経済の「商品輸出依存度」、G20で韓国が1位(37.6%)・・日本は17%

トランプさんが、カナダに35%の関税をかけると書簡を送りましたっぴ。はてさて、このショーのエンディングは、どうなるのでしょうか。で、それはともかく・・大韓商工会議所というところが独自に出したデータですが、G20各国経済の「商品輸出依存度」を出してみたところ、韓国が37.6%(2023年基準)で1位だったとのことで、紹介したいと思います。2位はドイツ(33.3%)で、3位がメキシコ(33.2%)です。1位と2位の差が結構ありますね。メキシコも、一時はFTA~FTA~としすぎで大きな反作用を受けた国ですが、それでもまだ3位だったとは、ちょっと意外です。メキシコのことは一部の料理しか知識がありませんが、輸出(FTA)以外でも頑張った、ということでしょうか。33.2%でも結構高いですが。

で、日本は17%、中国は17.9%でした。ここで大韓商工会議所が指摘しているのが、本源所得収支(記事によると「海外から受け取る賃金、海外投資所得、利子配当などの生産要素を提供・受け取る所得取引」)です。経常収支で黒字が出るとしても、その内容を本源所得収支メインに変えていかなければ、という趣旨です。トランプ関税のこともあるでしょうけど、ずいぶん前から似たような話があった気もします。1995年、いわば「IMF期間」の前は、韓国も商品輸出依存度が21%程度だった、とのことでして。ちなみに、ソース記事毎日経済(9日)などによると、G20で本源所得収支がもっとも大きいのは、日本です。いわば日本をベンチマークしよう、ということかもしれません。以下、<<~>>で引用してみます。




 

<<・・韓国経済の商品輸出依存度が主要20カ国(G20)の中で最も高いことが分かった。トランプ発関税措置など保護貿易主義の強化基調に私たちの経済が脆弱だという意味になる。輸出構造を商品中心から、サービスと海外投資に多角化する案が必要だという声が出ている。大韓商工会議所が9日発表した「G20商品輸出依存度推移と示唆点」という報告書によると、2023年韓国の国内総生産(GDP)対比商品輸出比重は37.6%で、G20の中で最も高かった。これはG20平均値である16.5%を2倍以上も上回る回る数値だ。

輸出依存度2位のドイツ(33.3%)と3位のメキシコ(33.2%)よりも4%ポイント(p)以上高い。中国は17.9%、日本は17.0%と調査された。商品輸出依存度の増加幅も急である。世界貿易機関(WTO)体制発足後30年間、韓国の商品輸出依存度は1995年の21.1%から2023年の37.6%まで、16.5%増加した。メキシコ(20.5%p)の次に大きな増加幅だ・・・・報告書は、安定した外貨収入源として「本源所得収支」拡大の重要性も強調した。本源所得収支とは、海外からの受取賃金、海外投資所得、及び利子配当等などの生産要素を提供、及び受け取る所得取引をいう。

 




韓国の本源所得収支は、2000年代以降、海外投資が本格化し、純対外資産が蓄積され、2010年代から安定した黒字基調に転換された。ただし、GDP比での本源所得収支の割合は4%で、経済規模に比べて脆弱で、日本(9.8%)、ドイツ(9.7%)などと比較しても不十分な水準だ。

報告書を作成したイジュグァン対外経済政策研究院研究委員は、「GDP比、製造業の比重が高い韓国は、ずっと商品輸出に依存した成長をしてきた」とし「英国と日本のサービス・本願所得収支強化努力を参考にする必要がある」と指摘した。主要先進国は早くからサービス収支と本願所得収支を育ててきた。WTO発足後30年間、英国のサービス収支黒字規模は16倍増加し、2023年基準でG20のうち2番目に高いサービス収支黒字を出している。日本政府は2006年貿易黒字に依存する「輸出大国」から、投資収益確保を目指す「投資大国」への転換を宣言した。海外の高収益資産への投資を大々的に拡大し、日本の本源所得収支黒字規模は2023年基準で2591億ドルで、G20の中で最も高い(毎日経済)・・>>

 




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