韓国李在明大統領、河野太郎議員の大親友を国務総理に指名か/ホワイトハウス、大統領選挙関連で「中国の影響力に懸念する」という異例の指摘

さて、こうして、韓国では李在明(イジェミョン)大統領が誕生しました。ただ、一つ、出口調査結果では51%を超えていましたが、過半数を得ることはできませんでした。最終的には、李在明候補49.42%、金文洙(キムムンス)候補41.15%、李俊錫(イジュンソク)候補8.34%でした。イジュンソクさんはこの結果にものすごく落ちこんでいるようですが、個人的にこれはなかなかの善戦だったと見ています。いまさらですが、やはり候補一本化があったら・・と思わざるをえません。でも、出口調査結果のデータではありますが、20代男性からの支持率が30%を超えていたという結果もあるし(同じ20代でも女性は李在明支持が強かったそうです)このまま勢力を育てて第3勢力になるという道もあるのでしょう。難易度はかなり高いだろうと思いますが。

個人的に、国務総理にキム・ミンソク議員が指名されることが、ほぼ確実だということで、ちょっと気になります。彼は日本の河野太郎議員と、20年以上前からの「マブダチ」とされています・・韓国メディアではそういうことになっています(実際にどれくらい中が良いのかまではわかりませんが、付き合いが長いのは事実のようです)。例の最高裁判決によって日本側から反発の発言が相次いでいた2019年、韓国では複数のメディアが「彼が訪日してから、(当時外務大臣だった)河野太郎外務大臣の発言が急にマイルドになった」と記事を載せたりしました。中央日報2019年1月14日の記事「急に発言が弱くなった河野外相、その裏にはキム・ミンソク議員がいるのか」(題)など、です。




 

で、そんな中、さっそく米国、日本は当選のお祝いとともに、「両国関係うまくやっていきましょう」な趣旨のメッセージを出しました。そんな中、韓国の大手ニュース通信社「聯合ニュース」の関連質問に、ホワイトハウス当局者が「中国の影響を懸念する」と返事をしました。聯合ニュースは、韓国大統領選挙関連の質問だったのにこのような話が返ってくるのは、すごく異例のことだと指摘しています。選挙への介入などを指摘した側面もあるとは思いますが、見方によっては「中国側が李候補の当選を願っている」という話でもあるので、やはり例のシェシェ発言などが原因ではないでしょうか。以下、<<~>>で引用してみます。

<<・・米ドナルド・トランプ政権は3日(現地時間)、李在明(イジェミョン)大統領当選と関連して、新たに発足する李在明政権と日米韓3国協力など安保、経済分野で協力強化を期待すると明らかにした。マルコ・ルビオ米国国務部長官はこの日、米国政府を代表して発表した公式声明で、「私たちは李在明大統領の大韓民国14人目(※韓国では選挙の数で「21代目」と言いますが米国では人数で数えます)大統領としての当選を祝う」と話した・・・・「米国と韓国は私たちの相互防衛条約、共有する価値、深い経済関係に基づいた、同盟に対する鉄のような約束を共有している」、「我々はまた、今日の戦略的環境の要求に応え、新しい経済的挑戦に対応するために同盟を近代化している」、「私たちは域内安全保障を強化し、経済の回復力を向上させ、私たちが共有する民主主義の原則を守るために日米韓3国協力を引き続き深化するだろう」・・




 

・・(※~と話した、という内容のあとに)ホワイトハウスは、メディアに送られた匿名当局者名義の回答として、民主主義国家に対する中国の干渉と影響力を懸念し、そういう動きに反対するという立場を出した。ホワイトハウスはこの日、韓国大統領選挙結果に対する米国政府の立場についての聯合ニュースの書面質疑に対し、「ホワイトハウス当局者」名義で返事したが、そこで「韓米同盟は鉄のように維持される・・・・韓国は自由で公正な選挙を進めたが、米国は世界中の民主主義国家に対する中国の介入と影響力の行使については、依然として懸念して反対する」と付け加えた。韓国大統領選挙結果の立場発表において、ホワイトハウスが民主主義国家に対する中国の介入と影響力に対する批判する趣旨の言及を含めたことは、とても異例的なものだとされる。

これをめぐって、一部では、米国政府がイジェミョン政権の下でも、韓米同盟を堅固に維持することを明らかにしながら、米国の最大の競争国である中国に対する「距離を置く」スタンスを間接的に韓国の新政府に要求したのではないか、という解釈も提起されている。これに先立ち、ドナルド・トランプ米政権は、米国の同盟国が中国との経済的協力を維持しながら米国との安全保障協力を維持する、いわゆる「安米経中」(※安保は米国、経済は中国に頼るという意味)路線を追求することについて警告メッセージを発信してきた。代表的な例として、ピート・ヘグセス米国防長官は先月31日、アジア安保会議(シャングリラ対話)演説で「多くの国が中国との経済協力、米国との防衛協力を同時にしようとする誘惑を受けることを知る」とし、中国はそのような状況を道具として利用していると指摘した。彼は「中国への経済的依存は、中国の影響力の問題を深めるだけであり、緊張した時期に、私たちの国防関連決定の領域を複雑にするだろう」と主張した(聯合ニュース)・・>>




ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。本当にありがとうございます。<THE NEW KOREA(ザ・ニューコリア)>という1926年の本で、当時の朝鮮半島の経済・社会発展を米国の行政学者が客観的に記録した本です。著者アレン・アイルランドは、国の発展を語るには「正しいかどうか」ではなく、ただ冷静に、データからアプローチすべきだと主張し、この本を残しました。どんな記録なのか、「正しい」が乱立している今を生きる私たちに、新しい示唆するものはないのか。自分なりの注釈とともに、頑張って訳しました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

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  ・様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年3月2日)<THE NEW KOREA>です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。 ・新刊は、<自民党と韓国>です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。 ・刊として、<Z世代の闇>も発売中です。いまの韓国の20代、30代は、どのような世界観の中を生きているのか。前の世代から、なにが受け継がれたのか。そんな考察の本です。 ・しい説明は、固定エントリーをお読みください。・当にありがとうございます。