ソル(旧正月)連休中の韓国ですが、金海空港というところで「エアプサン」の旅客機に火災が発生しました。とりあえず乗客・乗務員176人全員が脱出できました(3人が病院に搬送、無事に退院)ので良かったですが、今回もまた「案内放送がなかった」などの話が出ています。ニュース通信会社ニュース1の報道によると、非常ドアを開けて脱出用のスライドを出したのも、乗客でした。火事が発生したのが後ろ側(尾翼の方)だったということもあり、幸い、脱出するまで時間があったのでしょうか。朝鮮日報は、去年1月の羽田空港のJAL機のことを喚起し、結果的に全員無事だったものの、機長など乗務員たちの対応も、乗客たちの反応も、当時のJAL機のようにはいかなかったと指摘しています。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・28日午後10時26分、釜山の金海空港で、香港行きのエア釜山航空機火災事故が発生した中、事故現場で出会った乗客、50代のパクウンジョン氏は、火災当時の緊迫した瞬間をこう伝えながら、胸をなでおろした。氏は「突然、どこかからか焦げるにおいがして、それで後ろの方を見てみると、炎が強く揺らいでいるのが見えた」とし「妻が、他の乗客たちと力を合わせて緊急脱出用のドアを開き、脱出用のスライドを展開させた」と話した。彼は「火を見た乗組員が『誰か、(※飛行機の荷物棚の)荷物の中にバッテリーを入れた方はいますか』と聞いてから、車両用の消火器を持って来た」とし「人たちは叫びをあげ、緊急な状況だったのに、別途の機内の避難放送などはなく、ドアも開けてくれなかった」と主張した。
続いて「乗客の間では、たすけてくれと叫ぶ声が聞こえたが、機長は火がついたことすら知らなかった」とし、「脱出後、エア釜山側は、『ホテルに行く人はホテルに』、『家に帰る人は各自、帰ってください』と説明した。説明も案内もなかった」と声を高めた。消防当局と乗客たちによると、火が出てからしばらく経って、機内には煙がいっぱいで視界確保が難しく、ややもすると大きな事故につながるところだった。釜山在住のジョンヨンフン氏は「前側の席に座っていたが、後ろから人々が走ってきて、乗組員に、火事が発生したから早くドアを開けてほしいと叫んでいた。こわくてなにをどうすればいいかもわからなかった」と話した。釜山在住のキムドンワン氏は「乗客たちが着席してシートベルトをした後、火が出た」とし、「案内放送はなく、乗客が『火事だ』と叫んで、機内の脱出用の扉を開けて脱出した。後から脱出した人たちは相当くるしんでいた」と伝えた(ニュース1)・・>>
<<・・該当飛行機は、9時55分出発予定時間を超えて、離陸が遅れている状況で、ドアは閉まった状態だった。複数の乗客たちの話によれば、当時、乗客全員は全部着席してシートベルトまで着用した状況だったが、後ろの方から「火だ」という声が聞こえてきて、以後、煙が前方まで押し寄せてきた。ある乗客は「飛行機が、前の飛行機と間隔のために、20分ほど遅れて出発するという案内があったことを覚えている」とし「その放送を聞いてから5分ほど経ってから、それから火がついた」と話した。当時、乗組員は消火器を持って火を消そうとしたが、内部の煙の勢いが強くなって失敗したと伝えられた。ある乗客は「火災が発生した周辺の座席の乗客たちに、(※そこから)出てくるようにも言わなかったし、乗組員が「荷物はおいて行ってください」という話もせず、自分の荷物を持っていこうとする乗客たちと、脱出しようとする乗客たちで、阿修羅場だった」と話した。
すべての火災が緊急脱出につながるわけではないが、今回の事故の場合、飛行機が半燒するほど火災が広がったため、緊急脱出決定がより早くなされなければならなかったというのが、専門家たちの共通した見方だ。緊急脱出のためには脱出地点を確保し、緊急スライドを展開する必要があるが、その前にエンジンをオフにするなど措置を先行しなれなければならないため、機長の判断が非常に重要である。エンジンがオンのままだと、脱出する過程で人がエンジンに吸い込まれる恐れがあるからだ。キミンギュ航空隊飛行教育院院長は「まだきちんとした調査がなされたわけではないが、乗客の避難や案内などの取り組みに、物足りなさがあったものと見られる」とした。
昨年初め、日本の東京羽田空港で発生した日本航空(JAL)旅客機と海上保安庁航空機の間の衝突事故では、乗務員が「荷物を取らずに脱出するように」と指示し、JAL旅客機搭乗者は379人全員が炎に包まれた機体から無事脱出した。今回の金海空港事故航空機は、離陸前の航空油をいっぱいに満たした状態で、避難が遅れれば大きな事態に拡大する可能性が大きかった。実際、航空機には3万5000ポンドの航空油が両翼に満たされていた。一方、国土部は金海空港航空機の駐機場40箇所のうち事故航空機周辺の駐機場3箇所を閉鎖措置し、29日に予定されたフライト271便は正常運航することを決定したと、同日明らかにした(朝鮮日報)・・>>
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