ちょっとうろ覚えで恐縮ですが、今日か明日あたりから韓国も長官クラスが米国を訪問し、関税など通商関連を議論します。そして、その前に(普通は一緒に訪米するものだと思いますが)、民間企業のCEOなどで構成された「民間経済使節団(原文ママ)」が訪米しました。ですが、朝鮮日報(23日)によると、ハワードラトニック米国商務長官と会う予定だったものの、日程上の日では会えなかった(会ってくれなかった?)とのことです。そして、予定日の後、スケジュール上、使節団の約半数が帰国の途についた後、残りのメンバーと30分間会って、「とりあえず10億ドルずつ米国に投資してくださいね」と話した、とのことです。
使節団メンバーからは、その対応に不満が多く、70年間同盟だったのにこういう対応がありえるのかという話まで出た、とのことですが・・ソース記事を読んでみると、ハワードラトニック長官が詳しくどういう理由で会同をキャンセル(延期)したのかは分かりませんが、他にも晩餐会が「共和党の重要な行事と重なって、共和党の重要メンバーのほとんどが参加できなかった」、などの話も書いてあります。いままでも似たようなことがいくつかありましたが、事前にちゃんとスケジュールを組んで、相手側の都合とかチェックして、そうして用意した場だったのかどうか、よくわかりません。とりあえず訪れればなんとかなると思っていた可能性もあるでしょう。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・ハワード・ラトニック米商務長官が、最近訪米した経済使節団に対米投資を強調し、「(企業ごとに)10億ドルを出せばエクスプレス(express・急行)サービスをしてやれる」と明らかにした。経済使節団との面談日程を急にキャンセルし取り消し、2日間の使節団日程が終わった翌日の21日(現地時刻)に30分だけの面談をした席でのことだ。彼はチェテウォン大韓商工会議所兼SKグループ会長をはじめ、サムスン、現代車、LGなど4大グループとハンファ、HD現代、韓国水力原子力など国内産業界の大物10人余りを前にして、対米投資を数回も強調したことが分かった。ラトニック長官は政権引受チームの共同委員長を務めた「関税・貿易」関連のリーダー格の人物で、投資銀行キャンター・フィッツジェラルド の最高経営者(CEO)出身だ。
ドナルド・トランプ米大統領が就任とともに自動車、半導体、鉄鋼など韓国主力産業に対する関税をかけ、補助金を止めるなど全方位から圧迫をかけている中、貿易・通商政策を総括するラトニック長官も個々の企業に会った席で、大規模投資を要求したのだ。韓国側の出席者たちは「韓国がこの8年間、1600億ドル以上を米国に投資し、これを通じて80万個以上の雇用を創出した」と強調し、具体的な投資計画は明らかにしていないと伝えられた・・
・・経済使節団がラトニック長官と面談した当日、トランプ大統領が「先端産業投資はファスト・トラック(fast-track)手続きを作る」「10億ドル以上投資すれば環境検討を迅速に進める」と明らかにしたが、一部ではこの内容と(※ラトニック長官の発言を)つなげたりもした。19~20日(現地時刻)、2日間、米国ワシントンDCを訪問した国内民間経済使節団20人余りは、ホワイトハウスをはじめ米政府長官級ハイレベルとの面談を推進したが、米国の「高い壁」を実感して帰ってきた、と言われている・・・・23日、産業界によると、SKグループ会長、サムスン電子社長・・・・など経済使節団26人が米国を訪れたが、意味のある成果を収めることはできなかった。当初、2日間の日程だったが、初日にはホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)関係者面談と、米議会図書館で主催する晩餐会が予定されていた。 2日目には、ラトニック商務部長官と財務部次官補との面談がそれぞれ予定されていた。
だが、ラトニック商務長官が面談を控えて突然日程を取り消し、経済使節団側は強く残念だとの意を示したという。当時の事情を知る財界関係者は、「参加者の間で、米国が「70年同盟」にこのような扱いすることができるのか、という話が出てきた」という。また今回の使節団の訪米日程の中で核心行事だった晩餐会の場合、米メリーランド州で開かれる共和党の核心行事「保守政治行動会議(CPAC)」の日程と重なり、当初参加することにしていた共和党の核心人物の相当数が、晩餐会に参加できなかったと伝えられた。
結局、公式日程が終わった3日目の午前になって、ハワードラトニック商務部長官と面談が再び設けられたが、使節団のうち相当数は次の日程のために予約した飛行機便に乗ったあとで、10人余りだけが面談に出席したと伝えられた。匿名を要求した使節団のある関係者は、「今回の日程は米国と70年同盟という点を強調し、韓国の潜在力を主に見せる挨拶的な出会いだった」とした(朝鮮日報)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。本当にありがとうございます。<THE NEW KOREA(ザ・ニューコリア)>という1926年の本で、当時の朝鮮半島の経済・社会発展を米国の行政学者が客観的に記録した本です。著者アレン・アイルランドは、国の発展を語るには「正しいかどうか」ではなく、ただ冷静に、データからアプローチすべきだと主張し、この本を残しました。どんな記録なのか、「正しい」が乱立している今を生きる私たちに、新しい示唆するものはないのか。自分なりの注釈とともに、頑張って訳しました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年3月2日)<THE NEW KOREA>です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。 ・準新刊は、<自民党と韓国>です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。 ・既刊として、<Z世代の闇>も発売中です。いまの韓国の20代、30代は、どのような世界観の中を生きているのか。前の世代から、なにが受け継がれたのか。そんな考察の本です。 ・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。