韓国メディア、武藤経産相の訪米で「泣訴しにいった」とも「見習おう」とも

さて、経済産業大臣が訪米しました。日本と米国それぞれの経済に良い話をするとのことですが、ココだけの話、結局は関税免除または軽減を勝ち取ることができるかどうかでしょう。さすがにいまのところ、「日本だけ例外っす」という話を持ち帰ることは難しいでしょうけど、こういう話を直接しておくのは意味があります。もちろん内容にもよりますので、どんな話があったのか、できる範囲内で情報がほしいところです。で、韓国メディアの報道は、「ウップソ(泣訴)しに行った(原文ママ、イーデイリー10日)」とするものあれば、「日本の疎通戦略を見習おう(ニュース1、10日)」とするものもあります。いつものことですが、どちらも「外交」という見方をしていない気もしますが。

私の読み方の問題かもしれませんが・・なんか、上と下としかものを見ていない、いつものこと、といったところでしょうか。政治空白を懸念する記事のほうが、はるかにまともに見える今日この頃です。実は日米首脳会談の前にもちょうどこんな雰囲気でした。最近よく出てくるLNG購入(アラスカLNGプロジェクト)について、日米首脳会談の前には「LNG買うから私たちを守ってくれ」というふうに石破茂総理のやり方を評価下げする記事が多かったですが、日米首脳会談の後には、ほとんどのメディアが「私たちもLNG買おう」と記事を載せるようになりました。さて、今回の武藤大臣の訪米は、そこまで詳しい話は出てきそうにないですが、あとでまた報道スタンスが変わるのかどうか。以下、<<~>>で引用してみます。




<<・・「日本、関税猶予目指してウップソ・・トランプは反応無し」(題)。武藤経産相は7日、閣議(国務会議)の後の記者会見で「いろいろな形で人間関係をどう作っていくのかを含め、両国間のウィン・ウィン関係を模索したい」と話した。米国に出国する前にも同じ立場を再確認し、「日本と米国経済、両方にとって有益な提案をする」と明らかにした。ファイナンシャル・タイムズは武藤経産相の今回の米国訪問と関連し、最近トランプ大統領が日本に対して相次いで批判的な認識を表出した中で行われたことに注目した。トランプ大統領は6日「私たちは日本との取引に興味がある。私たちは協定によってそれらを保護する必要があるが、彼らは私たちを保護する必要がない。それでも経済的に日本は米国に膨大なお金を稼いでいく」と話した。

これに先立ち、トランプ大統領は3日、貿易及び関税などについて言及し、日本円の通貨安を取り上げた。米国経済分析局によると、昨年米国は日本との商品貿易で685億ドルの赤字を記録した。国別で7番目に大きな赤字規模だ。ただし、日本は最大外国人直接投資国でもある。2023年基準で7833億ドルを米国に投資した(イーデイリー)・・>>




<<・・関税による問題をできるかぎり減らすためには、長・短期対応を分けて見なければならないというのが大半の専門家の診断だ。短期解法では、日本が借用した疎通戦略を参考にすることができる。日本政府は、トランプ大統領が当選した昨年11月から大統領秘書室長・政策室長に該当する官房長官の主導の下、汎政府チームを設けて対応策を設けた。その後、日米首脳会談を早期に実現し、会談前の記者会見を通じて対米投資を今後1兆ドルまで増額すると発表した。また、米国産液化天然ガス(LNG)・資源収入を増やして日本の対米貿易黒字を縮小する計画も先制的に出した。国策研究機関である対外経済政策研究院(KIEP)は「日米会談で現れたトランプ2期対応方式を積極的に参考にする必要がある」・・

・・「日本が最近5年間、米国の最大投資国として米国経済に寄与した点を強調したように、われわれも米国経済に寄与する点を多様なデータとして積極的に広報しなければならない。特に米韓経済協力に関する計画を先制的に提示できるように準備しなければならない」と強調した。日本の素早い対応は、トランプ大統領が最近日本に対する関税関連の水位を下げたことにも、効果があったと評価されている。6日、日本メディアは「韓国の関税が米国より4倍高い」と話していたトランプ大統領の演説と関連して、「トランプ大統領と韓国政府の間の疎通がなかったのが影響を及ぼしただろう」としながら「(※議会演説で)日本に言及しなかったのは、先月米日首脳会談を無事に行ったため」と推測した(ニュース1)・・>>




 

ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。本当にありがとうございます。<THE NEW KOREA(ザ・ニューコリア)>という1926年の本で、当時の朝鮮半島の経済・社会発展を米国の行政学者が客観的に記録した本です。著者アレン・アイルランドは、国の発展を語るには「正しいかどうか」ではなく、ただ冷静に、データからアプローチすべきだと主張し、この本を残しました。どんな記録なのか、「正しい」が乱立している今を生きる私たちに、新しい示唆するものはないのか。自分なりの注釈とともに、頑張って訳しました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

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  ・様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年3月2日)<THE NEW KOREA>です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。 ・新刊は、<自民党と韓国>です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。 ・刊として、<Z世代の闇>も発売中です。いまの韓国の20代、30代は、どのような世界観の中を生きているのか。前の世代から、なにが受け継がれたのか。そんな考察の本です。 ・しい説明は、固定エントリーをお読みください。・当にありがとうございます。