李在明大統領が、8月15日の式辞で、日本に対しては「直視」と「努力」を要求しました。また、石破茂総理は、13年ぶりに「反省」について言及しました。まず石破茂総理ですが、毎日新聞(ヤフー版)の報道によると、国戦没者追悼式で「進む道を二度と間違えない」「反省と教訓を改めて深く胸に刻まむ」などと話しました。2013年、当時の安倍晋三総理の式辞以降、「反省」という言葉は使われませんでした。岸田文雄総理も、教訓という単語は使ったものの、反省とは言わなかった、とのことです。記事は、国内に対する政策の意味も含めたものだとしつつ、関係者たちは「式辞の中で、石破首相が力を入れた部分だ」と解説している、とも。
李在明大統領は、そうですね、「いつも」に比べるとそこまで強力なトーンではなく、どちらかというと、独立運動に対する話と、「統合」に関する話(今の左右対立の状況でよくもこんな話ができるものですね)、北朝鮮へのメッセージに重みを置いた感じでした。全文が聯合ニュースに載っています。もうすぐ訪日して首脳会談をする予定もあるからでしょう。ただ、あくまで相対的なものであり、いつもの「直視すべき」というフレーズはちゃんと入っていました。そして、なにより重要なのが、日本政府に「努力」を促した部分でしょう。これは、『私たちがなにかをやるべきではない。日本側がなにかをやるべきだ』という意味になります。すなわち、「ゴールは日本側にある」という話を、努力という単語1つで表しているだけにすぎません。今回の首脳会談、石破総理がなにか余計なことを言いそうで、心配です。
で、本題はここまでですが・・これだけだとちょっと短すぎるし、明日も休みをいただくことになりますので(いつも土曜日には休んでいますが、特に明日はレナの11歳誕生日です)、ちょっとだけ李大統領の「直視」と「努力」について(笑)紹介します。李大統領は、複数の裁判を経験した・・というかまだ「している」状況で、大統領になったから全部中断されているだけです。そんな李大統領ですが、彼の弁護人のうち、なんと13人が、政府の重要なポジションに就任したことがわかりました。国民日報(15日)などが報じていて、一部のメディアは「論功行賞」としています。さすがにこれ、与党内部でも「いいのか、これ」という声が結構出ている、とも。ここまで「ウリ」を直視して「論功行賞」を努力するとは、さすがです。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・李在明大統領が、自身の裁判弁護人だった李粲珍 弁護士を新任金融監督院長に任命し、大統領室と与党、政府要職に布陣した「李在明弁護人」が13人に増えた。これを受けて、与党内部からも、李大統領の司法リスク解消に寄与した「功臣」たちに対する「論功行賞」が過ぎるという指摘が出ている。14日に就任した李院長は、李大統領の対北送金疑惑事件、公職選挙法違反事件などで、李大統領の弁護を引き受けた。司法研修院18期で李大統領との同期でもある。李院長の人事が発表されて以後、金監院長任務を遂行するには金融専門性がないのではないかという指摘が持続的に出ている。
弁護士時代、資本市場・会計関連企業の法律諮問と訴訟を進めたことはあるが、「コスピ5000時代」など、李大統領の公約を実現するためには、資本市場にもっと詳しい経験を持つ専門家家が金監院長を務めるべきだ、ということだ。特に、共に民主党は李大統領の党代表時代、同じ論理で尹錫悦政権を批判したことがある。前任者だった尹錫悦側の検事出身だった李卜鉉 前金監院長が就任したとき、共に民主党は「検察側近に要職を配るための人事にすぎない」と非難していた。ところが、政権が変わった今では、李大統領が同様の方法で側近の法曹人を要職に座らせているわけだ(国民日報)・・>>
他にも、李大統領を弁護した人たちは、大統領秘書室など様々な要職に任命されています。中には国家情報院(旧・安企部)の要職に任命された人もいます。前の政権では検事出身の人が金融部門のリーダーだったというのも妙な話ですが。で、先も書きましたが、明日は1日、休みをいただきます。まだ観光客だった頃、レナと出会った日をレナの誕生日に決めましたが・・もう11年です。早いものですねぇ。そういえば「30代」とプロフィール書いていた頃もありますが・・いえなんでもありません。次の功臣、いや更新は、17日(日曜日)の11時頃になります。
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。本当にありがとうございます。<THE NEW KOREA(ザ・ニューコリア)>という1926年の本で、当時の朝鮮半島の経済・社会発展を米国の行政学者が客観的に記録した本です。著者アレン・アイルランドは、国の発展を語るには「正しいかどうか」ではなく、ただ冷静に、データからアプローチすべきだと主張し、この本を残しました。どんな記録なのか、「正しい」が乱立している今を生きる私たちに、新しい示唆するものはないのか。自分なりの注釈とともに、頑張って訳しました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年3月2日)<THE NEW KOREA>です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。 ・準新刊は、<自民党と韓国>です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。 ・既刊として、<Z世代の闇>も発売中です。いまの韓国の20代、30代は、どのような世界観の中を生きているのか。前の世代から、なにが受け継がれたのか。そんな考察の本です。 ・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。