単純に知らなかったので、取り上げるのが遅くなりました。まだ韓国メディアでは記事が出ていないので、本ブログとしてはめずらしく、日本メディアの記事がソースとなります。先進国というものは、果たしてどういうものか。数々のデータがネットを駆け巡り、無数のランキングが発表されている昨今ですが、個人的に、内外においての『信頼』というのが、先進国なのかどうかを決める重要な要因ではないだろうか、と思っています。もちろん、データ収集に意味がないという意味ではありませんが。
そもそも先進国というものの定義が曖昧なので、こういう曖昧でいいじゃないだろうか、とも。信頼がない社会というは、まず法律に影響します。法律をちゃんと守ればホグ(やられる側)になるという考えがあるかぎり、遵法は遠い国の話でしかありません。似たような話を、本ブログでも結構書いてきました。他人への配慮も、『公』という概念を守る姿勢も、信頼の現れです。もちろん、一人、一人が優しくて善良な人だから、というのもありますが、それは自分自身と他人との共存に対する、自分に向けての、そして他人に向けての、信頼があるからこそ成立し、そして長持ちするものではないでしょうか。
ずいぶん範囲の広い話ですが、その中の一つの現象として、韓国では(聞くどころ、中国など他の国でも似たような話があるとのことですが)、日本という言葉が信頼、信用に関わる、ある種のブランドとして機能しています。なのに、なんであんなに『上』として振る舞うスタンスが日常化しているのか。それはよく分かりませんが、ひょっとすると、『だからこそ』かもしれません。日本旅行が増えたことで、さらにそういう考えが増えた、という話もあります。いろいろ文句を言いながらも、次も日本旅行にするという謎のパターンも、似ている現象かもしれません。で、そんなところですが・・FNNプライムオンライン(※動画ニュース)の報道によると、韓国で、『日本で販売されている』としながら、ある関節の薬を販売している、とのことでして。
ある女性が韓国語でいろいろ話しながら販売用動画を作りましたが、「スギ薬局」の棚からその薬をカゴに入れるシーンなどが確認できます。また、街のビルにあるディスプレイに、その薬が表示されていたりします。でも、これはすべて、本物ではありません。単に『日本で販売されている』という点を強調するため、すなわち日本というブランドの信用を利用するためのものです。そもそも、薬の名前を「かんせつ」としていますが、表記はかんせ下、かんせ上となっています。どういう読み方でしょうか。上と下でツーでしょうか? 以下、<<~>>で引用してみます。引用部分にはありませんが、ソース記事ではCGの不自然さなども指摘されています(笑)。
<<・・今、インターネット上に拡散されているある動画が物議を醸しています。動画には、薬局の棚に置かれた「かんせ」という商品を女性がかごに入れ、レジへ進んでいく様子や、さらに渋谷のスクランブル交差点にある大型ビジョンの映像には商品の広告が。しかし、実はこの広告は偽物なんです・・・・問題の動画を見てみると、関節痛などの薬が置かれている薬局の棚に置いてあるのは「かんせ」と書かれた商品です。買い物かごの風邪薬や頭痛薬などと一緒に、レジへと進んでいきました。レジの店員の胸元には、日本大手のドラッグストア「スギ薬局」のスギグループと書かれています。
一方で、こんな画像も。ビックカメラの店内に貼られた広告なんですが、アルファベットで「Kanse-tsu」と書かれ、値段が書かれています。街の皆さんに、この商品を見たことありますか聞くと、「見たことないです」「ないです。かんせげ?かんせした?なにこれ」と答えてくれました。それもそのはずです。スギグループは「イット!」の取材に対し、「当該の商品は販売していない」と答えているんです(FNNプライムオンライン)・・>>
記事でITジャーナリストの三上洋さんは、「日本製の品物は、中国や韓国で信頼度が高くとても人気。例えば薬、化粧品、サプリメントなどで日本製と、日本で人気というブランドで売ることがよく行われている。日本は高齢者大国なので、そこで評価されている関節に効く薬と称して中国や韓国の高齢者に売ろうということ」だと話しています。日本でもネットではいろいろ妙な製品ものが販売されているし(さすがに薬は見たことありませんが)、その中には意外と頑張っている製品もあったりしますが・・この場合はそうではなく、堂々と大手のチェーンで販売している『ように』見せているだけ。スギ薬局側は、注意を喚起しています。
ここからはいつもの告知ですが、久しぶりに新刊のご紹介です。本当にありがとうございます。新刊は自民党と韓国」という題です。岸田政権・尹政権になってから、「関係改善」という言葉がすべての議論の前提になりました。果たして、本当にそうなのでしょうか。いや、それでいいのでしょうか。じゃ、同じ路線でないのは、たとえばこれから日本政府の路線変更があった場合は、それは「改善」ではないのでしょうか。そんな疑問に対する考えを、自分なりに、自分に率直に書いてみました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
本エントリーにコメントをされる方、またはコメントを読まれる方は、こちらのコメントページをご利用ください。以下、拙著のご紹介において『本の題の部分』はアマゾン・アソシエイトですので、ご注意ください。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2024年12月22日)<自民党と韓国>です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・準新刊(2024年5月2日)は、<Z世代の闇>です。いまの韓国の20代、30代は、どのような世界観の中を生きているのか。前の世代から、なにが受け継がれたのか。そんな考察の本です。・既刊として、<韓国の絶望、日本の希望(扶桑社新書)>も発売中(2023年12月21日)です。「私たち」と「それ以外」、様々な形で出来上がった社会の壁に関する話で、特に合計出生率関連の話が多目になっています。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。