中央日報が、「トヨタが正しかった」という記事を載せました。ハイブリッド車に主力、というか電気車はまだ早いとしていたその路線が正しかったという内容です。実は1年ぐらい前から、韓国ではハイブリッド車が人気で、『展示車すらもうない』という記事まで出ていました。ついその前までは、電気自動車先進国を目指すとか、日本は電気自動車でおくれているとか、そんな記事が溢れていました。しかし、2023年1月ソル(旧暦1月1日)連休あたりから、流れが変わりました。2023年1月26日東亜日報によると、寒さにより走行距離が短くなったというのもありますが、インフラ関連で、「充電所レース」という言葉まで出ている、とのことでして。
韓国ではサービスエリアを「高速道路休憩所」と言いますが、その休憩所の充電ステーション、待ち時間がすごいことになりました。そういう連休には大勢の人たちが一気に動きますから。高速道路を運転していたとき、自分の前に電気自動車が走っていると、『ひょっとして、あの人も休憩所に入って充電しようとしているのは』と思い、つい追い越そうとします。すると、なぜか前の車も加速するというのです。そうやって、誰も何も言わなかったのに『レース』が始まる、と・・それを充電所レースと言う、と。それに、最近はバッテリー火事も話題になっています。本ブログでも11日取り上げたことがありますが、韓国では地下駐車場で起きた電気車の火事のことです。
その影響で、電気自動車関連措置が相次いでいます。公共の地下駐車場にはいるにはバッテリーが90%以上充電されてないという証明が必要になるとか、フェリーが電気自動車の船積みに応じてくれなくなったとか、多くの話が出ています。そこで、ハイブリッド車人気はさらに加速しています。こういう流れを気にしてのことでしょうか。中央日報が大きくトヨタを取り上げ、その路線は正しかった、としたわけです。記事も「トヨタが電気自動車開発をしないわけではない。電気自動車に2030年まで総額5兆円を投資すると発表した」としていますが、トヨタが全固体バッテリーなど電気自動車の未来を十分視野に入れてあること。こういうところも、いやこういうところこそが、重要でしょう。しかし、最近「うわあぁ」記事が多い気がしますが、なにがあったのでしょうか(笑)。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・最近、世界自動車市場で、電気自動車の需要停滞が強くなっている。市場は、トヨタを、いや豊田章男会長にまた注目している。「電気自動車は時期尚早」と主張したトヨタは、ハイブリッドカーを前面に出して、一人勝ちを続けている。トヨタ専門家として有名なミシガン大学のジェフリー・ライカー教授は、最近中央日報との電子メールインタビューで、「トヨタは5年後も世界1位を守っているだろう」と予想した・・・・豊田章男会長には、電気自動車に消極的だとよく言われる。テスラが主導し、世界の自動車メーカーが相次いで合流した電気自動車市場に対し、トヨタは消極的というか、そこまで望ましい展望をだしていなし。トヨタは他の自動車メーカーが電気自動車への転換に主力していたときに、自分たちが最も得意とする分野であるハイブリッドカーに集中した・・
・・内燃機関と電気モーターを搭載するハイブリッドカーは、電気自動車より生産過程が複雑だ。2種類の動力システムがスムーズに動くように調整する技術が核心となる。しばらくは電気自動車よりハイブリッドカーが売れるだろうというトヨタの予想は、的中した。去年トヨタは最大の業績を記録し、それに続き、今年4~6月期には前年同期比22%増加した97万台のハイブリッドカーを販売した。トヨタの販売台数の40%がハイブリッド車だった。キャズム(※キャズム理論。韓国メディアが使う意味としては、「ある程度売れたあとに発生する需要減少」です)状態の電気自動車市場とは逆だ。トヨタの4~6月期営業利益は前年同期比17%増加した1兆3084億円、売り上げは12%増の11兆8378億円と集計された。
今年の初めに、豊田会長は「どれだけ電気自動車転換が進んだとしても、電気自動車のシェアは最大30%と考えている。残り70%はハイブリッドや水素電気自動車、水素エンジン車などになるだろう」と指摘した。彼は「エンジン車は必ず生き残るだろう」とも話した。とはいえ、トヨタが電気自動車を開発していないという意味ではない。去年5月には電気自動車投資を1兆円増やし2030年までに総額5兆円を投資すると発表した。豊田章男会長は電動化時代への段階的変化に備え、去年4月に後任社長を佐藤恒治に任せた。2020年にレクサスの社長となった佐藤恒治社長はレクサス初の電気SUVの「レクサスRZ」を発売するなど、グループの電動化を主導した人物だ。豊田章男会長は佐藤社長に対し「現場で努力した社員で、今後トヨタがモビリティ・カンパニー(※トヨタ社の説明だと、「これまでは関わることのなかったさまざまな会社と手をつなぎ、仲間となり、今よりも地球や社会、人にやさしく、移動の自由と楽しさにあふれた『モビリティ社会』を創造する会社」)へと進んで行くのに最高の適任者」と評価した(中央日報)・・>>
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