さて、前にも超伝導体、政治家関連で何度か記事を紹介しましたが、「テーマ株」がまた盛り上がっています。今回は、次期大統領選挙で李在明「共に民主党」代表(地域別に党内選挙が始まりましたが、最初に行われた忠清道地域で圧勝だったそうです)が有力ということで、彼に関する会社の株価が、急騰しています。朝鮮日報(19日)、イーデイリー(19日)などが記事を載せていますが、さすがにちょっと呆れた論調になっています。李前代表が前に勤務したことがある会社と「名前が似ている」(多分、同じ会社だと間違えている)という理由、CEOが李前代表の選挙を手伝っていたから、などなどです。前回も、最大株主が尹錫悦大統領と同じく「坡平の尹氏(本貫、始祖の出身地)」だという理由だけで株価が急騰したこともある、とかなんとか、です。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・施工能力評価ランキング570位中小建設会社サンジ建設。先月までは1日の取引量が1万株もならなかった。今月1日、株価は3165ウォン、時価総額は100億ウォン台にとどまった。ところが2日から状況が急変した。イ・ジェミョン共に民主党前代表に関連するテーマ株という噂がSNSとYouTubeの株式チャンネルで広がり、株価が17日まで14倍も跳ね上がった。取引所が売買を止めた2日間を除いて、取引日10日間、連続で上限だった。177日、終値は4万3400ウォン、時価総額は1728億ウォンとなった。サンジ建設がテーマ株にされている理由は、社外取締役だったイムヨン氏が2022年大統領選挙当時、イジェミョン選挙対策チームに参加したことがある、という。しかし、彼は昨年3月で任期が終わり、現在は会社と関係がないだけでなく、今回の大統領選挙でどのような役割を果たすのかもわからない。
早期大統領選挙を控えて政治テーマ株が盛り上がっている。米国発関税問題の余波で投資心理が萎縮した状況でも、国内の政治テーマ株は急騰落を繰り返している。今月18日まで、株価上昇率上位10種目のうち9種目がイジェミョン前代表(7個)、またはハンドクス総理(2個)関連テーマ株だった・・・・「今月に入り、テグァングループの系列会社であるフンクク火災優先株価は120%近く跳ね上がった。関係者は「いいづらいことですが、これといって株価が上がる好材料がありません。あるといったら、社長がイジェミョン前代表と同じく慶州の金氏ということだけです」と話す・・このように、大統領選挙を控えて株価が急騰する政治家のテーマ株は、該当政治家と直接的な関係がない場合がほとんどだ・・
・・ハンドクス首相に関するテーマ株も同じだ。今月の株価上昇率4位のシゴン・テックは、最大株主がハンドクス権限代行と「国民経済諮問会議」で共に活動したことがあるという理由だけで急上昇した。オリエンタル精工は、イジェミョン候補が青年だったときに勤務した会社(オリエント精工)と「名前が似ている」という理由でテーマ株にされる寸劇もあった。サンジ建設の場合、共に民主党に近い経済ユーチューバーによって株価が急騰する側面もある。2018年、地方選挙の時、共に民主党の予備候補だった経済研究所の先代所長が、サンジ建設最大株主である中央先端素材という会社の株式を買収していたという理由で、株式の買収が激しくなった・・・・ある証券会社アナリストは、「中央先端素材は赤字企業で、短期借入金に比べて現金性資産が不足しているサンジ建設もそうですが、投資するといっても投機に近い形になります」と話した・・
・・特に20~30代はニュースよりコミュニティベースの情報をより信頼する傾向がある。証券価格関係者は「個人投資家は短期の問題とテーマに素早く反応する」と話した。最近、証券価格情報(あるいは噂)は、テレグラムなどのメッセンジャーアプリを通じて配信され、株式コミュニティを通じて拡散される。このように広がった噂は、YouTubeを通じて既定事実のようになる。問題は、この速度がリアルタイムに近いほど速いということだ。政治関連の噂や関連人物企業情報は、特定の政治家の名前が挙げられるが、自動的に株価が動くほど反応速度が速い。いわゆる「政治家と同じ学校出身」「政治家と故郷が同じ」など、単純な連結輪だけでも売買対象となるわけだ。今まで政治テーマ株の終わりは、ほとんど暴落だった(朝鮮日報)・・>>
<<・・共に民主党のイ・ジェミョン予備候補のテーマ株に分類され、10日連続上限(4月2~17日、取引停止10・15日を除く)を記録した上地建設(042940)の株価が18倍以上急騰し、大統領選挙テーマに関心が集まっている。サンジ建設は任務営前社外取締役がイ・ジェミョン予備候補の2022年大統領選挙キャンプに参加したと知られ、「イ・ジェミョンテーマ株」に分類された・・(※前回の騒ぎはどうなったのか、という内容として)・・19日、韓国取引所によると、2022年の大統領選挙で尹前大統領のテーマ株に取り上げられたNE能率(053290)は、今月18日終値基準2835ウォンを記録した。
NE能率は最大株主であるユン・ホジュン韓国ヤクルト会長がユン前大統領と同じのような坡平の尹氏という理由でテーマ株になり、2021年2月3000ウォン台だった株価がその年6月には3万ウォンを超えて10倍以上急騰した。しかし以後、持続的な下落を重ね、テーマ株に分類される以前より株価が下がった状態だ。ユン元大統領とソウル大法大同門という理由でテーマ株として浮上したドクソンの株価は2021年6000ウォン台から3万2000ウォン台に5倍以上急騰した。しかし現在は18日、終値基準6700ウォン水準だ(イーデイリー)・・>>
他にも、イジェミョン前代表が話した公約と関連性がある(かもしれない)という理由で急騰、急落を繰り返す株式が多い、とのことです。さて、毎年、この季節になると京都伏見稲荷大社へお礼参り致します。今年は、週末を避けて明日動くことにしました。今年も日帰りになりましたが、できる限り歩いてみたいと思います。で、明日はまた1日休みをいただきます。次の更新は火曜日(22日)の11時頃になります。
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。本当にありがとうございます。<THE NEW KOREA(ザ・ニューコリア)>という1926年の本で、当時の朝鮮半島の経済・社会発展を米国の行政学者が客観的に記録した本です。著者アレン・アイルランドは、国の発展を語るには「正しいかどうか」ではなく、ただ冷静に、データからアプローチすべきだと主張し、この本を残しました。どんな記録なのか、「正しい」が乱立している今を生きる私たちに、新しい示唆するものはないのか。自分なりの注釈とともに、頑張って訳しました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年3月2日)<THE NEW KOREA>です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。 ・準新刊は、<自民党と韓国>です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。 ・既刊として、<Z世代の闇>も発売中です。いまの韓国の20代、30代は、どのような世界観の中を生きているのか。前の世代から、なにが受け継がれたのか。そんな考察の本です。 ・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。