韓国メディア「日本メディアは『尹錫悦のように譲歩してくれた大統領はいなかった』と惜しんでいる」

まず、一つ前のエントリー、書いた直後に続報とも言える記事があったので、ちょっと紹介します。トランプ氏が、石破石馬石場と機械翻訳がバリエーションを発揮してくれている石破茂総理と、就任前に会談を行う意向があり、日本が望むならそうする、と話しました。また、安倍昭恵さんを通じて、石場総理に本を贈った、とも。もともと「分かりやすいのか分かりにくいのかよく分からない」人ですが、スタンスがかなり変わった気もします。安倍昭恵さんと会った影響でしょうか。それとも、ソフトバンク側が大規模投資について話したから、でしょうか。一応、続報としてお伝えします。

で、本題です。この前にはうらやましいと思っているとかそんな記事もありましたが、今回は惜しんでいる、という記事がありました。「日本メディアは、尹大統領を『あれほど譲歩してくれた人もいなかった』『彼ほどの大統領はいなかった』と惜しんでいる」、というのです。ファイナンシャルニュースJTBCなどがほぼ同じタイミング(16日)で同じ内容の記事を出しています。個人的に、尹大統領を惜しむというより、「次が心配」という話が目立っているように見えますが。譲歩といっても、前任の文大統領が様々な意味で輝き(?)すぎで、比較的マシに見えただけではないでしょうか。で、そこはともかく・・

 

記事の引用部分に、「尹大統領ほど、日本の話しにちゃんと対応してくれた大統領はいなかった」と自民党関係者が話した・・という内容がありますが、多分それがソースのようです。個人的に「そうじゃない」としか思えませんが。多くの件で実際に譲ったのは日本のほうでしょう。先も書きましたが、「次が心配」という話が出てくるのは分かりますけど。また、ファイナンシャルニュースの記事には「日本が尹大統領を国賓訪問する計画だった」としていますが、初耳です。この件は確かに韓国内で複数のメディアや関係者、政治家たちが主張していましたが(本ブログでも2~3回取り上げたことがあります)、日本側がそんな計画を持っているという話はありませんでした。むしろ、『日程のせいで(国賓招待するにはスケジュールがきつすぎる)』難しいのではないか、という話ならありました。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・尹大統領の弾劾訴追案可決について、日本で懸念の声が上がっている。16日、日本メディアの報道によると、読売新聞は15日、「日本政府が外交安保政策の後退を警戒している」とし、その理由で「尹大統領の次には左派政権が誕生する可能性がある」としていた。朝日新聞も「日韓関係の改善は尹大統領の一方的な対日譲歩に支えられている」とし「野党が政権を握れば関係は冷却される」と指摘した・・・・ある自民党関係者は「日本の要求にこのようにきちんと対応してくれた韓国大統領はいなかった」と評価した。毎日新聞は「共に民主党がユン大統領の対日外交を批判してきたという点で、(日本政府が)「ユン大統領擁護」や「内政干渉」と認識される可能性のある発言をしないように細心の注意を払っている」と伝えた・・日本は来年の国交正常化60周年に合わせてユン大統領を国賓招待する計画だったが、事実上、霧散となった。今月末、日本の防衛相の訪韓も取り消された(ファイナンシャルニュース)・・>>

 

<<・・尹大統領弾劾案可決のニュースを最も早く伝えたのが、日本と中国です。まず、日本では日韓関係を心配する声が出てきます。日本の要求にこれまで譲歩してくれた韓国大統領がこれまでいなかった、惜しいという反応です・・・・日本のマスコミはユン大統領の弾劾訴追案通過ニュースを伝え、一方で、惜しいという意を表わしました。毎日新聞は「日本の要求にこれだけきちんと対応してくれた韓国大統領はなかった」という自民党関係者の発言を紹介し、朝日新聞は「韓日関係改善はユン大統領の譲歩に支えられた」とし、日韓関係は冷却すると懸念される」としました。読売新聞は本日(16日)発表した世論調査の結果にも、このような雰囲気が感知されました。

日韓関係が今後どうなると思うかという質問に66%が「不安を感じる」と答えました・・・・日本政府は、尹大統領の弾劾事態について一連の状況を注視しているとし、日韓関係の重要性に言及した。【林芳正日本官房長官:韓国は国際社会の様々な課題でパートナーとして協力する重要な隣国で、戦略的に日韓関係の重要性は変わりません」】。日本では、トランプ政府から強い要求があった場合、日韓両国が共同対処する可能性も低くなったとし、日米韓共助体系が危ないという懸念も出ています(JTBC)・・>>

 

隣国の政治的な状況が急に変わることは、隣国にとっても大きいでしょう。日本と中国で素早く報じられたのは、当然です。発売予定の『自民党と韓国』にも書きましたが、ユン政権を「関係改善」と呼ぶのは、前政権との比較ならともかく、『善』のハードルを下げすぎたのではないでしょうか。ブログ初期から書いていますが、右か、左かの問題ではありません。「日本が譲っている」という核心部分が変わらないかぎり、真の改善はありえません。

 

ここからはいつもの告知ですが、久しぶりに新刊のご紹介です。本当にありがとうございます。新刊は「自民党と韓国」という題です。岸田政権・尹政権になってから、「関係改善」という言葉がすべての議論の前提になりました。果たして、本当にそうなのでしょうか。いや、それでいいのでしょうか。じゃ、同じ路線でないのは、たとえばこれから日本政府の路線変更があった場合は、それは「改善」ではないのでしょうか。そんな疑問に対する考えを、自分なりに、自分に率直に書いてみました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

 

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様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2024年12月22日)<自民党と韓国>です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・新刊(2024年5月2日)は、<Z世代の闇>です。いまの韓国の20代、30代は、どのような世界観の中を生きているのか。前の世代から、なにが受け継がれたのか。そんな考察の本です。・刊として、<韓国の絶望、日本の希望(扶桑社新書)>も発売中(2023年12月21日)です。「私たち」と「それ以外」、様々な形で出来上がった社会の壁に関する話で、特に合計出生率関連の話が多目になっています。・しい説明は、固定エントリーをお読みください。・当にありがとうございます。