韓国、多量の国有不動産を鑑定価格未満で売却・・各メディア「税収不足が原因」「公共料金も上げないと」

これも去年あたりから多くの記事が出ている件ですが、税収不足関連です。韓国政府の税収不足は、去年56兆ウォンで、今年は32兆ウォンと予想されています。韓国資産公社が、国有不動産を鑑定価格より安く売っているのも、税収不足が原因ではないのか、との指摘もあります(24日ハンギョレ新聞)。各種基金をくずしてなんとかするのではないか、とも。また、似たような趣旨として、中央日報(20日)、文化日報(20日)、韓国日報などが相次いで「100ウォンで作って64ウォンで売っているうわあぁ」と、電気料金など公企業の債務関連記事を載せています。公共料金そのものを安くおさえていたけど、これ以上続けるわけにはいかないという趣旨の記事です。中央日報は、『安くしておくと支持率は上がるかもしれないけど』とも。以下、<<~>>で引用してみます。

<<・・国有財産を管理する韓国資産管理公社(カムコ)が、適正価格ももらえずに国有不動産を大量売却していることが分かった。今年に入って7月まで売却された資産規模だけでも例年の年間平均の5倍を超えている。特に、落札価格が鑑定価格を大きく下回る売却事例も2件のうち1件に達する。国有財産の売却規模が昨年から急に増えたことを考えると、減税政策と景気見通しのミスなどで起きた税収不足を埋めるために国有財産を安値で売却しているのではないかという批判が出ている・・

 

・・カムコは今年に入って7月末までに進行した国有不動産(土地や建物など)入札売却はすべて322件であり、総落札額は955億ウォンだ。これは例年より大きく増えた規模だ。2021年と2022年の年間基準落札額はそれぞれ168億ウォン(145件)、180億ウォン(114件)だった。今年に入って7月までに集計されただけ落札規模が例年に比べて5.5倍以上だ・・・・これは税収不足を懸念した政府の戦略的判断のためと見られる。国有財産の売却で入ってくる資金は政府の財政収入となる。最大を記録した税収を埋めるのに国有財産売却が活用されたという意味だ。今年も少なくない水準の税収不足が確実視されている。問題は、売却過程で落札額が鑑定価を大きく下回る場合が続出している点だ。2023年から2024年7月まで売れた国有不動産の総鑑定価格は2610億ウォンだが、総落札額はこれより446億ウォン少ない2164億ウォンだ。具体的には、全売却件のうち落札価格が鑑定価格より低い売却件の割合は、2021年と2022年はそれぞれ11.0%、4.4%にとどまったが、昨年は43.0%であり、今年は7月までその割合が58.7%まで上昇した(ハンギョレ新聞)・・>>

 

<<・・昨年、56兆ウォンを超える税収不足が発生したが、今年も32兆ウォン規模の税収が足りないと推算される・・政府は政健全性を主張しているため、赤字国債発行よりは昨年と同様に、編成した予算を使わない「不用」とともに、各種基金や交付税の未払いなどで税収不足を埋める可能性が予想されている・・・・今年も大規模な税収不足で、財源充当を懸念する声は高まっている。企画財政部が今年も不用額と基金を活用した対応案を出すと思われる。財政健全性を強調する現政府は追加経済予算を編成しないとしているため、不用額45兆7000億ウォン、地方財源、外国為替平衡基金(外平基金)を活用して昨年税収不足に対応したやり方を、今年も使うだろうとの見通しだ(文化日報)・・>>

 

<<・・19日、公共機関経営情報公開システムによると、昨年末、韓国電力・韓国ガス公社・韓国道路公社・韓国鉄道公社・韓国水資源公社の債務は計320兆2671億ウォンだ。 2017年193兆8201億ウォンだったことに比べると、65%以上増加した数値だ・・・・無理に公共料金を安くしているのは、原価回収率の数値で証明される。韓電の場合、2020年に101.3%だった原価回収率が2022年に64.2%まで急落した。100ウォンで電気を買ってきて、約64ウォンで売ったという話だ・・・・公企業をここまでして公共料金を上げないでいると、物価の安定化に寄与することができる。政権の立場からすると「票」をさらに得るのに有利でもある。しかし、持続可能な構造ではない。すぐに公企業がくずれるリスクがある。さらに重要なのは、公企業を経ち直すための負担は、結局は国民負担になるという点だ。時間が経つほど、利子費用などのせいでその規模は急増するしかない・・

・・(※ユン政権は前の政権の問題が多きいとしているが)現政権も批判を避けて通ることはできない。電気・ガス料金の引き上げは気にしているが、高速道路、鉄道、上水道料金は事実上ノータッチのままだ。3つの料金に対して文政権はもちろん、ユン政権に入っても引き上げの必要性に言及せず、未来世代に負担を加重させるなど問題を大きくしているという話だ。鉄道料金は2011年12月以降、13年近く料金を凍結している。高速道路料金は9年ほどの間、上水道料金は約8年間、料金引き上げが一度もなかった。その結果、3つの関連公企業は2017年から昨年まで100%より低い原価回収率を記録している。特に道路工事と水資源公社は、統計集計以後、たった一度も100%以上になったことがない(中央日報)・・>>

 

 

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