韓国検察、文在寅前大統領を収賄罪で起訴 / 「関税交渉」で与党支持率上昇は可能か

まず、速報の形になりますが、韓国検察が文在寅前大統領を収賄罪で在宅起訴しました。前に婿だった方(娘さんの夫ですが、いまは離婚済みです)に、特恵を与えて採用したこと、などだそうです。タイミング的に、政治的なものではないのか、そんな気もしますが・・案件自体は前から話題になっていました。さて、元大統領の中ではありえないほど厚い支持を受けている文在寅さん。これがどんな流れになるのか、特に次期大統領選挙的にどうなのか、気になるところです。いまはまだ検察起訴段階ですが、なにか続報があればお伝えします。で、その大統領選挙ですが・・「関税交渉がうまくできれば、保守側にも逆転のチャンスがあるのではないか」という話が出ています。

関西といえば、なんか、トランプ大統領が対中国関税を緩和するというニュースが流れています。さて、要は中国側となにかの「交渉」は始まるきっかけになるのか、ですが・・一応、この前、スマホなどが相互関税の例外になるというニュースがあったときには、中国政府は「間違いを正す小さな一歩だ」という明らかに対抗的ニュアンスのコメントを出したことがあります。そのあと「別の関税考えているけどね」と言われましたが。全体的にもうむちゃくちゃだとしか思えませんが、「米中どちらを応援するのか」という二択の質問なら、私は迷わず「米国」と答えますので、日米はもちろん、自由民主主義陣営にとって少しでも良い結果になってくれたら、と願います。




 

で、本題に戻りますと・・いよいよ今夜から、米韓関税交渉、いや「協議」が始まります。大統領選挙において、いまは共に民主党の李在明前代表が明らかにリードしています。しかし、変数と呼べるものがないわけではありません。まず、浮動票の存在。次に、まだまだ裁判リスク(選挙前に最高裁が動くのではないか、という話が出ています)。そして、いま大統領権限代行をしている韓悳洙(ハンドクス)総理の出馬です。一角では、今回の関税交渉で実績を示し、米国支持の強い保守側を「あ、あめりかを動かした、だと・・」と感動させ、一気に支持率を上げることもできるのではないか、そんな話が出ています。韓国日報だったかな、東亜日報だったかな・・ちょっとうろ覚えですが、韓悳洙総理がトランプ大統領とカードゲームをやりながら、カードが相手から見えるように(トランプ大統領から見えるように)持っているイラストが載っていました。いま見せるべきでないカードを、なんで事前に見せているのか、という趣旨です。

これについては、意見が分かれています。「できる」という見解もあります。それは、大まかな枠組みだけやって、まずそこで発表して「暫定合意」ということにして、関税もとりあえず下げる(またはトランプ政権になってからの関税分を取り下げる)ことにして、細かい内容はそれから決めていく、という案です。実は市場の反応などで、トランプ政権は焦っており、早期妥結・・のようななにかの発表をやりたがっている、というのです。実際、一部の欧米メディアは、米国は日本とインドに対しても、「暫定合意」をまず発表して、細かいことは後で決めていくことにするのではないか、そもそも90日間で複数の国と具体的な合意ができるのか、としています。そのような暫定合意なら、確かになんとかなるかもしれません。しかし、アジア経済かなど複数のメディアによると、時間的に難しい、という意見も出ています。CSISのビクター・チャさんは、次の大統領を決める選挙のタイミングなどもあるので、次の政権ができるまで関税妥結は難しいだろう、と話しました。以下、<<~>>で引用してみます。




<<・・ビクターチャ、米国シンクタンク戦略国際問題研究所(CSIS)韓国碩座(※職位などは原文ママです)は23日、「早期大統領選挙の前に(米韓相互関税交渉が)妥結するディールができるのは、難しいと見ている」と話した。ビクター・チャ碩座はこの日・・・・セミナーでの記者会見で、韓米関税交渉関連の質問に、このように語った。「関税猶予が終わる7月9日以前にディールを妥結しなければならない状況だから、韓国政府は容易ではない状況」と付け加えた。韓国の次期政府は大統領選挙の翌日、6月4日に発足することになるが、人事聴聞会など内閣を構成するのに必要な物理的な手続きを考慮すれば、関税交渉において、新しい政府に与えられた時間は実際には多くはない(アジア経済)・・>>

 

さて、その協議、今夜9時からですが・・複数のメディアが報じている「日本のときのように、トランプ大統領が現れるかもしれない」という内容、果たして実現するのでしょうか。個人的に、もし大統領が(急に)参加するのは、相手側にとって大きな負担になることだと思っています。日本側の反応も、そんな感じのものが多かったですが・・なんか、韓国では「大いに期待している」ようなニュアンスの記事が多い、そんなイメージです。

 




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