、とも。この検査は1年間のものだそうですが、そういえば、去年夏は特に各メディアが処理水関連で熱くなっていました。本ブログで紹介したものの中でも特に記憶に残っているのが、地上波放送MBCの字幕と、「『港湾』と『沖』」関連記事です。以下、朝鮮日報の記事を紹介して、続けてそれらも振り返ってみたいと思います。<<~>>が引用部分です。

 

<<・・(※去年8月24日に海洋放流が始まり、市民団体と政治家たちが数々の疑惑を提起したという話の後に)政府は水産物の安全を検証し、国民を安心させるために各種検査と水産物消費促進行事などに1兆5000億ウォンを超える予算を投入した。1年間、政府は韓国と日本の水産物、天日塩、海水を対象に放射能検査を計4万4000回実施したが、放射能基準値に近い検査結果はただ1件もでてないことが分かった。実際、検査結果は単に「基準値以下」という言葉では説明が足りないだろう。両国水産物に対して計3万7781回の検査を行ったが、そのうち99.8%(3万7703回)は放射能濃度があまりにも低く、検出装置で何の測定すらできない「検出されず」レベルだったからだ。78回(0.2%)だけ機械に放射能が感知されたが、それらのほとんどは基準値の50分の1にもならなかった。各種『怪談』は、事実ではないと明らかになったのだ。ジョンボンジン慶煕大原子核工学科教授は、「放流による放射能リスクは事実上『全無』だということが科学的に立証されたわけだ」と話した(朝鮮日報)・・>>

 

で、ちょっと振り返ってみますと・・去年6月、地上波放送MBCが、処理水関連で香港漁民のインタビューを意図的に誤訳したことがあります。ペンアンドマイクと、ザ・ファブリック(ともに2023年6月28日)などのネットメディアが報じていますが、この件もまったく話題にならず、それからどうなったのかの続報もありません。字幕は完全に「創作」レベルで、香港の漁民はインタビューで「4日間、塩漬けにしておきますよ。ここに座って作業します」と話しました。何の質問に対するものかは分かりませんが、魚の保管または何かの食材を作る内容ではないでしょうか。しかし、MBCの字幕には「(処理水は)いろんなところに広がるでしょうし、しかも長く持続するでしょうから」となっていました。

 

もう一つ、ほぼ同じ時期に本ブログで消化しいた案件としては。「沖」があります。2023年6月、日本で「『港湾内』で捕れたクロソイから、セシウム基準値180倍」というニュースがありました。この件で、野党はもちろん各市民団体のデモが活発化し、大統領室が公式に関連声明を出したりしました。ちなみに、「港湾内」というのは、「そこから魚が外に出られないように網などで制御されている」まるで養殖場のような状態で、港湾内ならそんなこともありえる、とされています。実際、この件は日本でも報道されましたが、注意喚起レベルで、そこまで大きな話題にはなりませんでした。しかし、「沖」は、そこの魚などをコントロールすることはできません。ここでそんな問題があったなら、全然イメージが異なります。韓国でも港湾内は「ハンマン、ハンマンネ(港湾、港湾内の韓国語読み)と言い、沖は「アッパダ(近い海という意味)」と言い、2つは別の意味の言葉です。しかし、MBC、YTNなど多くのメディアが、この件を「沖」と報道しました(聯合ニュースなど、ちゃんと「港湾内」と報じるメディアもありました)。同じく、この件もそれから訂正などはありませんでした。私が知っている限りでは、ですが。

 

 

おかげさまで、新刊「Z世代の闇 物質主義に支配される韓国の若者たち」(扶桑社)が発売中です(2024年5月2日、アマゾン発売日)。詳しくは、下記のお知らせをお読みください。ありがとうございます
・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
エントリーにコメントをされる方、またはコメントを読まれる方は、こちらのコメントページをご利用ください。以下、拙著のご紹介において本の題の部分』はアマゾン・アソシエイトですので、ご注意ください。

   ・様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2024年5月2日)<Z世代の闇>です。いまの韓国の20代、30代は、どのような世界観の中を生きているのか。前の世代から、なにが受け継がれたのか。そんな考察の本です。・新刊(2023年12月21日)、<韓国の絶望、日本の希望(扶桑社新書)>も発売中です。「私たち」と「それ以外」、様々な形で出来上がった社会の壁に関する話で、特に合計出生率関連の話が多目になっています。・刊として、<韓国人として生まれ、日本人として生きる>(2023年7月29日)も発売中です。2023年、まさに心願成就、帰化できました。その際の、自分なりの持論に関する本です。・しい説明は、固定エントリーをお読みください。・当にありがとうございます。書きたいことが書けて、私は幸せ者です。それでは、またお会いできますように。最後の行まで読んでくださってありがとうございます。