韓国産業ロボット、駆動部品80%が海外製、その97.8%が日本製

なんか、そろそろ別方向の(空気入れ替えの?)記事がほしいな・・と思っていたところ、鬼滅の刃無限城編の世界興行収入が6億ドルを超えたとのことで、韓国メディアもなにか記事を出しているのではないか・・と探してみました。でも、なんと、一つもヒットしなくてちょっと驚きました。私の検索の仕方に問題があったかもしれませんが、ここまでなにもないなんて、と。SHOGUNやゴジラマイナス1などはそこそこ記事が出ていたし、鬼滅の刃は韓国でも人気が高く、国内成績が期待以上だという記事が結構出ていたので、なにか報道があるのではないか、と思っていましたが。やはり、こういうのは韓国メディアとしての「義務かなにか」、でしょうか。ちょっと笑ってしまいました。で、これはこれで面白かった(?)ですが、本題はアジア経済(6日)の、産業用ロボット関連記事です。少子化対策としても結構取り上げられる、産業用ロボット。

ヒューマノイドロボットなどの関連記事をよく目にしますが、要はコストパフォーマンスでしょう。「人間そっくりの行動」ができるだけでは、その人間の労働者1人に勝てませんから。多くの発明品がそうですが、そのコスパの壁は高く、「すでに効率が証明済み」の既存の産業用ロボット、たとえばロボットアーム(マニピュレーター)などに勝てるかどうか、あと数段の技術革命が必要ではないだろうか、そんなところです。メイドロボの実用化まで世界規模で頑張ってほしいところです・・が、言いたいことは、しばらくは産業用ロボットが「ロボット」のメインであろうこと、そして、韓国のロボットは、海外依存度、特に日本・中国部品の割合が高すぎるということです。




記事は「投資はせず、高く作るしかない」のが韓国ロボットの現状だとしながら、その理由の一つとして各種部品を日本・中国から買ってくるしかない側面を指摘しています。最近、各種部品、特にセンサー、制御系などの部品で中国製のシェアが高くなっていますが、それらの海外製割合(国産化できないでいる)比率は、30%から60%位。しかし、記事が「もっとも核心」とする駆動系の場合は、いまだ80%が輸入で、その98%が日本製だそうです。記事内の画像部分のデータですが、2023年基準で、駆動部品80.3%が輸入で、日本(97.8%)、スイス(1.7%)、ドイツ(0.3%)の順。

センサー部品は51.5%が輸入で、中国(48.4%)、日本(43.1%)、ドイツ(8.0%)。制御部品は39.7%が輸入で、中国(95.8%)、ドイツ(2.8%)、日本(1.4%)。構造部品は32.6%が輸入で、日本(68.6%)、アメリカ(31.4%)、などです。他の国から輸入しておいて「日本関連輸入の割合が減った」と自慢げに書く記事も多いので、記事そのものはかなり客観的な気もします。また、専門家の見解として、記事には「部品を作るためには結局「素材」「装備(設備)」が必要だ」という話も載っています。部品、素材、装備。これ、随分前から目にした表現ですが。以下、<<~>>で引用してみます。

 




<<・・国内産業現場のあちこちでロボットの活用が急速に増えているが、すでに、ロボットを動かす核心部品の多くは依然として外国産に依存していることが分かった。未来産業として挙げられるロボットの部品を、日本と中国で調達し、韓国産業の競争力が下がってしまうという懸念が出ている。6日、イジェグァン「共に民主党」議員側が産業通商資源部から受け取った資料によると、2023年基準で(※隔年で調査するとのことです)国内製造業用ロボットに入る駆動部品の海外製品割合が80.3%に達することが把握された。これは2年前の調査である2021年(77.7%)よりも高まった数値だ。このうち、ほとんどの駆動部品輸入製品が日本産(97.8%)だった。駆動部品はモーター、減速機、ドライブなどロボット関節を動かす装置で、ロボット部品で最も重要な役割を果たす。

その他の部品は、最近、日本産中心から中国産中心にシフトしつつある。カメラモジュール、トルクセンサー、エンコーダーなどロボットの目と耳の役割をするセンサー部品は、中国、日本などの輸入産の割合が51.5%だった。このうち2021年比日本産(74.3%→43.1%)が減った反面、中国産(23.2%→48.4%)比重が倍以上に上がった。制御品の比重も2021年には日本産(57.3%)が最も高かったが、2023年から中国産(95.8%)が大部分を占めた・・・・ロボットの需要は急激に増加しているが、詳細部品はほとんど海外で調達する状況であるわけだ。

 

その結果、海外部品会社が収益を上げていることはもちろん、国内ロボットメーカーの負担も大きくなっている。サプライチェーン規模が小さいため、大量調達が難しく、部品価格を減らすことができないためだ。したがって、国内メーカーは研究用ロボットを少量生産する初期段階から海外部品会社に向かう。日本ハーモニックドライブ、ナブテスコなど減速機メーカーや、中国イノベンス、スラムテックなどコントローラー・センサーメーカーが代表的だ。

ホジョンウ 「レインボーロボティクス」最高技術責任者(CTO)は、「ロボットの中に入るギアやモーター、センサーなどがすべて国産化されていないので、他の国製品よりも高価にするしかない」とし「国産メーカーが部品を作るには、結局、必要なのが素材・装備だ。しかし、素材・装備を作る会社自体が国内にないし、投資もしない」と話した(アジア経済)・・>>

 




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・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
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