韓国メディア「米国車が日本で売れないのは市場の選択だ。トランプはただ知らないふりをしている」

トランプ大統領が、「日本と取り引きできる疑わしい」としながら、日本に30~35%の相互関税を警告しました。いつものタコパターンか、それとも、事実上、関税猶予期限内の合意を諦めたのか。どちらにせよ、もう外交でも交渉でもなく、自分の思い通りにいかないから「なぜ命令を聞かないのか」と怒る、そんなニュアンスです。たとえ政治家としてのトランプに支持する部分があるとしても、「何様だ」としか思えません。そして、これが「日米関係」そのものにどんな影響を及ぼすのか、心配です。

ソース記事によると、ワシントンの関係者は、「トランプ側が(日本側が)受け入れられない要求ばかりして、日本の関税交渉団は侮辱をも感じている状況だ」と話しています。いつも(冗談抜きで本当に「いつも」)とは異なり、韓国側のメディアもこのことで日本寄りな論調の記事を載せており、韓国経済(7月2日の記事)は「米国車が日本で売れるはずがない。トランプはただ知らないフリをしているだけだ」とも書いています(それでも、日本でも努力でシェアを維持しているメーカーはありますが)。以下、<<~>>で引用してみます。

 




<<・・ドナルド・トランプ米大統領が、相互関税を猶予するつもりはないという意をもう一度公開的に明らかにした。また、日本に対して4月に発表したよりも高い関税率を適用できると圧迫した。トランプ大統領は1日・・・・記者たちと飛行機の中で会って、このように話した。彼は特に「日本を相手にしてきたが、合意ができるかどうか、わからない。疑わしい」と強調した。「日本はとても有能だが、とても利己的」というのがトランプ大統領の総評だ。彼は「私は日本を愛しているし、新しい首相(石破首相)も本当に好きだ」としながらも、「彼らは30~40年間、私たちをだましてきたので、交渉するのは本当に難しい」と話した。

トランプ政府は来る8日に予定されている相互関税猶予期間が満了する前に、各国との交渉を終える成果を出すために最大限の圧迫を重ねている(※一部の海外メディアは「インドとの交渉に集中すると思われる」と報じています)。特に日本をターゲットにしての言及が、相次いでいる。(※トランプ側としては)相対的に無難な交渉相手だと思っていた日本が、自動車関税の廃止を要求し、「耐えている」という認識によるものだと解釈される。しかし、来る20日に参議院選挙を控えた日本は、容易に米市場などを開放すると約束することはできない立場だ・・

 




・・これと関連してワシントンのある関係者は「米国が、受け入れることができない要求を持って出て、強要しているため、日本側の交渉団が侮辱まで感じていると聞いた」と伝えた。トランプ大統領は、日本が米国に自動車をたくさん売るだけだから、日本も米国の車を買わなければならないという主張を曲げていない。大型で、燃料をたくさん使う米国の車が、日本内で市場の選択を受けられない状況については、知らないふりをしているわけだ。日本製鉄が米国政府に黄金株を提供する条件を含めて140億ドルをかけてUSスチールを買収する大規模投資を断行したにもかかわらず、トランプ大統領はこれを自己公にだけ回しただけで関税交渉は「別個」という態度を維持している。

韓国も交渉が進行中だが、政権交代過程により日本に比べて相対的に進捗が遅い。新政権の交渉チームは先週初めてワシントンDCに行ってきただけで、来る8日まで韓国が具体的な交渉成果を生み出すことは現実的に難しい。しかし、韓国と日本の交渉点は似ているだけに、日本が経験する困難は韓国にも大きな関心事だ。

これに先立ち、トランプ政権は韓国と日本を含む57の経済主体(56カ国+欧州連合)に、差別化された相互関税を4月9日に発効し、その13時間後に90日間の猶予(中国を除く)する決定を下した。中国に対する相互関税猶予措置は、8月12日までだ(韓国経済)・・>>

 




会員記事で恐縮ですが、西日本新聞に記事が載りました。ありがとうございます。

ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。本当にありがとうございます。<THE NEW KOREA(ザ・ニューコリア)>という1926年の本で、当時の朝鮮半島の経済・社会発展を米国の行政学者が客観的に記録した本です。著者アレン・アイルランドは、国の発展を語るには「正しいかどうか」ではなく、ただ冷静に、データからアプローチすべきだと主張し、この本を残しました。どんな記録なのか、「正しい」が乱立している今を生きる私たちに、新しい示唆するものはないのか。自分なりの注釈とともに、頑張って訳しました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

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  ・様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年3月2日)<THE NEW KOREA>です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。 ・新刊は、<自民党と韓国>です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。 ・刊として、<Z世代の闇>も発売中です。いまの韓国の20代、30代は、どのような世界観の中を生きているのか。前の世代から、なにが受け継がれたのか。そんな考察の本です。 ・しい説明は、固定エントリーをお読みください。・当にありがとうございます。