石破総理、日米首脳会談のため今日訪米・・韓国メディア「まず『代行の代行』をなんとかしないと」

石破茂総理が、今日の午後、訪米します。他はともかくいまトランプ政権は関税無双モードなので、急な懸案もない日米関係でなにか新しい議題が出てくるとはちょっと思えません。既存立場の再確認あたりが会談の本質ではないでしょうか。複数の韓国メディアがこの件を報じていますが、以下、その中からいくつかチョイスしてみます。まずKBS(5日)などは共同声明に同盟強化と台湾問題を明記するだろうと報じています。ある意味、もっとも無難な予想です。というか、共同声明があるならこれは入るでしょう。次にYTN(5日)は、「AIが議題になる」と報じています。AIそのものが重要でもありますが、ちょうどディープシークが話題になったばかりだし、タイミング的にもいいじゃないでしょうか。

次、本エントリーとしてはこれが本題ですが・・「代行の代行」をなんとかしよう、という話です。電話会談もまだ行われていない、とのことでして。イーデイリー(4日)、ソウル経済(5日)などがこの件を記事にしています。前者は「日米首脳会談が行われるのに、こちらは電話通話もまだ」というわかりやすい題で、後者は官・民・政が力を合わせるべきだとしながら、国務総理(ハンドクス氏)まで弾劾した野党側の責任が大きい、と指摘しています。でも、もし国務総理が大統領権限代行をしていたとしても、そんなシステム上で首脳会談ができたのでしょうか。誰が権限代行をやるかより、とりあえず弾劾案件がどんな結果になるのか(次期大統領選挙の日程も含めて)が重要なのでは。以下、各紙から必要な部分だけ<<~>>で引用してみます。




<<・・日本は今週の日米首脳会談で、人工知能、AI技術協力も主要な議題として掲げるという見通しです。急浮上する中国の「AI崛起」牽制に米国と足並みを揃えることで、トランプ政権の関税を避けるという意図もあるようです。孫正義ソフトバンクグループ会長とサム・アルトマン「オープンAI」最高経営者を官邸に呼んで、石破茂首相は、日本がAIで依然として中国に遅れをとっており、米国との協力意志を明らかにしました。【石破茂日本首相「アメリカと日本がAIの分野でより深い協力をすることで、世界をより平和で豊かに、そして安全にしたいと思います」】。

今週、ドナルド・トランプ大統領との首脳会談でも、AI協力を主な議題として出すだろうとみられます。AIスタートアップ「ディープシーク」として象徴される中国のAI技術の急浮上を牽制することに日米の理解が一致することを強調するという話です。日本メディアは、日米両国がAI協力関連の共同声明を発表する案も推進中だと伝えました(YTN)・・>>




 

<<・・トランプ式「首脳間取引」に対応して日本の動きが早い。日本のマスコミによれば、石破茂首相はトランプ大統領との首脳会談で、自国企業の対米投資が世界最大規模であることを掲げ、安保・経済・技術など幅広い分野で日米同盟の深化を目指すという。一方、チェ・サンモク大統領権限代行副首相兼企画財政部長官は、トランプ大統領と電話一通できずにいる。トランプ大統領が「大統領権限代行の代行」であるチェサンモク代行を対話パートナーとして認めていないという分析が出ている。韓国が米国の今後関税の対象となり、韓国を介さずに米朝の間で直接対話がなされた場合、なにもできない可能性が大きくなったのだ。

このような状況になったのは、政治的理由でハンドクス大統領権限代行兼国務総理の弾劾を押し通した共に民主党の責任が大きい。今は首脳外交の空白を克服するために、民・官・政が対米コミュニケーションチャネル確保、シナリオ別対策の準備など総力戦を展開しなければならない時だ。外交・産業・通商・金融すべてにおよぶパッケージ対策と、両国間の「ウィン・ウィン」産業協力方案を出し、米国側を説得するために全力をつくすべきだ(ソウル経済)・・>>

 

ちなみに、読売新聞(6日)の記事によると、今回、「リトル総理」と呼ばれた高尾直 日米地位協定室長が通訳を担当するということです。本ブログでも紹介しましたが、SBS(2024年11月14日)が高尾記事にしたことがあります。 <<・・高尾直という外務省官僚がいます。高尾氏はアメリカで生まれ、中学3年生の時に日本に来ました。名門高校を卒業し、東京大学法学部を出て外務省官僚になった後、ハーバード・ケネディスクールで修士となりました。安倍総理とトランプ大統領のすべての会談で通訳をやりました。この高尾氏は英語もネイティブレベルですが、明晰さも有名で、トランプ氏は会談しながら彼を大事にしたとされます。日本にもこのような有能な官僚がいたとは驚きだ、と・・・・すでに日本では、今年3月にトランプが再選する前に、この高尾外務省官僚を米国にある日本大使館に派遣しました。トランプ周辺の人を把握する任務であり、石破首相がトランプ大統領と会うとき、おそらく隣で通訳をし補佐しながら一緒にいることでしょう(SBS、去年11月14日)・・>>




 

ここからはいつもの告知ですが、久しぶりに新刊のご紹介です。本当にありがとうございます。新刊は自民党と韓国」という題です。岸田政権・尹政権になってから、「関係改善」という言葉がすべての議論の前提になりました。果たして、本当にそうなのでしょうか。いや、それでいいのでしょうか。じゃ、同じ路線でないのは、たとえばこれから日本政府の路線変更があった場合は、それは「改善」ではないのでしょうか。そんな疑問に対する考えを、自分なりに、自分に率直に書いてみました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

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様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2024年12月22日)<自民党と韓国>です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・新刊(2024年5月2日)は、<Z世代の闇>です。いまの韓国の20代、30代は、どのような世界観の中を生きているのか。前の世代から、なにが受け継がれたのか。そんな考察の本です。・刊として、<韓国の絶望、日本の希望(扶桑社新書)>も発売中(2023年12月21日)です。「私たち」と「それ以外」、様々な形で出来上がった社会の壁に関する話で、特に合計出生率関連の話が多目になっています。・しい説明は、固定エントリーをお読みください。・当にありがとうございます。