韓国メディア「Kコンテンツが流行っているのに、なぜ観光客数は日本の半分未満なのか」

17日~18日、多くのメディアが、急に観光客数に関する記事を載せました。国会議員がわざわざ2024年外国人観光客数に関するデータを分析、発表したそうで、案の定、日本と比べる内容ばかりです。たとえば毎日経済(18日)は、「Kコンテンツで外国人観光客が増えたのに、日本との差は相変わらず」というわかりやすい題の記事を載せています。アジア太平洋地域で見ると、日本が1位、韓国は12位です。外国人観光客数でみると、日本が3687万人、韓国が1637万人。収入で見ると、日本が547億ドル、韓国が164億ドルです。韓国も、新型コロナからの外国人観光客数が回復しつつありますので(日本などに比べると遅かったですが)、まずは10位圏内進入から考えるべきじゃないかな、そんな気もします。

8月のものではありますが、旅行専門メディア「ツアーコリア」(※8月27日の記事です)のように、日本との比較にこだわらない観光収支関連の記事を載せているところもありますが・・ただ、「個人旅行の増加、ショッピング以外の旅行目的の増加などで、観光収入が減少した」となっています。これは、他の国も同じではないでしょうか。率直に、ショッピングしに海外に行くというのがよく分かりませんが。というか、日本ではオーバーツーリズム問題があって、もう観光客の数が増えたと言われてもあまりうれしくなかったりしますが。




観光客の数が増えることは(そして良き体験ができれば)国のイメージにおいてもとてもいいことなので、なおさらオーバーツーリズム問題が気になります。韓国も1637万人の外国人観光客が訪韓しているし、特に韓国の場合は日本に比べて「一部(ソウル、済州島など)に集中するのが問題」とされています。そう考えると、オーバーツーリズム問題がすでに現れているはずで、実際、ネットではその話題もありますが・・関連する記事は、日本に比べると不思議なほど少ないです。「観光客数への影響を考えて、あえて指摘しないでいる」のではないか、そんな気もしますが、考えすぎでしょうか。以下、<<~>>で引用します。世界各国の簡単なデータも載っているので、一緒に引用してみます。

 

<<・・最近、Kポップや映画などによって韓国を訪れる外国人観光客が増えたが、日本の半分にも及ばないと集計された。観光輸入も日本が3倍以上高いだけに、多様な観光市場を組まなければならないという意見が出ている。最近、国会文化体育観光委員会与党幹事であるイモギョン共に民主党議員が韓国観光公社から受け取ったた資料によると、昨年韓国を訪問した海外観光客は1637万人で調査された。同じ期間、日本(3687万人)の半分にも及ばない水準だ。アジア・太平洋地域を見ると、日本に訪れる観光客が最も多かった。続いてタイ(3555万人)・サウジアラビア(2973万人)・マレーシア(2502万人)・香港(2194万人)・ベトナム(1747万人)・韓国(1637万人)の順だった。




観光収入の格差も大きな差を見せる。日本は547億ドルの収入を上げたが、同じ期間、韓国は164億ドル水準にとどまった。アジア・太平洋地域では12番目だ。昨年、全世界の海外観光客数は14億6498万人(暫定)で、前年比12.2%増えた。世界で観光客が最も多く訪れる国はフランス(1億2000万人)だった。続いてスペイン(9376万人)、米国(7239万人)、トルコ(6058万人)、イタリア(5773万人)の順だ。観光収入部門を見ると、米国が2150億ドルで最も多かった。続いてスペイン1065億ドル、英国845億ドル、フランス771億ドル、イタリア587億ドルの順だった(毎日経済)・・>>

 

<<・・(※ここからは別のデータで、今年上半期のもの、8月の記事の内容になります)「今年上半期のインバウンド及びアウトバウンド観光実績」報告書によると、外国人観光客数は最大記録の883万人を記録したにもかかわらず、観光収支はマイナス52億ドルの赤字を記録した。これは2019年上半期(41.8億ドル赤字)より下がった数値だ。「観光客数は増えたが、一人当たりの支出額の減少で質的上場は不振」(※見出し)。今年上半期、訪韓外国人観光客数は、新型コロナ以前の2019年上半期(843.9万人)を超えて、明確な回復傾向を見せた。特にアメリカとヨーロッパ地域の観光客がそれぞれ46.2%、18.8%増加し、肯定的な信号を見せた。

しかし、1人当たりの支出額は2019年(1,225ドル)比で、17.4%減少した1,012ドルにとどまった。これにより、全体の観光収入も13.6%減の89.4億ドルを記録した。このような「量的回復の中の質的不振」の原因としては、様々な変化が複合的に作用した。高付加価値消費がなされる団体旅行の割合が2019年の15.1%から今年の1~3月期には8.6%に急減した反面、消費規模が比較的小さい個別旅行が82.9%に拡大した旅行行動の変化が明らかだった。また、訪韓観光の主な活動として「ショッピング」を選択した割合が、2019年92.5%から79.4%に大きく下がった(ツアーコリア)・・>>

 




ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
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