「恩」の概念と「裏切り」の概念・・韓国メディア、あるチームのユニフォームを紹介

サッカーには詳しくありませんが、セリエA所属SSCナポリが、日本のサムライをモチーフにしたユニフォームを使用することにしました。いわゆる「サードユニフォーム」というもので、ホーム用でもアウェイ用でもない第三のユニフォームで、他のチームもサードユニフォームを持っているそうです。前からナポリと鹿児島が姉妹都市になったことがあった、とも。正義、尊重、勇気などサムライの美徳とされる(原文ママ)ものが書かれていて、SSCナポリはこれを「私たちのファンの目指すもの」と説明しています。しかし、韓国のスポーツメディアであるエックスポーツニュースは、題でこれを「裏切りだ」と報じています。前にキムミンジェという選手がSSCナポリにいたのに、なんで日本をモチーフにしたユニフォームを作ったのか、というのです。

何回か、「情(ジョン、個人的な親しい関係)のゴリ押し」について書いた記憶があります。ジョンを法より優先する風潮があり、またそれが社会各分野の『自分側、他人側』を分ける一因になっている、と。最近は政治メインで陣営論理という言葉をよく目にしますが、数年前までは集団利己主義という言葉が一般的でした。個人的に、このほうがもっとしっくりきます。社会の個人生活レベルの話ではありますが、このジョンを、自分が相手に恩を売ったと考える風潮もあります。対等ではなく、どうしても「私が恩を売った立場」になろうとする人たちが多いという意味です。特に金銭関係などで、『私たちの関係だから』としながらちゃんと返さない人が多い、一つの理由でもあります。

 

キムミンジェ選手が(そもそも、本人はなにも言ってませんが)そのチームで活躍したなら、SSCナポリというチームへの感謝(恩を受けた)も必要なはずですが、そういうところまでは考えず。結果的に出てくるのは「サムライユニフォームを作っ『てはならない』」と、ジョンによる拘束を主張するだけ。笑い飛ばすこともできなくはないですが・・なんというか、まだ多少は心が曇っているせいか、いままで書いてきた社会風潮だけでなく、日韓関係でもよく見られることではないのか・・いわば『後頭部関連案件』が多い理由の一つではないのか、そんな気がして、取り上げてみました。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・「(※題)キムミンジェをこう裏切るとは。侍ユニフォーム制作なんて・・日本プロジェクトの始まり」キム・ミンジェ(バイエルン・ミュンヘン)元所属チームSSCナポリが日本侍にインスピレーションを得て、新しいユニフォームを製作した。ナポリは2日球団公式ホームページと社会関係網サービス(SNS)を通じてクラブサードユニフォームを公開した。ナポリは今回のサードユニフォームを日本と侍からアイデアを得たという。球団は「この旅の段階は1960年、ナポリと日本の鹿児島が姉妹都市になったことからインスピレーションを得た」と説明した。

続いて「EA(エンポリオアルマーニ)7とのコラボレーションで誕生した新しいユニフォームは、これを着る人々のための現代の鎧としてデザインされた」とし「これは侍の姿に敬意を表し、兜、面頰、刀のような独特のディテールを特徴とする」と付け加えた。また「ユニフォームの右側には武士道の7つの美徳(正義、尊重、勇気、名誉、思いやり、正直、忠義)が書かれており、これは侍訓練の基本原則だ」とし「こうした価値はナポリ選手とファンを象徴する。彼らは献身と誇りで競技場に出る準備ができている」と話した。新しいユニフォームについて・・・・「これは日本に関連するプロジェクトを開発する過程の始まりに過ぎず、グローバルファン基盤を拡大するためのより大きな戦略的計画の一部である」と明らかにした。

 

一方、ナポリが日本侍を素材にユニフォームを制作し、一部の国内サッカーファンは残念だという気持ちを表わした。ナポリチームには最高のアジア選手キム・ミンジェがいたからだ。キムミンジェはナポリで2022~2023シーズンちょうど1年だけプレーしたが、33年ぶりのセリエA優勝を率いてファンに深い印象を残した。当時キム・ミンジェはセリエAベストディフェンダーに選ばれるほど膨大な活躍を繰り広げた。キム・ミンジェは1年後2023年夏ドイツ・ブンデスリーガのバイエルン・ミュンヘンに移籍したが、キムミンジェがナポリのセリエA優勝を導いただけに、祖国の大韓民国ではなく、ライバル日本文化を素材にユニフォームを制作したことにがっかりしたわけだ(エックスポーツ)・・>>

 

ちなみに鹿児島市のホームページによると、「ナポリ湾に望むベスピオ火山を有するナポリ市と錦江湾に浮かぶ桜島を有する鹿児島市とは、風景がとても似ていることから、鹿児島市は古くから「東洋のナポリ」と呼ばれています。1955年頃から両市民の間で文通が始められ、姉妹都市盟約の機運が高まる中、ロンドンタイムズ東京支局長などの協力で姉妹都市盟約の宣言が行われました」となっています。それからの交流として、親善使節団の相互訪問、日本語図書の贈呈、スポーツ交流、青少年の翼事業による大学生などの派遣、「ポンペイ展」の開催、ナポリ通りの命名、鹿児島通りの命名、鹿児島広場の命名、市電ナポリ号の運行など、多くのことがありました、とも。

 

 

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