韓国野党「NATO首脳会議への不参加は、明らかに中国、北朝鮮に配慮してのものだ」

一つ前のNATOドタキャン、野党「国民の力」が久しぶりに攻勢に出ています。実はこの「国民の力」党、李在明大統領が当選した後に、責任などを気にしてか、党内では「結構頑張った」という雰囲気があり、なにか、たとえば立て直ししか、新しいリーダーとか、そんな動きがまったくありませんでした。一部のメディアや政治関係者たちからは、「まるで、勝利した政党のようだ」とまで指摘されたりしました。そんな中、更新ネタを見つけたときのブロガーみたいに、久しぶりに攻勢に出る、「出られる」件があったので、積極的になっているのかもしれません。今回の野党側の主張は「中朝側だと思われるかもしれない」です。

「駐韓米国大使がまだ任命されていない」など、いろいろ話が出ていて、そういえばそうだったな、という話も出ています。ニューシースなど、複数のメディアが報じています。前のトランプ政権でも大使の任命が遅くなってしばらく「代理」でしたが、いまも代理だけです。この前のシェシェ発言もそうですし、ホワイトハウスが李大統領就任についてお祝いのメッセージも出さず、「中国の影響力に懸念している」としたことなどなどもあって、保守側を中心に「私が中朝側ではないということを、もっとハッキリする必要がある」という主張が出ていました。あと、ブログに書いたことがないので、ちょっと本件と合わせて書く形になりましたが・・YTN(5日)の報道によると、4日に国会で開かれた李大統領の就任式には、米国大使(代理)と在韓米軍司令官の姿がありませんでした。いままでは、毎回参加していた、とも。政府側は「場所がせまくて」というふうに話していますが、同じ場所で今まで参加していた、とのことでして。単に、呼ばなかっただけでしょう。在韓米軍司令官は、5月、「衛星写真で見ると、韓国は中国と日本の間の空母のように見える」と話したことがあります。以下、<<~>>で引用してみます。




<<・・国民の力は22日、李在明(イ・ジェミョン)大統領が北大西洋条約機構(NATO)首脳会議の不参加を決定したことを、中国とロシアの顔色を気にしすぎる外交だと批判した。ナ・ギョンウォン国民の力議員はこの日、自分のSNSに「李大統領のNATO首脳会議の不参加決定は安易な現実認識が呼んだ外交的失策」とし「自由・民主主義・法治を共有する国々との戦略的連帯を自ら放棄したことで同盟の信頼、国の外交・安保の立ち位置を弱めた」書いた。ナ議員は「今回のNATO不参加決定の前に、トランプ大統領が会議に出席するかどうかはきちんと確認したのだろうか」とし「韓米首脳会談の機会があったなら、にもかかわらず参加しなかったのなら、深刻な外交ミス」ともした。

一方、「NATOという舞台は、たった一回の会議ではなく、私たちが「自由陣営の責任ある国家」として役割を構造化し、国防費議論戦略を設ける機会だった」とし、「G7(主要7カ国)で韓米首脳会談が出来なかって、NATO会議にまで参加しなかったとしたら、国際社会は私たちを戦略パートナーとせず、信頼を保留することだろう」とも。ナ議員は「外交は選択の問題ではない。生存の問題」とし「今必要なのは沈黙と回避ではなく、私たちの立場を戦略的に説明し、交渉の主導権を確保する能動的外交」と付け加えた。




アン・チョルス国民の力議員もこの日SNSを通じて「李大統領のNATO首脳会議の不参加は外交・安保にとってとても残念な決定」と明らかにした。キム・ジェソップ国民の力議員もSNSに「李大統領は、候補だった時代から戦略的曖昧さを強調しながら、外交の無知または無責任な態度で一貫していたが、結局、中国とロシアの顔色を気にするだけの結論を下した。もう『曖昧さ』すらもなくなったわけだ」と書いた(ニューシース)・・>>

 

<<・・(※6月5日の記事です)イ・ジェミョン大統領とドナルド・トランプ米大統領間の電話通話が就任2日目の5日午前までも行われず、外交的に、いつもの異なるという気流が感知されています。いままでは大統領当選者が大統領選挙の直後、米国大統領と迅速に通話してきた慣例に照らしてみると、異例の遅れという評価が出てきます。先に米国ホワイトハウスは、李大統領の当選のお祝いメッセージに(※詳しくは、この時点ではホワイトハウスはお祝いのメッセージを出していません)、「中国の介入と影響力行事について懸念し、反対する」と異例的に言及し、外交的緊張感が高まっている状況です。就任式でも韓米関係にいつもと異なることがありました。4日、国会で開かれた就任式に、駐韓アメリカ大使と在韓米軍司令官が参加しなかったのです。空間問題などで外交使節団を全面的に招待しなかったという説明がありますが、同じ場所で開かれた文元大統領の就任式には、駐韓米軍司令官が出席した前例があります(YTN)・・>>

 




ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。本当にありがとうございます。<THE NEW KOREA(ザ・ニューコリア)>という1926年の本で、当時の朝鮮半島の経済・社会発展を米国の行政学者が客観的に記録した本です。著者アレン・アイルランドは、国の発展を語るには「正しいかどうか」ではなく、ただ冷静に、データからアプローチすべきだと主張し、この本を残しました。どんな記録なのか、「正しい」が乱立している今を生きる私たちに、新しい示唆するものはないのか。自分なりの注釈とともに、頑張って訳しました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

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