で、相互関税とかバレンタインデーとかで世界が急激に動いている今日この頃ですが。韓国では、尹錫悦(ユンソンニョル)大統領の弾劾について、憲法裁判所が全員一致で認容(可決)する可能性が提起されています。特に、8日(ソース記事は11日)、李明博政権で法制処長だった憲法専門家が同じ意見を出したことが話題になりました。一応、保守側ということになりますので。また、14日、文在明政権で法務部長官だったパクボムゲ議員も「8対0、全員一致だろう」と話しました。ファイナンシャルニュース、韓国経済など複数のメディアが報じています。一部からは、「それなら結果が出る前に下野したほうがいいのではないか」、「尹大統領自ら下野するのではないか」、そんな指摘も出ています。そのほうが同情票が得られるので、大統領選挙で保守側の役に立つというのです。ただ、これは尹大統領側が「そんなことは考えていない」としています。
また、最新の世論調査結果で、与党の支持率が高くなっているものの、まだまだ弾劾賛成が57%で、憲裁が認容するだろうと見ている人も59%、とのことでして(済州放送 JIBS、14日)。また、政権交代の可能性も高いままで、相変わらず「次期大統領として望まれる人物」として、最大野党「共に民主党」の李在明代表が他を圧倒しています。ただ、その支持率は30%代からほとんど動かなくなっており、ソース記事とは別の調査になりますが、保守側が候補を単一化した場合、李代表とほぼ互角で勝負できるという結果も出ています。憲法裁判所の判断結果は、今月末が予想されていましたが、弁論などが延長されたことにより、来月、3月の初旬になるだろうと予想されています。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・初の憲法研究官であり李明博政権で法制処長を務めたイソクヨン弁護士が、ユン大統領弾劾審判と関連して憲法裁判官全員一致で罷免(認容)されるだろうという展望を出した・・・・同弁護士は8日JTBCニュースルームとインタビューで「この件はとても明白で、憲法裁判所も付随的かつ非本質的な内容では行かないだろう」とし「遅くとも3月上旬前に裁判官全員一致で決定が出ると見る」、「証拠は明らかです。全国民が、全世界が見守った」と話し続け・・・・「大統領に対する弾劾審判は職務遂行過程で憲法、法律に違反したか否かを判断すること」とし「国民の信任をすてた行為に対する政治的責任を問うことで、憲法にも大統領に対する弾劾審判は罷免するかどうかを決定するものであり、刑事責任を問うものではない」と話した・・・・重要なのは、戒厳宣布過程で手続き上の、実体上の憲法事項が定めた要件を守ったかどうかの議論であるというのが、李弁護士の指摘だ(ファイナンシャルニュース)・・>>
<<・・文在寅政権で法務部長官を務めたパクボムゲ殿に民主党議員が、憲法裁判所のユン大統領弾劾裁判宣告と関連して「日付は来月4日になるだろう」とし「憲法裁判官8人が全員認容すると予想している」とした。パク議員はこの日MBCラジオで「憲法裁判所が来る18日証人審問と最終意見陳述をした後、20日にもう一度行うことができる」とし「以後、判決文作成と、評議(裁判官たちが議論する過程)が10日ほどかかるはずで、2月末には連休があるから平日である3月4日に宣告されるだろう」と話した・・・・憲法裁判所が追加の証人審問の日程を追加せずに弁論手続きを終結した場合、憲法裁判官は宣告のための裁判官の議論手続きに入る(韓国経済)・・>>
<<・・14日、韓国ギャラップが11日から13日に行った世論調査によれば、弾劾反対は38%に過ぎない反面、回答者の半分以上(※57%)が尹大統領の弾劾を支持しました・・・・賛成理由は「非常戒厳及び内乱事態」(30%)が最も多く、続いて「国政運営能力不足」、「国家混乱を招く」などが挙げられました。一方、反対意見では「野党の政治的攻勢」、「大統領固有権限を尊重」、「連続する弾核に反対」などでした。弾劾審判の見通しでも「認容されるだろう」という回答が59%で、「棄却されるだろう」(32%)を大きく上回りました・・
・・政党支持率は、「国民の力」が39%、共に民主党が38%で、油断を許さない様相を見せました。 1月の最後の調査では、共に民主党(40%)が国民の力(38%)を上回りましたが、今回の調査では再び逆転しました。しかし次期大統領関連の世論を見ると、「政権交代を望む」という回答が51%で、「現政権維持」(40%)より11%ポイント(p)も高かったです・・・・「次期大統領感」として誰が適切かを問う質問では、李在明共に民主党代表が34%を記録して1位でした。国民の力候補として取り上げられたキム・ムンス雇用労働部長官は12%でした。長官は就任直後の昨年9月から支持率を上げ、今回12%を記録しました(JBIS)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。本当にありがとうございます。自民党と韓国」という題です。岸田政権・尹政権になってから、「関係改善」という言葉がすべての議論の前提になりました。果たして、本当にそうなのでしょうか。いや、それでいいのでしょうか。じゃ、同じ路線でないのは、たとえばこれから日本政府の路線変更があった場合は、それは「改善」ではないのでしょうか。そんな疑問に対する考えを、自分なりに、自分に率直に書いてみました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
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