8月~9月あたりから、ポップ、映画、ゲーム、ウェブトゥーンなど、いわゆるKエンタ(エンターテインメント)関連企業のニュースが増えました。主に株価関連で、他にもリストラ、実績不振などです。もっとも話題になったのがネイバーのウェブトゥーン関連で、一時は米国株式市場進出で大きな話題を集めたものの、先月、その株価は公募価格の半分になりました。アカデミー賞映画パラサイトで有名なCGENM(韓国各地にあるCGVという映画館チェーンの親企業です)については、映画関連の新規投資を事実上中止しているというニュースがあり、リネージュで日本でもよく知られているNCソフトは大規模リストラに入りました。簡単に9月の記事を振り返ってみると、毎日経済(9月11日)が「米国ナスダックによると、現地時間9月10日ウェブトゥーンエンターテイメント(種目コードWBTN)の株価は12.34%急落し、10.37ドルだった。1ヶ月で49.7%も下がったことになり、これは公募価格の1株21ドルとくらべて50.6%マイナスだ」という記事、
「相次ぐ興行不振でピンチに追い込まれた映画名家CJ ENMが、結局は映画事業を縮小するとみられる。映画新規投資を事実上中断したと伝えられている」、「業界ではCJ ENMの映画事業売却説まで出ている。 CJ CGVが対象として取り上げられる」(ヘラルド経済9月8日)の記事、「Kポップ大手JYPエンターの株価は年初と比べて約50%、ハイブの株価は31%、 SMエンターテインメントは40%、YGエンターテインメントは36%株価が下がりました」(9月11日朝鮮日報の記事)、などなどです。今月になってからも似たようなニュースは続いており、今日、Kポップ大手YGエンターテインメントとゲーム大手NCソフトソフトについて、それぞれザ・ファクトと聯合ニュースに記事が掲載されました。前者の場合は、上場廃止説が出ている、とも。以下、<<~>>で引用してみます。本ブログは投資関連情報を扱っているところではありません。株価関連で投資などを行っている方は、かならず記事の時点、現在の流れなどを必ずご確認ください。
<<・・YGエンターテインメントの株価が急落している中、一部の株主の間では「上場廃止説」まで回っている。実績不振がどんどん深くなってきたうえ、配当まできちんと行われていないからだ。これといった株価の浮揚策もなく、株主の不満は日々強くなっている。21日、韓国取引所によると、18日YGエンターテインメントは前取引日(3万8800ウォン)比3.09%(1200ウォン)下げた3万7600ウォンに取引を終えた。このような不振な流れは今年に入って続いてきた・・・・今月に入って登落を繰り返して、上昇を見せていたが、今月2日に3万7000ウォンまで下がって、力が出せずにいる・・・・昨年11月10日に6万6200ウォンを記録し、1年以内に最高価格を更新したのと比べると、不振という表現すらも合わないレベルだというのが業界の評価だ。YGエンターテインメントは今年4~6月期連結基準売上高900億ウォン、営業損失110億ウォンを記録した。売上高は昨年同期比43.1%減少し、営業利益は赤字転換した。金融情報会社のF&Gによると、7~9月期の実績コンセンサスは売上高が前年同期比35.21%減の933億ウォン、営業損失が30億ウォンだ。コンセンサス通りなら、YGエンターテイメントは今年、四半期基準で3連続営業損失を記録することになる(ザ ファクト)・・>>
<<・・NCソフトが、重ねられた実績・新作の不振の余波で、全職社員を対象に追加的なリストラを進める。21日ゲーム業界によると、NCソフトは最近、構造調整案を内部的に確定し、これを近いうちに職員たちに知らせる予定だ。今年上半期開発支援組織を対象に進められた勧告リストラとは異なり、今回の構造調整は、ゲーム開発・運営組織に所属する職員の多くが対象となると伝えられた。NCソフトが今年上半期から年末まで強い構造調整を続ける背景には、重ねられた実績問題がある。NCソフトは昨年連結基準の売上と営業利益が2022年比それぞれ30.8%、75.4%急減した。今年4~6月期を基準としては営業利益が昨年同期比75%も減少した88億ウォンを記録、ようやく黒字を出した。業績問題の主な原因としては、主力商品であるMMORPG「リネージュ」モバイルゲーム3部作の売上減少が挙げられる。NCソフト昨年の年間売上高の67%、すなわち3分の2以上を占めたモバイルゲームの売上高は、昨年比38%も急減したことが分かった。そんな中、ヒットのバトンを受け継がなければならない後続作は、不振を重ねた(聯合ニュース)・・>>
関連記事の中で特に印象的だったのが、「売り方」の問題を指摘した記事です。9月13日に引用したものですが、該当部分だけもう一度引用してみますと、朝鮮日報(9月11日)は、こう伝えています。「多くのファンはCDプレーヤさえ持っていない。それでもレコード会社はまるで宝くじのようにCDを販売するマーケティング戦略を使う」、「Kポップ市場ではアルバム販売量を引き上げるために、アルバムジャケット写真を別のものにしたり、別の種類のフォトカード・ポスターなどを入れて希望のフォトカードが出るまでファンにアルバムを買わせ続ける販売戦略を駆使してきた。アルバムにファンサイン会応募券を入れて、アルバムをたくさん買えばサイン会に出席できる確率を高めて大量購入を助長するという批判もある」、と。しかし、今年に入ってアルバム売上が鈍化しているそうです。会社によっては半分以下になった場合もある、とも。
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