韓国メディア「日米韓協力のために、日本と米国は韓国に相応の配慮を」

コメント欄(サブブログ)に「午後の更新ありません」と書いてありましたが、それ、昨日の消し忘れです(テヘッ)。普通に午後更新、参ります。で、タイトルですが、高市早苗総裁の首班指名選挙はまだですが、記事の該当文章が「総理」になっているのでそのままにしました。前後の文章からして、「総理になった後のこと」の意味です。で、どういうことかといいますと。ソース記事は中央日報の社説(11日)ですが、基本的に「日米韓協力はとてもとても重要ですから、高市総理は石破総理のように李大統領の手を掴みましょう。そして、米国は関税交渉に圧力をかけないでください」という内容です。これ、いままで何度も同じ文章を書きましたが、韓国『が』なにかをやるべきという話は出てきません。唯一、「米国との関税交渉でお互い譲ろう」という内容はあります。「じゃ、そもそもどうやって合意した?」という話でしかありませんが。

特に高市さんについては、「国内政治の有利さを求めて政策を決める「政治家」ではなく、もっと国家としての戦略的利益を考える「総理」としての道を歩んでほしい」と、これまたいつものことですが、「教える」論調の文章を書いています。名分として掲げているのが「中露朝の協力が強化されているので、日米韓協力は重要だ」ですが、本当にそう思っているなら最近の李在明大統領の「非核化ではなく『中断』」、「段階的にやるのがいい」発言、在韓米軍の役割拡大について明らかに反対している政府・民間のスタンス、そんなところからなんとかすべきではないでしょうか。




また、トランプ大統領のAPECでの訪韓日程(日帰り、または1泊)より、訪日日程(2泊3日)のほうが長いことで、「関税交渉の圧力」としながら、「そんなことはやめてほしい」としていますが、そもそも重要度という側面で、当然のことではないでしょうか。もし韓国で一泊するとしてもAPEC本会議には参加しないことになるので、米中首脳会談がないなら、そもそも訪韓しなかった可能性もありますし。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・北朝鮮労働党創建80周年記念行事が、9~10日に開かれた。今回の行事には李昌国務院首相とドミトリー・メドベージェフ国家安保会の副議長など、中国・ロシアの国家序列2位が出席した。今年5月にロシア、9月には中国に続き、今年の北朝鮮・中国・ロシアの密着の歩みが最高潮に達した模様である。現状、中露朝が最高水準の連帯を誇示しているとしても、過言ではないだろう。これとは異なり、日米韓の3国の協力体制は、2023年のキャンプ・デービッド首脳会議以来(※米国バイデン政権のときに開かれた、日米韓首脳会議。どちらかというと北朝鮮だけでなくインド太平洋まで含めての安保関連合連帯に関するもので、現政権からすると気まずいことだとも言えます)、わずか2年ぶりに、協力体制が揺れているのだ。




ドナルド・トランプ米大統領の、関税政策を前面に出した「同盟叩き」の影響もあって、三国間の協力体制は、米国の朝野からも懸念の声が出てくるほど、弱くなっている。米韓関税合意の後続としての交渉では、3500億ドルの対米投資をめぐり、両国が強く対立しており、妥結できないでいる。このままなら、今月末に慶州で開かれるアジア太平洋協力体(APEC)首脳会議の際に開催される、李在明政権での2度目の米韓首脳会談が、同盟の未来に対する青写真を描くどころか、ただ不便な出会いになるだけではないのかという懸念まで出ている。トランプ大統領の訪韓日程が、当日の日帰りまたは1泊2日で、訪日日程(2泊3日)より短い可能性があるとされているが、このような雰囲気とも無関係ではないだろう、という観測だ。

APECをきっかけに、日米韓の首脳が席を共にするという話も、聞こえていない(※日米韓首脳会談もそうですが、米韓首脳会談もメディアによっては「決まっていない」としています)。昨今の中・ロ・朝の密着の動きと、日米韓の共助弱化は、安保と経済面で、日韓両国の国益に役立たないことだ。このような判断に基づき、李在明大統領は、日本に手を差し伸べ、石破首相もそれに答えた。高市総裁が首相になれば、国内政治の有利に応じて動く「政治家・高市」の道ではなく、国家の戦略的利益を忘れない「首相・高市」の道を歩いてほしい・・

 

・・米韓は、相互譲歩の精神を活かし、トランプ大統領の訪韓前に関税後続の交渉の進展のきっかけを作るのが望ましい。特に、訪韓日程と首脳会談の開催を、関税交渉圧迫カードとして使うような形は、今後の米韓同盟の未来のために、役に立たない。今、米国が希望してきた造船・半導体・原発など韓国企業の協力が必要な事業において、後続の交渉が遅延し、進んでいない。トランプ大統領は最近、米海軍創建250周年記念式演説で「数千億ドルの投資と人材が造船所を復活させ、これまでにない数の艦艇が建造中だ」としたが、造船所復活と艦艇建造は、同盟の韓国と日本ではないどこの誰が進行しているというのか。日米韓三国は、今回のAPEC首脳会議期間、米韓、日韓首脳会談を通じて、緩くなってしまった3国協力体制を強化する機会としなければならない(中央日報)・・>>

明日は1日、休みをいただくことになりました。最近、休む日が多くて申し訳ありません。次の更新は、14日(火曜日)の11時頃になります。

 




ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
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   ・様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・しい説明は、固定エントリーをお読みください。・当にありがとうございます。