日本でも似たような話があるので、ちょっと取り上げてみます。韓国のネットでも、「まさか、トランプ氏がここまで余裕で勝つとは」という意見が目立ちます。どちらが勝つかはともかく、誤差範囲内の接戦だとばかり報じられてきたので、意外だというのです。単に「予想外だった」としてしまえばそれだけですが、中には、『ハリス氏に有利になるような話ばかりだったので、ついそう思っていたのでは?』という指摘も出ています。珍しく、この件に関する記事がありました。一部の国内メディアは、米国大統領選挙当日までもハリス副大統領が優勢だと報じていたが、米国現地の人たちから話を聞いてみると、その雰囲気とはかなり異なるものだった、とのことでして。
別に、最初から「私たちは~を支持します」とするならそれは別にいいけど、「中立です」「公平です」としながら片方だけを明らかに支持しているなら、それは問題ではないのか。そんな内容の記事です。韓国の保守メディア「ペンアンドマイク」が、なんで事前の世論調査結果などをちゃんと報じず、ハリス氏の当選を『願う』ような報道ばかりしたのか、これでいいのか、という記事を載せました。私がこの件をもっとも強く感じたのは、ワシントン・ポストの社説見送りの件です。まだ選挙前、ワシントン・ポストが、特定候補を支持する趣旨の社説を見送りしたことがあります。その社説は、ハリス支持予定だった、とも。
ちなみに、米国メディアが特定候補支持を表明するのはよくあることです。どちらかというと、見送りしたほうがめずらしいことですが・・その際、約20万人がワシントン・ポストを解約したと言われています。全ハリス支持者からするとそこまで多い数ではない気もしますが(ワシントン・ポストからすると大きな影響かもしれませんが)・・複数のメディアは、この20万人解約のことを、「大喜び」なニュアンスの文章で報じていました。「20万人も『飛んでいった』」とか、「トランプ側に立ったら、20万人も離れていった」とか、いろいろ(WPはトランプ支持とは言っていません)。個人的には、この件がもっとも印象的(?)でした。私の気のせいかもしれませんが、なんか、文章のニュアンスが明らかに、ほらみろほらみろほらみろ~なものだったので。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・(※米国大統領選挙のことで)国内一部メディアの報道方式に対する批判が起きている。当初からトランプの優勢が予想されていたが、これを無視してハリス副大統領の勝利を祈るような国内メディアの報道が指摘されているのだ。実際、一部の国内メディアは、米国大統領選挙当日までもハリス副大統領が先行するか、若干優勢だったように報じてきたが、実際の米国現地の雰囲気とはかなり異なる様相だった。ニューヨークタイムズをはじめとする米国現地メディアは、トランプの勝利を予測し、トランプ優位世論が多かったにもかかわらず、国内では接戦である側面だけ強調しながら、まるでハリス副大統領の勝利が期待されているように報道した、という指摘が出ている・・
・・「国民の力」所属のキムセジョン東大門区議員は6日、「ペンアンドマイク」YouTubeチャンネルに出演し、(※言質の雰囲気と国内メディアの報道内容が)全く異なっていた」と明らかにし、国内報道に疑問を提起した。議員は「国内メディアは、大統領選挙が熾烈な接戦中であり、数日も開票が遅れることがあるだろう」と報じてきたが、現地の状況はそれとは異なると指摘した。また、議員はトランプが在韓米軍防衛費分担を主張したことと関連して、「防衛費分担が問題だけではなく、これを通じてむしろ肯定的な効果を得る可能性もある」とし、国内メディアが単にトランプの防衛費分担要求を一方的に報道する傾向があると指摘した。
このような事例は、国内メディアが重要な外国メディアの情報を扱うとき、バランスの取れた視覚と徹底した事実検証をしていないという問題を明らかにする。メディアの本来の役割は、客観的な情報伝達を通じて公衆に正確な事実を知らせ、判断の根拠を提供することである。しかし、今回の米国大統領選挙報道はこのようなメディアの役割を超えて特定の結果を期待するような偏った報道で一貫したという批判が提起される。専門家たちは、特に外国メディアの報道において、メディアの客観性と中立性が重要であると強調する。大衆は言論と放送を通じて国際情勢と外交的流れを理解し、これに基づいて客観的判断を下すことを期待するからだ(ペンアンドマイク)・・>>
で、ここからが本題(かもしれない)ですが・・本当に大衆が「客観的な判断ができることを期待している」のかどうか、まずはそこが疑問だったりします。ひょっとすると、そんなものを期待していないから、それに合わせて記事を書いているのではないでしょうか。いや、でも、米国大統領選挙関連でここまで言うのは、ちょっと言いすぎかもしれません。でも、『日本』関連にしてみるとどうでしょうか。記事で指摘している内容は、米国大統領選挙より、日本関連のほうが1京倍は問題だと思われますが。 そういうことで(関係ありませんが)、明日は1日休みをいただきます。珍しく、もっと紅葉が進むまで家で休もうかと。次の更新は、10日(日曜日)の11時頃になります。
本エントリーにコメントをされる方、またはコメントを読まれる方は、こちらのコメントページをご利用ください。以下、拙著のご紹介において『本の題の部分』はアマゾン・アソシエイトですので、ご注意ください。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2024年5月2日)<Z世代の闇>です。いまの韓国の20代、30代は、どのような世界観の中を生きているのか。前の世代から、なにが受け継がれたのか。そんな考察の本です。・準新刊(2023年12月21日)、<韓国の絶望、日本の希望(扶桑社新書)>も発売中です。「私たち」と「それ以外」、様々な形で出来上がった社会の壁に関する話で、特に合計出生率関連の話が多目になっています。・既刊として、<韓国人として生まれ、日本人として生きる>(2023年7月29日)も発売中です。2023年、まさに心願成就、帰化できました。その際の、自分なりの持論に関する本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。書きたいことが書けて、私は幸せ者です。それでは、またお会いできますように。最後の行まで読んでくださってありがとうございます。