韓国政府、大統領室の魏聖洛 安保室長が、なんと首班指名選挙があった21日に訪日、午後には高市政権の閣僚たちと面談したことが分かりました。閣僚任命から数時間も経ってない時点での超スピード面談で、ソウル新聞(23日)、中央日報(23日)など韓国メディアも「異例のこと」としています。文在寅政権から続いた「使節外交」の一環でしょうか、それとも、気になって仕方がなかったのでしょうか。記事によると、非公開訪日でした。共通するのは、「シャトル外交続けましょう」などのメッセージを伝えた、とのことですが・・
記事によると、総理大臣の就任の際には、大統領、政府高官、大使などを通じて公式のお祝いメッセージを出すのが一般的だとのことで・・私が知っているにも「とりあえず祝のメッセージを」というパターンですが、大統領安保室長となるとものすごい「高位」レベルになります。ここまでする必要があったのでしょうか。高市総理と面談出来たという話もありませんし。その分、李在明大統領が両国関係に(普通の意味で)気を使っているならそれだけですが、あとで「先に手を差し伸べたのに」とか言いだす可能性もあります。そういえば、韓国では高市総理の「韓国海苔が好き」という発言が必要以上に話題になっていますが、安保室長向けの発言だったかもしれません(笑)。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・魏聖洛 大統領室国家安保室長が日本に緊急派遣され、高市早苗新任日本首相の側近たちと面談したことが22日確認された。強硬保守派の高市首相の就任で、日韓関係が梗塞する懸念が提起されると、変わらないコミュニケーションを希望する李在明大統領のメッセージを直接伝えに行ったものだと解釈される。ソウル新聞の取材を総合すれば、前日、東京に到着した上室長はこの日、非公開で日韓議員連盟会長の菅義偉元首相、石破茂政権で国家安全保障および核問題担当補佐官を務めた長島昭久 衆議院議員と相次いで面談した。午後には新しく任命された市川恵一 国家安全保障局(NSC)局長など高市首相の側近と会い、日韓関係改善・強化意見を交換したという。
魏室長は面談の場で、李大統領の高市首相就任祝いの挨拶を伝え、併せて今月末に慶州アジア太平洋経済協力体(APEC)首脳会議での首脳会談日程も調整したことが分かった。大統領室は「新しい内閣でも日韓関係の安定的発展の重要性に対する認識を共有し、このような方向から両国政府間だけでなく国会、民間など多様なコミュニケーションと協力を続けていくことに意を共にした」と明らかにした。大統領室最高委級が新しい日本首相選出に合わせて直接日本に行き、両国関係の改善を強調したのは、異例だ。日本政府関係者はこの日、ソウル新聞との通話で、「新しい首相就任に合わせて韓国政府最高位関係者が日本を訪れたのは、これまで見られなかったこと」とし「それだけ(韓国政府が)日間関係を気にしていることだと見ている」と明らかにした。
大統領室がこのように首相就任直後から内閣を集中管理するのは、高市首相の強硬保守路線と無関係ではないと思われる・・・・特に温健派だった石破前首相とは正反対路線であり、先に復元した「シャトル外交」が揺れる可能性があるという懸念が作用し、魏室長が直接動いた。また、別の日本政府関係者は、「新しい内閣に対する大統領室の関心が大きいと見えた」とし「続いて日韓が疎通しようという意見を交わした」と伝えた。一方、高一首相は就任初日から防衛費の引き上げを念頭に置いた「安保3文書」(国家安保戦略・国家防衛戦略・防衛力整備計画)の早期改正を指示するなど「強い日本」構想にエンジンをかけた。米国が同盟国に安保分担を圧迫する中、これを名分として軍事大国化のハードルを飛び越えようとするのではないか、という観測が出ている(ソウル新聞)・・>>
<<・・高市早苗首相の就任を契機に日本を訪問した魏聖洛 国家安保室長が、現地で麻生太郎元首相に会ったことが22日確認された。麻生太郎元首相は、高市首相が選出されるのに決定的な役割を果たした「キングメーカー」と評価される人物だ。魏室長は高市首相が就任した21日に日本に出国し、22日、麻生太郎元首相に会った。外交情報筋は「訪日前から麻生太郎元首相との面談を推進していた」と話した。麻生太郎元首相は自民党内唯一の派閥である「麻生派」が、新任総裁選挙で高市候補に票を入れるように導いた。それだけ麻生太郎元首相は高市首相に強い影響力を行使できる人物だ。
魏室長は麻生太郎元首相に会った席で、李在明大統領の日韓協力意志などを伝え、高市内閣に協力を要請してくれるよう、お願いしたという。日韓協力委員会委員長を務めている麻生太郎元首相は、来月11日に済州で開かれる日韓協力委員会と合同総会にも参加する。麻生太郎元首相の訪韓は2年半ぶりだ。大統領室の高官が、日本首相就任に合わせて日本を訪問するのは異例のことだ。主に日本首相就任時には、外交部、駐日韓国大使がお祝いの意思を伝えるのが一般的だ。大統領室関係者は、魏室長の訪日について「それだけ李在明政府が、内閣が変わっても日韓関係が引き続き発展しなければならないという強い意志を持っている」と説明した(中央日報)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。