あまりニュースにならない、韓国の内需関連情報です。半導体など一部品目の輸出が好調になりましたが、内需が全然振るわないでいる韓国。輸出も「一部品目にかたよりすぎだ」という指摘がありますが、そこはともかくとして。経済関連で多くのメディアが「高金利・高物価」「家計債務があぁ自営業債務があぁ」などを報じながらも、なぜか、「不況」という言葉はあまり目立ちませんでした。全然無かったというわけではありませんし、意味的にはそういう内容ですけど、なぜか不況という単語が目立たず、ちょっと不思議でした。なにせ、いまはどうみでも不況ですから。
書き方にといて、なにかのルールのようなものがあるのか、それともただ私の気のせいか。これもまた、詳しくは分かりません・・そこ「も」ともかくとして。で、、最近になって、一部のメディアが「不況」、メディアによっては「大不況」「長期不況」などの単語を使うようになりました。個人的に、本ブログでも紹介した「2023年自営業者(個人事業者)の閉業100万人」データがかなり「効いた」ようでして。今回は、マネートゥデイという経済メディアが、「30年ぶりのもっとも長い不況」とする記事を載せたりしました(20日)。もう四半期単位で9期連続で消費など関連指数がマイナスだそうです。で、本題はここからですが・・その記事の中に「無形資産」の話が出てきます。
記事は、「内需が30年ぶりに最も長い不況を経験している」と うわあぁ して、それから対策としてこう書いています。「パクサンヒョンIM投資証券研究員は、「短期的に内需回復の勢いが強くなるのは難しい』とし「いままでに比べて制限的になった輸出景気のトリクル・ダウン効果、主要国に比べて弱い無形資産投資サイクル、建設景気不振長期化の可能性などが、内需回復を難しくしていると見られる』と説明した」。一つ前のエントリーと繋がる内容でもありますが、実は韓国は無形資産、すなわち特許技術とか、知的財産権とか、そんなものへの投資が弱いとされています。
実は日本も数年前、これが弱くて問題だと指摘されていました。いまは改善の動きが見られている、とのことです。そこで記事を検索してみましたが、揃いも揃って「無形資産に投資しなければ!」という意見が多いけど、詳しくどうなっているのかを示す記事はほとんどありませんでした。毎日経済2023年11月27日と、イーデイリー4月4日の記事から、やっと関連データを見つけたので、紹介したいと思います。イーデイリーの記事は、日経新聞が元ソースになります。今回もちょっと長いけど、それっ、行きます。<<~>>が引用部分です。先に引用する記事が最新のものになりますのでご注意ください。
<<・・(4月)4日日本経済新聞によると、日本の株式市場に上場した1480社が保有する現金は昨年末基準で約140兆円と推算される・・・・財務状態をしっかりとするなど、内実を固めるのに注力し、自然に現金が積み重なることになったのだ。このような状況で日本銀行(BOJ)が先月マイナス金利解除するなど・・・・「金利のある」経営環境が造成された。インフレ経済では相対的に現金価値が減るため、日本企業が積極的な財政運営に乗り出すなど、積み重ねた現金で投資を始めたのだ。日経が日本国内の主要企業経営陣を対象に実施したアンケート調査によると、10年前と比較して保有現金を積極的に使うと回答した割合が50%を超えた。注目すべき点は、無形資産への投資をすでに行ったか、検討している企業が急増したという点だ。日本政府が半導体をはじめ、電気自動車、バイオ、フィンテックなど先端産業への支援を強化していることも、投資決定に影響を及ぼしている・・
・・(※ソフトウェア設計などの分野で日本企業の投資が増えているという内容のあとに)日経は米国の知的財産価値評価企業「Ocean Tomo」を引用し、米国上場企業の時価総額の約90%は無形資産に起因するとされており、1980年代から製造業を重視した日本は無形資産強化で弱いと指摘した。新聞は、「アップルの有形資産価値の割合は一桁%に過ぎない。ソニーグループも10年ぶりに無形資産を約4兆円に倍増したことで、エンターテインメント業界で世界が狙えるようになった」とし「眠っている140兆円に社会を変える力を得れば産業秩序も変わるだろう」とした(毎日経済)・・>>
<<・・2021年、日本政府と財界は大きな衝撃に包まれた。理由はただ一つだ。日経225企業の資産のうち、無形資産が占める割合が32%にとどまったからだ・・・・米国のS&P500企業の無形資産の割合はなんと90%だ。Googleの企業価値は3300兆ウォンだが、それが土地と建物、機械装置によるものだと考える人はいない・・それでは、韓国はどうだろうか。コスピ200企業の無形資産比率は13%だ。韓国上場会社の財務状態表を見ると、流動資産が多く、金融および投資機関も担保と投資で有形資産を中心に見ている・・
・・日本は2021年から、無形資産投資拡大のための国家知識財産戦略を樹立した。企業ガバナンス構造コード(CGC)を改正し、すべての上場企業の経営及び投資戦略で無形資産投資戦略を連携して公開し、知識財産投資を含む経営資源配分について理事会が監督するようにした。CGCが「ソフト規範」ではあるが、これを守らなければ投資家と株主、そして国民が離れていく。仮称・事業成長担保権法制化を推進しながら、事業全体を対象とする担保制度が、まもなく出現するだろう。これは、有形資産ではなく、ビジネスモデルや営業秘密などの知識財産権を含む事業自体に対して担保権を認めるものである(毎日経済)・・>>
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