トランプ大統領が、本ブログの更新という側面では文在寅元大統領なみの活躍を見せてくれています。寅(トラ)・・いえなんでもありません。なにか別の考えがあるのだろう、とまだ信じてはいますが、どうも世界中の『米国売り』がとまりません。一時は債券の利回りを下げるため(株式市場から出てきた資金が、安全資産とされる米国債券を購入すれば、債券価格が上がって利回りが下がり、米国としては支払い負担が下がる)にわざとやっているだろうという主張もありましたが、最近は株だけでなく債券まで売られるようになりました。米債券ではなく、円が安全資産として円高になりつつあります。
特に最近はパウエル議長への発言が問題とされ、お金の流れに不安定さを増やしていると聞きます。それは、ま、意見が合わないことはあるかもしれませんが、そのようなやり方はよくないでしょう。そんな中、20日、私が祇園の街を歩きながら「いいですねぇ」と写真を撮りまくっていた頃かもしれません。トランプ大統領はSNSに非関税障壁の「8つの代表例」を載せましたが、その中の6つ目に日本の自動車テストがありました。車のボンネットにボウリング球を落として、少しでも凹んだらアウトだ、こんなものは非関税障壁だ、というのです。
韓国でも多くのメディアが報じていますが・・なんというか、どちらかというと「韓国車にも何を言い出すかわからないという意味だ」という論調です。で、この件、そもそもボウリング球のテストなどは存在しません。それに、2018年にもトランプ(当時)大統領は同じ話をしながら「日本の非関税障壁はあんまりだ」という話をしましたが、次の日、ホワイトハウスは「冗談でした」と話しました。今回も同じ「冗談でした」発言が出るのでしょうか。
NHKの訳だと「保護的な技術基準」になります。でも、実際は、ボウリング球でテストをすることはありません。世界的に通用されている基準の一つ、相応の装置を使った衝撃テストのことで、結果的に凹むことが正解(衝撃が吸収され、乗っている人を守ることができる)、とのことでして(NHK)。それに、ニューシース(2018年3月16日)の報道によると、実は2018年3月14日(現地時間)でもトランプ当時大統領は同じ主張をして、15日(現地時間)にホワイトハウスが「それはジョークでした」と話した、とのことです。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・43の基準に適合しているか試験が行われますが、このうち「歩行者保護基準」を満たしているかを調べる試験では球状の装置をボンネットに衝突させるということです。試験では人の頭部を模した装置を時速35キロで車のボンネットに衝突させて衝撃の大きさを計測します。しかし、これを含めて43の基準は日本独自のものではなく、国連の協定に入ることで国際的な基準として採用しています。日本以外にはEUや韓国なども採用しています。アメリカは43の基準のうち3つを採用していますがそれ以外は独自の基準を設けているということです。
また、球状の装置をボンネットに衝突させる際は高さ2メートルほどから行われ、「6メートルの高さから」行われることはないとしています。この試験は「少しでもへこんだら不合格になる」というものではなく、衝撃を吸収するため乗っている人に影響のない範囲でボンネットはへこんだ方がよいということです(NHK)・・>>
<<・・(※ここからは2018年3月16日の記事です)前日の日本自動車安全テスト関連、とんでも主張の解明(※見出し)。ドナルド・トランプ米大統領は14日、ミズーリ州セントルイスで開かれた共和党基金募金イベントで「(日本が米自動車の収入を減らすため)20フィート(約6m)の高さでボーリングボールを車に落とした後、それが凹んだら資格がないという。ほんとうにひどすぎる」と話した。翌日の15日(現地時間)、ホワイトハウスのマスコミブリーフィングでは、いわゆる「ボウリングボールテスト」についての質問が出た。
その際、サンダース広報担当者は「明らかに~冗談(obviously~joking)」と話した。担当者は「大統領は、何十年もの間不公正な貿易について話してきた。彼には新しいものではない。彼が(大統領に)選出された理由の一つは不公正な貿易慣行を中断し、自由で公平で相互互恵的な貿易を推進して米商品がより多くの海外市場で競争できるようにしたためだった」と話した(ニューシース)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。本当にありがとうございます。<THE NEW KOREA(ザ・ニューコリア)>という1926年の本で、当時の朝鮮半島の経済・社会発展を米国の行政学者が客観的に記録した本です。著者アレン・アイルランドは、国の発展を語るには「正しいかどうか」ではなく、ただ冷静に、データからアプローチすべきだと主張し、この本を残しました。どんな記録なのか、「正しい」が乱立している今を生きる私たちに、新しい示唆するものはないのか。自分なりの注釈とともに、頑張って訳しました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年3月2日)<THE NEW KOREA>です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。 ・準新刊は、<自民党と韓国>です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。 ・既刊として、<Z世代の闇>も発売中です。いまの韓国の20代、30代は、どのような世界観の中を生きているのか。前の世代から、なにが受け継がれたのか。そんな考察の本です。 ・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。