(※結果追記予定です)李在明候補、今日最高裁判決・・その「3つの可能性」

まず、はじめに、本内容は裁判結果が出る前に書いたもので、午後3時(予定通りなら)から裁判結果が出たら、結果を追記するつもりでおります。ちょっと外出することになって、申し訳ございません。ただ、どんな結果が出ても内容が繋がるように、どんな可能性があるのか、などについて書いておきたいと思います。昨日もお伝えしましたが、現状だと「次期大統領最有力候補」李在明(イジェミョン)候補の、最高裁判決が、今日の15時から始まります。通常、そんなに時間はかからないとのことです。他にも進行中の裁判がありますが、内容的に(2審で無罪になりましたが、1審の内容だと大統領選挙にも出馬できません)、そしてタイミング的に(6月3日大統領選挙)、今回の裁判が持つ意味は、事実上、「次期大統領を決める」ほどの影響力があると言えます。

まず、最大野党「共に民主党」の競選(公式候補を決めるための党内選挙)で、李候補が圧倒的に勝利しました。与党側はまだ党内選挙が始まっていませんが、前雇用部長官の金文洙(キムムンス)さんと、総選挙結果によって影響力のほとんどを失ったものの、韓東勲(ハンドンフン)前与党代表のどちらかになると思われます。洪準杓(ホンジュンピョ)大邱市長と、羅卿瑗(ナギョンウォン)議員は、党内支持率が上がらず、すでに党内選挙から降りました。そして、大統領権限代行をしている韓悳洙(ハンドクス)国務総理が、近い内に出馬するという予想が強くなってきました。

 




ハンドクス総理は、最近支持率が上がっており、与党側の候補になれる可能性は十分あります。また、今回の関税交渉の結果によっては、さらに支持率が上がる可能性もあります。しかし、これもまた「現状」ですが、李在明候補を相手するには、まだまだ力不足だと言わざるを得ません。そんな中での、李候補の最高裁判決が行われるわけです。李候補は出席しないとのことですが、ライブ中継が許可されており、大勢の警察が最高裁周辺の警備を強化しています。YTNによると、今日の最高裁判決は、大まかに3つのパターンがあります。1つ目は、2審の確定、すなわち無罪確定。2つ目は、破棄・差し戻し。

この場合がもっともややこしいですが、2審をやり直すことになりますが、日程を考えると、次期大統領選挙に「そのまま大統領選挙に出馬できます」。さらに、そのまま大統領に当選した場合は、当選後に裁判を続けることはできるのか。1948年からいろいろあった(実にいろいろあった)ものの、さすがにこのような場合は初めてなので、最高裁が今日の判決で、相応の内容を語る(大統領になってからも裁判は続くのか、止まるのか)のではないか、という予想も出ています。最後の3つ目は、「破棄自判」というちょっと見慣れないケースです。これは、「上級裁判所が下級裁判所の判決を破棄し、自ら審理して判決を下すこと」。すなわち、2審に差し戻すことなく、そのまま最高裁が判決(量刑など)まで結論を出す制度のことです。普通は差し戻すことになりますが、刑事訴訟に限って例外的に認められている、とのことです。これで有罪(1審と同じレベル)が出たら、そのまま確定なので、大統領選挙への参加はできなくなります。以下、<<~>>でちょっと引用してみます。あと、個人的な感覚としては、「無罪確定になるのでは」を予想するメディアのほうが多い気がします。それでは、遅くなっても(多分、夜)、あとで結果を追記します。




 

<<・・今日最高裁判所全員合意体が下すことができる結論はどんなものがあるのでしょうか。大きく見ると、3つあります。まず、最高裁判所全員合意体が2審の宣告に問題がないと見た場合、検察の上告を棄却し、無罪を確定することができます。次は、「破棄還送(※差し戻し)」です。2審判決に法理誤解などの問題があるとみて判決を破って有罪趣旨で事件をソウル高等裁判所に戻すわけです。この場合、破棄差し戻し裁判に時間がかかるだけに、大統領選挙そのもの(※李候補の大統領選挙出馬)には問題がないと思われますが、李候補の「司法リスク」をめぐる問題はさらに激しくなるしかありません。もう一つの可能​​性は「破棄自判」です。

最高裁判所が2審無罪宣告を破り、破棄差し戻し審をせず、直接量刑まで定めて宣告するものですが、可能性が非常に小さいというのが法曹界の見方です。これと共に、今日、最高裁判所が「(※李候補の)大統領当選の場合、刑事裁判を続けることができるのか、憲法84条に規定された大統領の「不訴追特権」に対する判断を出すかどうかも、もう一つのポイントです・・・・宣告当日だけに最高裁判所付近では様々な集会デモが開かれると思われます。これにより警察は一帯に機動隊74部隊、4千8百人を投入する方針です。このうち13部隊、850人余りが最高裁判所周辺に配置されます。最高裁判所もセキュリティを強化する姿です。午前9時半からメディア報道車両を含め、すべての車両の出入りを止める予定です(YTN)・・>>

 




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