韓国憲法裁判所事務処長「戒厳のときの布告令は違憲で、大統領が作ったものだと見ています」

大統領官邸は、バスなどを利用して壁を作る「要塞化」が進んでいます。警察は、人員を大幅に増強、バスなどを取り崩すための重装備の投入も検討しています(引用はしていませんがニューシースより)。もうハリウッド映画のような状態になりつつある韓国大統領官邸周辺。再び大統領官邸へ警察が進入するのは、いつなのかはわかりません。今回の令状の期限も発表されていません。「早ければ、今日(10日)」と報じるメディアもありますが、ニュース1などは、実際に現場にいる記者の報告などで「そんな動きは見られない」とし、来週ではないのか、としています。週末は、支持者たちが集まりやすくなるからです。

個人的に、まだ朝なので言いきることはできませんが、警護処長が警察調査を受けるため出頭すると話していることもあるし、いったん来週まで様子見が続くだろうと思っています。ただ、近い内にアクションがあるのは間違いないでしょう。また、MBCによると、前回は警護処の指示を受けていた警察と軍(警察101・102チーム、首都防衛軍55警備団)は、今回は警護に参加しないと発表しており、前回よりは大統領側に不利な状況だと言えます。そして、個人的に、短いけどこれがもっとも重要なニュースではないのか・・と思っていますが、MBNによると、憲法裁判所の「事務処長」が、国会での質疑に「戒厳のときの大統領が出した布告令は、違憲である」と話しました。憲法裁判所の公式判断ではなく国会での答弁ということになりますが、いまのところ、こちらも大統領にとっては思わしくない方向へ進んでいるようです。以下、<<~>>で引用してみます。

 




 

<<・・10日、ニュース1の取材を総合すれば、公捜処と警察、そして官邸の前には、逮捕令状再執行の雰囲気が感知されていない・・・・これに先立ち公捜処は7日、ソウル西部支法から尹大統領の令状を再び受け取ったが、その執行期限については公開していない。一部のマスコミでは公捜処の2次逮捕令状は3週間ほどで、旧正月連休前までと報じている・・・・警察庁国家捜査本部非常戒厳特別捜査団は8日、令状再執行のためにソウルなど首都圏広域捜査団・安保捜査隊に、捜査官を送るようにと指示公文を出した。特殊団人員を合わせれば1000人を超える人数になる。オドンウン公捜処長は前日、国会本会議の質疑で「私たちは令状執行のために誠実に努力している」とし・・・・チェサンモク大統領権限代行副首相兼企画財政部長官に向けても「警護処長と次長に対する人事権者として、適切な措置を取る義務がある」と指摘した(ニュース1)・・>>

 

<<・・国会懸案質議に出席したキムジョンイン憲法裁判所事務処長に向けて、野党は非常戒厳の違憲について集中的に尋ねました。キム処長は尹錫悦大統領が宣言した布告令は憲法違反的だと、明示的な答えを出しました・・・・言論出版に関する布告3号、集会関連の4号、未復帰医療人に関する5号もすべて違憲だと答えました。処長は、この布告令を大統領が作ったと理解している、とも話しました・・・・憲法裁判所の審議のスピードが速すぎるというユン大統領側の主張にも反論しました。受付から初の弁論期日まで盧武鉉元大統領は18日、朴槿恵元大統領は25日、ユン大統領は31日かかったとし、速いわけではないと説明しました(MBN)・・>>

 

<<・・二次令状執行が行われれば、これを阻止する作業に軍と警察の兵力は動員されないようです。国防部は、大統領警護処に派遣された陸軍首都防衛司令部第55警備団などの場合、外郭警備任務から逸脱する指示には従わないと明らかにしました。国防部側は「55警備団などの任務は大統領官邸外郭警備」とし「警護処が令状再執行阻止に軍兵力投入を指示しても、従わないだろう」という立場です。ただし55警備団の撤収や部隊員復帰などは検討していないと付け加えました・・・・国防部のキムソンホ長官職務代行も3日、警護処に軍兵力を投入してはならないという立場を伝達し、55警備団長にも警察と衝突しないように指示しました。

しかし、警察が採証した映像には、兵士と推定される人たちがいました。ほとんど階級をつけないまま黒いコートと帽子、マスクで服装を統一したと伝えられ、彼らが二次令状阻止にも投入されるのではないかという懸念が提起されてきました・・・・警察も令状執行阻止に参加しないようです。ソウル警察庁は、警護処が101・102警備団の協力を要請する公文を送ったことに対して「意味がない」と、応じなかったと伝えられました。ただ、行政関連の人員まですべて含めると、警護処の人員の規模は700人以上に達すると知られており、2次令状執行も難航が予想される状況です(MBC)・・>>

 




 

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