相互関税関連交渉で、やっと日米が合意しました。トランプ大統領はSNSに「日本と15%で合意した」と発表しました。NHKニュースなどによると、日本政府側も認めている、とのことです。先、NHKニュースでリアルタイムで聞いた内容ですが、もっとも問題とされていた車も、今まで発表されていた25%から、12.5%となり、既存の2.5%分と合わせて15%になる、とのことです。率直に「日本内での米国車のシェア」はそこまで劇的には変化しないと思いますが、日本側が米や農産物の開放をどこまで許可したのか、具体的な内容が気になるところです。ちなみに、ほぼ同時期に合意が発表されたフィリピンとインドネシアは、19%です。
韓国メディアもこのニュースは大きく報じており、普通に日本メディアの情報を引用する形のものが多いですが、中には「私たちも、少なくとも日本よりは低い税率での合意が必要だ」という内容もあります。ソース記事は東亜日報、デジタルタイムズです。この件、関税がどうとかよりトランプさんの「やり方(及び言い方)」が気になって、本ブログでもずっと取り上げてきました。最大の投資国である日本が例外にならなかった時点で、最初から「最善」の合意などできそうになかった、このトランプ関税。結局はこんな形になってしまいました。
日本政府の対応についての評価は、もっと詳しい内容が発表されてからになるでしょうけど・・大きく揺れてしまった、米国という国に対する信頼は、たとえこれから両国の、いや世界中で政権が変わっても、そう簡単には回復しないことでしょう。「タコ」と呼ばれる所以にもなった中国との交渉が、これからどうなるのか。注目したいと思いますっぴ。一応、日経平均は「もうこれでいいよ」的に、ちゃんと受け止めているようですが。以下、本ブログらしく、韓国メディアの記事、<<~>>で引用してみます。
<<・・米国と日本が、相互関税率を15%にすることで貿易交渉を妥結した。韓国も、少なくともこの水準やそれ以下の相互関税率を貫徹しなければならない負担を持つことになった。ドナルド・トランプ米大統領は22日(現地時間)日本と貿易交渉を完了したとし「米国の日本に対する相互関税は15%」と明らかにした。これは米国が日本に通知した25%から10%ポイント下がった水準だ。トランプ大統領はこの日、自身のソーシャルメディアの「トゥルースソーシャル」を通じて、「私たちはただいま日本と大規模な合意を完了した。おそらくこれまでの合意の中で、最大の規模だろう」と話した。それとともに日本が米国に5500億ドルを投資する予定だと伝えた。これにより、数十万の雇用が創出されると説明した。
トランプ大統領は「おそらく最も重要なのは、日本が自動車やトラック、米や一部の農産物などで自国市場を開放することにしたことだ」と話した。トランプ大統領の貿易交渉妥結のニュースは、日本の関税担当赤沢亮正経済再生相をホワイトハウスで面談した直後に出た。韓国は現在、魏聖洛 国家安保室長がワシントンDCを訪問して安保と通常などを結ぶ一括妥結を模索している・・・・日本が15%の相互関税率に合意したため、韓国は少なくともこの水準やそれ以下の関税率を貫徹しなければならない状況だ(デジタルタイムズ)・・>>
<<・・(※トランプ大統領は日本の投資収益の90%を受け取ると話したが)トランプ大統領が言及した収益がどういう意味なのかはわからない状況だ。彼は「おそらく最も重要なのは、日本が自動車やトラック、米などの特定の農産物などを含む貿易に対する市場を開放するという点だ」と述べた。また「日本は米国に15%の相互関税を支払う」と述べた。これに先立ち7日(現地時間)トランプ大統領は日本に対する相互関税を従来より1%ポイント上げた25%に上げたが、今回10%ポイントを下げたのだ。
トランプ大統領は「今は米国にとって非常に興味深い時期」とし「特に日本と常に良い関係を維持するという点でさらにそうだ」と交渉結果に満足感を表わした。日本政府のある高官は、NHKに「トランプ大統領の発表内容は事実そのままで、日本としても歓迎できる内容」としながら「赤沢経済再生担当相の粘り強い交渉の結果」とした。先に赤沢経済再生相は8回目のワシントンを訪問し、この日スコット・ベセント米財務長官と30分ほど会談したとNHKは伝えた(東亜日報)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。本当にありがとうございます。<THE NEW KOREA(ザ・ニューコリア)>という1926年の本で、当時の朝鮮半島の経済・社会発展を米国の行政学者が客観的に記録した本です。著者アレン・アイルランドは、国の発展を語るには「正しいかどうか」ではなく、ただ冷静に、データからアプローチすべきだと主張し、この本を残しました。どんな記録なのか、「正しい」が乱立している今を生きる私たちに、新しい示唆するものはないのか。自分なりの注釈とともに、頑張って訳しました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年3月2日)<THE NEW KOREA>です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。 ・準新刊は、<自民党と韓国>です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。 ・既刊として、<Z世代の闇>も発売中です。いまの韓国の20代、30代は、どのような世界観の中を生きているのか。前の世代から、なにが受け継がれたのか。そんな考察の本です。 ・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。