韓国保守メディアが見た、マルコ・ルビオ米国国務長官の「会談の順番」・・日本3番目、韓国11番目

マルコ・ルビオ米国国務長官の「会談(電話会談含めて)の順番」記事がありました。記事は「こういう順番がすべてというわけではないが、そもそも外から見える判断の基準がこれくらいしかない」としていますが、日本のことをめっちゃ気にしているのが明らかな内容でもあります。朝鮮日報(26日)です。日本は3番目、韓国のジョテヨル外交部長官は11番目だったそうです。実はこれがまた最大のオチだったりします。米韓関係がうまくいかないことを懸念しているのか、それとも日米関係がうまくいくのを懸念しているのか、まずそこがよくわからなかったりしますから。日本の場合は、QUAD外相会合があったから、というのもありますが・・そもそもいま韓国には大統領がいない(権限代行の代行だけ)ので、ここまで数える必要があるのか、な気もします。

いつものことですが、記事内容そのものより、こういう記事が話題になること自体が何かの焦り、または「もろさ」を表しているのではないか、そんなところです。ちなみに、トランプ大統領は就任後すぐ、在韓米軍とオンラインでビデオ通話を行い、その際に「いま韓国がどういう状況なのか聞いていいか」と話した、とされています。また、これは確認がとれていない内容ですが、「私をカオスだと言う人もいるそうだが、韓国を見てみるとどうかな」と話したというニュースもありました。多分、いまの米国が気にしているのは外交順番がどうとかではなく、「政権交代の可能性まで含めて、今の状況そのもの」かもしれません。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・外交で順番というのは、決してすべてを意味するわけではない。しかし、外から見られるのはそれだけだから、意味を付与するしかないのも事実だ。だから、どんな流れがあるのか、それを測るにおいて有意な尺度になることもある。ドナルド・トランプ政権2期の首長として21日内閣主要人事の中で一番先に上院認定を受けて就任したマルコ・ルビオ国務長官は、21~23日の3日間、忙しい日程を消化した。就任直後で「米国、そしてこの国の国家利益増進を優先順位にする」と言っており・・・・ルビオは最初に、米国の多国間安全保障協議体であるクアッド(QUAD)外交長官(※外相)たちと会った。

 

「韓正」中国副主席が、習近平の特使でワシントンDCを訪れた中、対中国牽制が地上目標のクワッド加盟国を集め、バランスをとったのだ。ルビオはクワッド外交長官会談の他に、スブラマニヤム・ジャイシャンカル インド外相、ペニーウォン オーストラリア外相、岩屋毅日本外相と順次両者会談を行った。ルビオは日米同盟を「地域安全保障と繁栄の礎石(cornerstone)」と表現した。日本は早ければ2月、石破茂首相とトランプ間の首脳会談も推進している。トランプにインド・太平洋という概念を正しく入力させた人こそ、トランプが「懐かしい友人」と呼ぶ、故・安倍晋三首相だ。

ルビオは引き続き、フィリピン、イスラエル、カナダ、ベネズエラ、インドネシア、アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビアの外交カウンターパートと相次いで電話会談を行った。ただし、ベネズエラの場合、米国が「正当な大統領」と認めているエドムンドゴンザレス・ウルティア、野党指導者のマリア・マチャドとそれぞれ対話を交わした。ベネズエラはトランプが側近であるリチャード・グリネルを特使に任命し、最初に取り上げたほど2期政府の関心が大きい領域だ・・

 

・・ルビオは就任2日目の22日、韓国のジョテヨル外交部長官と11番目に電話会談を持った。ルビオは米韓同盟が「朝鮮半島及びインド・太平洋地域の平和、安全保障、繁栄のための核心軸(linchpin)」とした。リンチピンは、馬車やワゴン、自動車の車輪が抜けないように軸に差し込むピンを意味するが、外交的には「同伴者」という意味で使われる。優劣の概念ではないが、米国はバラク・オバマ政府以後2010年代に入って米韓同盟をリンチピン、日米同盟はコーナーストーンとしてそれぞれ規定してきた。ルビオとジョ長官の通話では、日米韓3国協力の重要性も強調されたが、韓国の緊急戒厳・弾劾政局以後、朝野では「キャンプデビッド」合意の持続可能性を疑う声が大きくなっている・・・・ルビオが最初の三日間、接触した19カ国のうち8カ国がインド・太平洋にある。続いて中東(5)、米州(3)、ヨーロッパ(2、テュルキエも含む)の順だった。これは、トランプ2期も、インド太平洋地域の同盟・パートナー国家との連携を通じた中国牽制に優先順位を置いていることを示す(朝鮮日報)・・>>

 

韓国は、ソル(旧正月)連休に入りました。29日がソルです。韓国にいた頃は、私も「日本旅行だ~」としていただろうな、と喜んでいました。懐かしい話です。旅行といえば、そろそろまたバスツアーに参加して、冬だし雪の景色がみたいな、と思っている今日この頃です。で、それはともかく・・「ソル、秋夕(旧暦8月15日)連休の民心」は、各政党にとって重要とされます。家族が集まってテレビを見ることが増え、その際に(韓国では)政治関連の話をする人が多いからです。今回のソル連休で世論の変化はどうなるのか。裁判所が尹錫悦大統領の拘束延長を認めず、捜査機関はこのまま起訴を準備しているというニュースも流れていますが・・どうせ法律よりは世論によって決まる可能性が高いので、気になるところです。そもそも、政権交代の可能性が大きいからこそ、各捜査機関がここまで「競争的に」動いたことでしょうし。

 

ここからはいつもの告知ですが、久しぶりに新刊のご紹介です。本当にありがとうございます。新刊は自民党と韓国」という題です。岸田政権・尹政権になってから、「関係改善」という言葉がすべての議論の前提になりました。果たして、本当にそうなのでしょうか。いや、それでいいのでしょうか。じゃ、同じ路線でないのは、たとえばこれから日本政府の路線変更があった場合は、それは「改善」ではないのでしょうか。そんな疑問に対する考えを、自分なりに、自分に率直に書いてみました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

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