韓国、国民の約9割に商品券配付、113万人の債務を「帳消し」など経済政策発表

李在明政権の、経済対策が始まりました。まず、全国民の約9割に、約25万ウォンの消費クーポン(商品券のようなもので、所得によって受け取る金額がかわります)を配ること、そして、債務の帳消しです。 9日にバッドバンクについて、簡単に言えば「大規模の債務の蕩減(全額または一部の帳消し)が始まる」とお伝えしましたが、それとはまた別です。似たような政策をさらに大規模で進めるつもりなのでしょう。その第一歩(?)とでも言いましょうか。今回は、7年以上返済できないでいる5000万ウォン以下の長期債権は、国が全部買い取って消却するというのです。さすがに条件はあるみたいで、ファイナンシャルニュース(19日)によると、対象になるのは約113万人になると思われる、とのことです。4000億ウォンだけ政府が出して、あとは各金融機関がなんとかする、とも。

さて、9日の記事では、「新型コロナ事態による債務を積極的に「蕩減(※全額または一部の帳消し)」すると公約した李在明大統領が、新型コロナ関連ローンの蕩減・調整方案を整えている」、「最近まで残っている50兆ウォンの自営業者・小商工人を対象にしたコロナローンの満期が、9月に到来する」、「これまで、利子だけを出すように何度も融資満期を延長したが、2022年10月に3年間さらに延長した分のローンの満期が到来するわけだ」としながら、この50兆ウォンを金融機関といっしょに帳消ししていくための「バッドバンク」を作る、となっていました。今回の措置は、これとはまた別になりますが、対象の一部は重複する、とも。パッと読んでみた感じ、「こういうの、前にもやってあまり効果がなかった気がする」と思いましたが・・はてさて。以下、<<~>>で引用してみます。




<<・・李在明政府が発足2週間で30兆5000億ウォン規模の追加経済予算案を編成した。民生回復支援金は全国民に15万ウォン普遍支援するが、脆弱層などには支援額を増やす方式だ。全国民90%を対象とした1人当たり25万ウォンの消費クーポン支給が盛り込まれた。7年以上償還できなかった5000万ウォン以下の長期延滞債務は消却し、「新出発基金」の最大90%元金減免対象には低所得層が新たに含まれるなど、民生回復と金融リスク緩和措置が含まれた。景気民生安定目的の政策支出は計20兆2000億ウォンだ。税収不足の見通しを勘案した歳入経済予算10兆3000億ウォンも反映された。

政府は今回の追加経済予算を通じて今年の経済成長率を0.1%ポイント引き上げることができると期待している。政府は19日、李在明大統領による国務会議でこのような内容を盛り込んだ「新政府追加経済予算」を発表した。今回の経済予算案の中心は、は景気促進と民生安定だ。政府は上位10%を除いた国民に1人当たり最大25万ウォンの「民生回復消費クーポン」を支給する。 1次支給では全国民が15万ウォンを受け、所得によっては30万ウォン、基礎生活受給者は40万ウォンを受ける。二次支給では健康保険料基準上位10%を除く国民に10万ウォンが追加支給される。




 

農漁村・人口消滅地域の居住者には1人当たり2万ウォンが追加支援される。支給手段は地域愛商品券、プリペイドカード、クレジット・チェックカードの中から選択可能であり、使用期限は限定される予定である。地域愛商品券の割引率は既存の最大10%から15%に上がり、国費保全予算は6000億ウォンに増額される。今回の措置は、1次追加経済予算当時、共に民主党が最低1兆ウォンの反映を要求したが、実際の反映額は4000億ウォンにとどまった点を補完したものだ。政府は地方に行くほど割引率を高め、人口消滅地域には追加割引インセンティブを適用して地域消費活性化を誘導する。長期延滞債務蕩減は113万人が対象だ。

政府は7年以上返済できなかった5000万ウォン以下の長期延滞債権を金融圏で一括購入して消却する措置を追慕に含めた。約113万人が恩恵を受けると推定され、政府が4000億ウォンを、金融圏が残りの費用を分担する方式だ。「新出発基金」の元金減免対象も低所得層まで拡大する。従来は脆弱層に限られていた最大90%減免が、今回は低所得少額借主まで含まれる。支援期間も既存の2024年11月終了で延長され、新型コロナ以後困難を経験した小商工人・自営業者10万人が追加で支援を受けることができる(ファイナンシャルニュース)・・>>

 




ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。本当にありがとうございます。<THE NEW KOREA(ザ・ニューコリア)>という1926年の本で、当時の朝鮮半島の経済・社会発展を米国の行政学者が客観的に記録した本です。著者アレン・アイルランドは、国の発展を語るには「正しいかどうか」ではなく、ただ冷静に、データからアプローチすべきだと主張し、この本を残しました。どんな記録なのか、「正しい」が乱立している今を生きる私たちに、新しい示唆するものはないのか。自分なりの注釈とともに、頑張って訳しました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

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