「ドローンで平壌にビラ散布」について、野党国会議員「2022年、ユン大統領が北朝鮮に無人機を送るよう指示したことがある」

11日、北朝鮮が「韓国のドローンが、平壌でビラを撒布した」と主張しました。ビラには、韓国の経済発展、金正恩委員長だけが豊かに暮らしているだけ、そんな内容が写真付きで書かれていたとのことです。複数のメディアが報じていますが、本エントリーではロイター(日本語版)をソース記事にしました。さて、もしこの主張が本当なら、これを誰がやったのか・・がちょっと気になるところです。この北朝鮮へのビラ散布は、いままでは風船でビラやUSBメモリーなどを「風に飛ばす」形で行われました。北朝鮮側はこのビラを想像以上に気にしていて、文在寅政権では、ビラ散布を政府レベルで止めたりもしました。韓国国防部長官は、「事実ではない」から「事実かどうか確認してやれない」に、若干スタンスを変更、聯合ニュースはこれを「戦略的あいまいさ」としています。しかし、これだと最初から「確認してやれる内容はない」とすればもっとよかったのでは、な気もします。以下、<<~>>が引用部分です。

<<・・11日、首都平壌の上空に韓国がドローン(無人機)を飛ばし、「膨大な数」の北朝鮮の体制を批判するビラをまいたと非難した。国営の朝鮮中央通信(KCNA)が報じた。政治的・軍事的挑発行為で、武力衝突につながりかねないと警告した。北朝鮮外務省は、ドローンは夜間に平壌の上空を飛来したとし、「韓国は、武力衝突を引き起こし両国間の戦争につながる可能性のある無責任で危険な挑発行為を直ちにやめるべきだ」と述べた。今回が最後の警告で、無人機が北朝鮮領内に飛来した場合は直ちに対抗措置を取るとも発表した。韓国軍合同参謀本部は声明で「北朝鮮の主張の真偽は確認できない」とコメント。北朝鮮が5月以降にごみをぶら下げた風船を韓国領空に飛ばしていることに言及し、「最近の一連の事件に関する全ての責任」が北朝鮮にあると指摘した。11日には、さらに風船が飛来したとも言及した(ロイター)・・>>

 

<<・・最近、北朝鮮の平壌に無人機を飛ばして対北朝鮮ビラを散布したという北朝鮮の主張に対し、軍が「そんな事実がない」とすぐに明らかにして1時間余りで「確認してくれない」という公式立場を出した。キムヨンヒョン国防部長官は11日夕方、国防部庁舎で開かれた国会法制司法委員会の国政監査の途中、議員から北朝鮮の主張と関連した質問を受け、「そんなことはない。まだ状況を把握していないが確認してみる」と話した。長官は直ちに国政監査から離れて緊急会議を行い、国監に戻ってきて軍と政府の公式立場を明らかにした。長官は「私たちの基本的な立場は、このような北朝鮮の主張について事実かどうかを確認してやれないということだ」と話した。

長官は、「それはどういう意味なのか」という議員たちの重ねられた質問にも「戦略的に確認できないと表現するしかない」と明らかにした。また「いろいろな様々な状況なので確認できない」、「北朝鮮内部で行うこともできる(※自作自演の可能性があるという意味)」、「国家安全保障、作戦保安上、確認できない」ともした。政府は戦略的に曖昧な態度を維持するという立場を決定したと伝えられた。北朝鮮からの虚偽主張である可能性、北朝鮮内部の団体がやった可能性、民間無人機が北朝鮮に行った可能性、実際に軍の無人機である可能性などをすべて開けておいたまま、北朝鮮の対応に混乱を招くという意図だと思われる(連合ニュース)・・>>

 

最近、北朝鮮から飛んできた「風船」が大きな話題になっていますが、そのより前、2022年にも、北朝鮮の無人機が韓国上空を飛行、大統領室周辺の上空まで飛んでから帰ったことが話題になりました。そのことで、一部の野党国会議員は「当時、ユン大統領が『私たちも(北朝鮮に)無人機を送ろう』と指示したことがある」としながら、迂回的に、本当に韓国政府が飛ばしたものではないのか、と主張しています(プレシアン、13日)。まず2022年当時のことですが、12月27日聯合ニュースによると、いままで墜落した状態で発見された無人機はすべて自体トラブルによるもので、軍が対応して撃墜したのは一つもない、とのことです。その無人機が、5機(もっと多いという話もありますが)、韓国側に飛んできて、数時間も飛行、ヨンサン(龍山)にある大統領室を撮影して、ノーダメージで帰っていきました。韓国軍はヘリや戦闘機を出撃させましたが、成果は無し。「無人機担当は陸軍のはずなのに、なぜか空軍ばかり出撃した」、との指摘もあります。むしろ、出撃しようとした軽攻撃機の1機が離陸中に墜落するなど、大騒ぎでした。

 

<<・・北朝鮮の首都である平壌上空に無人機が登場し、南北間の緊張が高まる中、2022年北朝鮮の無人機が大統領室上空に進入した当時、ユン大統領および政府の対応が再び話題になっている。13日、共に民主党のチュミエ議員はこの日、SNSフェイスブックに2022年12月、ユン大統領が国務会議で北に無人機を送るよう指示したことがあるという記事を掲載して・・・・「民間であれ軍用であれ、お互いに無人機を飛ばし、ビラやゴミ風船をやり取りしながら、緊張が高まっている」とし「ところで、無人機を飛ばす、ビラ散布するのに軍の訓練’がなぜ必要なのか?」とし、ユン政権が北朝鮮に無人機を送ったのではないかと疑問を提起するようなニュアンスを見せた(※当時、ユン大統領は軍の対応訓練などを強化する必要があると話したことがあります、プレシアン)・・>>

 

 

おかげさまで、新刊「Z世代の闇 物質主義に支配される韓国の若者たち」(扶桑社)が発売中です(2024年5月2日、アマゾン発売日)。詳しくは、下記のお知らせをお読みください。ありがとうございます
・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
エントリーにコメントをされる方、またはコメントを読まれる方は、こちらのコメントページをご利用ください。以下、拙著のご紹介において本の題の部分』はアマゾン・アソシエイトですので、ご注意ください。

   ・様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2024年5月2日)<Z世代の闇>です。いまの韓国の20代、30代は、どのような世界観の中を生きているのか。前の世代から、なにが受け継がれたのか。そんな考察の本です。・新刊(2023年12月21日)、<韓国の絶望、日本の希望(扶桑社新書)>も発売中です。「私たち」と「それ以外」、様々な形で出来上がった社会の壁に関する話で、特に合計出生率関連の話が多目になっています。・刊として、<韓国人として生まれ、日本人として生きる>(2023年7月29日)も発売中です。2023年、まさに心願成就、帰化できました。その際の、自分なりの持論に関する本です。・しい説明は、固定エントリーをお読みください。・当にありがとうございます。書きたいことが書けて、私は幸せ者です。それでは、またお会いできますように。最後の行まで読んでくださってありがとうございます。