最近、いわゆる「Kエンタ」関連会社の株価及び実績が急落しています。ウェブトゥーンやポップソングに関わっている複数の大手企業の株価がそうで、特に、「ネイバーウェブトゥーン(米国株)」が、公募価格の半分になったのは、なかなかのインパクトです。一時、いわば象徴的な存在で、世界の漫画市場をものにする土台だとか、多くのメディアがかなり大きく取り上げていました。それが半値になったわけですから、リアルタイムでニュース読んでいた人にもそうですが、買った人にとっては特に漫画みたいな話でしょう。似たような話は大手の記事にも載っていて、朝鮮日報(11日)がKPOP関連で「CDプレーヤーも持っていない人たちが、CDアルバムを買うこと。これで収益をあげてきた」とする海外メディアの報道を記事にしています。
CDを買うのは別にいいと思いますし、なんとかしてデータを読み取って聞いている人もいるでしょうけど、そんなニュアンスではありません。カード目当てにパンを買って、パンは食べないとかそんな話でしょう。ヘラルド経済(8日)によると、アカデミー賞映画パラサイトで有名なCGENM(韓国ではCGVという映画館がいろんなところにありますが、その親企業です)は、いよいよ映画事業から撤収するのではないか、という話まで出ています。表向きにニュースなどで報じられる勢いは大変良いですが、株価などはどうしてこう動くのでしょうか。まずウェブトゥーン関連ですが、先も書きましたがやはりネイバーウェブトゥーンのインパクトが強いです。11日の毎日経済(※投資などで株価関を気にされる方は、かならず最新の情報もチェックしてください。本エントリーの内容は各ソース記事の掲載時点のものです)の記事によると、公募価格の50%になりました。3ヶ月間で、49.7%も株価が下がったとのことして。以下、各紙、<<~>>が引用部分です。
<<・・ネイバーウェブトゥーン(ウェブトゥーンエンターテイメント)株価が1日で12%急落し、連日下がりつつある。上場3ヵ月で、公募価格の半値レベルだ。11日、米国ナスダックによると前日(現地時間10日)ウェブトゥーンエンターテイメント(種目コードWBTN)の株価は12.34%急落し、10.37ドルだった。8日、4~6月期の実績を発表して以来、1ヶ月で49.7%も下がったことになり、これは公募価格の1株21ドルとくらべて50.6%マイナスだ。ウェブトゥーンエンターのこのような下落傾向は、予見されていたものだとの指摘が出ている。すでに企業公開(IPO)の過程で指摘された成長性の懸念が問題だというのだ(毎日経済)・・>>
<<・・約10ヶ月で、JYPエンターの株価は半分になった。他の主要なエンターテイメント会社の株価も似たようなもので、ハイブの株価は年初比で31%下落した。 SMとYGエンターは同じ期間それぞれ40%、36%下がった・・・・当然の話だが、実績がおもわしくないからだ。 JYPエンターの4~6月の営業利益は93億ウォンで、昨年同期より80%近く減った。ハイブとSMの同期間営業利益もそれぞれ昨年より30%以上減った。YGは110億ウォンの営業損失を出した・・・・収益モデルの限界のためだという指摘も出ている。アルバム販売がK-POPエンターテインメント社の売上高の大部分だったため、アルバム販売の減少が響いたということだ・・
・・Kポップ市場ではアルバム販売量を引き上げるために、アルバムジャケット写真を別のものにしたり、別の種類のフォトカード・ポスターなどを入れて希望のフォトカードが出るまでファンにアルバムを買わせ続ける販売戦略を駆使してきた。アルバムにファンサイン会応募券を入れて、アルバムをたくさん買えばサイン会に出席できる確率を高めて大量購入を助長するという批判もある。米ビルボード紙はこのようなアルバム販売文化を「多くのファンはCDプレーヤさえ持っていない。それでもレコード会社はまるで宝くじのようにCDを販売するマーケティング戦略を使う」とした。自分の好きな歌手が競争歌手のアルバム販売量に追いつかなければならない、以前のアルバムの販売量を越えなければならないという「ファンの心」が、アルバムをエンター社の主要売上源に位置づけたわけだ。
ほとんどのファンがK-POPを音源(※デジタル購入・ストリーミングなど)で聴いているのに、昨年ハイブのアルバム販売収益はストリーミング収益より2.3倍多かった。 JYPは4倍に達した。キムキュヨン未来アセット証券研究員は「アルバム販売は公演など他の分野より原価率が低く、エンターテイメント会社が好むしかない」と話した・・・・しかし、今年に入ってアルバム売上が鈍化している。ハイブは上半期アルバム売上が2348億ウォンで昨年上半期より17%減少した。JYPエンターは上半期444億ウォンのアルバム売り上げを収めたが、これは昨年より60%以上減少した分だ。ここ数年間のアルバム販売量競争が、所定の位置に戻っていく過程という解釈が出ている(朝鮮日報)・・>>
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