さて、李在明大統領が23日~24日に訪日します。なんか美味しいものでも食べてシェシェして出国するならともかく、いつものこと、なにか余計なことを言わないのか気になります。どちらかというと、石破茂総理のほうが「言う」のではないかと心配ですが。19日に行われた読売新聞とのインタビューが記事になっていたので読んでみましたが、いまのところ大して話題になりそうな話は出ていません。ただ、日本側にもっと配慮を願うような言い方ではあったものの、2015年の日韓合意は覆さないと話したのは、意外でした。これからこの言葉がどう変わっていくのかはわかりませんが。
本ブログで何度か取り上げた「経済共同体」なんとやら関連の話が出るのではないかと基にしていましたが、いまのところ、そんなニュースはありません。日韓首脳会談関連でも、このタイミングだと「~が議題になる」という話がそこそこ聞こえてくる頃ですが、どちらかというとかなり控えめ、といったところです。日本経済新聞の記事などでワーキングホリデービザ取得を2回(1回で1年までなので、2年まで)にするという話が出ていて、韓国でもSBSなど複数のメディアが結構報じられています。でも、先も書きましたが、事前にキョウドウタイキョウドウタイと騒がれていたことを考えると、インパクトに欠ける感じです。
基本的に日本のワーキングホリデービザ取得は1回(1年)だけ可能でしたが、韓国メディアの報道によると、最近ドイツ、イギリスなど8カ国に2年まで許容するようになった、とのことです。日本でワーキングホリデーを取得している人は約2万人で、そのうち7000人が韓国人です。韓国のワーキングホリデーを取得している日本人は1300人ですが、アジア経済などの報道(6月26日)によると、「実際に韓国での就業に繋がる事例は多くない」のが現状で、「日本で働く韓国人就業者」は75000人なのに、「韓国で働く日本人就業者」は9000人だけです。
この数値、14日にも年金関連主張のところで紹介したデータですが、韓国で働く日本人就業者は5年前から増えておらず、韓国の全般的な外国人就業者は増えているので、日本人就業者の割合も2014年1.3%から今は1%と、むしろ減っています。記事は「ワーキングホリデーなど、韓国での就業に興味を示した日本の青年たちが、そのまま韓国で働く(雇用に繋がる)ことは多くない」としています。韓国政府も「合意できたら、韓国も日本の青年たちに2回まで許容する」ということですが・・相変わらず、韓国側の「得」が大きいとしか思えません。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・日本政府がワーキングホリデーで入国した韓国の若者に対してワーキングホリデービザの再取得を、早ければ今秋から許可する予定だと、日本経済新聞が20日、日本政府関係者を引用して報道しました。日経は「李在明大統領と石破茂日本首相が、来る23日首脳会談で合意する見通し」とし「両国の言語と文化を理解する若者を増やして人的交流と経済協力に繋げていく」と伝えました。ワーキングホリデーは、両国間の協定に基づいて、相手国の若者が自国に長期滞在しながら就職もできるようにする制度です。日本は1980年オーストラリアを相手に初めてワーキングホリデーを導入し、現在30カ国・地域に拡大した状態ですが、これを適用された外国人若者に、ビザは原則として1回、1年間だけ与え、再取得は許可しませんでした。
しかし、今年に入って、イギリス、カナダ、ドイツなど8カ国に対して再取得を許可するようになりました。日本の外務省によると、昨年日本政府がワーキングホリデービザを発行した外国人は2万人余りで、このうち韓国人は7千人余りで30%を超えています。両国首脳間の合意が成立すると、韓国政府も日本の若者にウォーホルビザの再取得の恩恵を与えると日経は伝えました(SBS)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。本当にありがとうございます。<THE NEW KOREA(ザ・ニューコリア)>という1926年の本で、当時の朝鮮半島の経済・社会発展を米国の行政学者が客観的に記録した本です。著者アレン・アイルランドは、国の発展を語るには「正しいかどうか」ではなく、ただ冷静に、データからアプローチすべきだと主張し、この本を残しました。どんな記録なのか、「正しい」が乱立している今を生きる私たちに、新しい示唆するものはないのか。自分なりの注釈とともに、頑張って訳しました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年3月2日)<THE NEW KOREA>です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。 ・準新刊は、<自民党と韓国>です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。 ・既刊として、<Z世代の闇>も発売中です。いまの韓国の20代、30代は、どのような世界観の中を生きているのか。前の世代から、なにが受け継がれたのか。そんな考察の本です。 ・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。