韓国大統領室「前政権の外交は、日本に傾いていた」・・「韓日中」表記を再び「韓中日」に

なんか、急に韓国でも高市総理を批判する記事が増えてきました。ブラックイーグルズのことでしょうか、それとも、中国と足並みを揃えるためでしょうか。在韓米軍の役割拡大や原子力潜水艦などがあるため、韓国政府としては、中国側に『高市総理とは別の路線だ』というのを示そうとしている・・そんな可能性もあります。もともと台湾問題をほぼ気にしないでいる韓国なので、各メディアの記事も、「なんで台湾を持ち出して中国を刺激する必要があるのか」という、わけわからないというスタンスがその背景にあります。一部の保守系メディアだけが、これでいいのかと指摘しているだけです。そんな中、韓国政府が、尹錫悦政権になってから「韓日中」と表記していたものを、「韓中日」に戻すと発表しました。

ソウル新聞(16日)は、大統領室関係者の話として、「前政権では、外交が日本側に傾いていた。それが正しい位置に戻るだけだ」と報じています。ちなみに、李在明政権になってから「韓日中」表記にしたと話題になったことがありますが、実はこれは尹錫悦政権で、「併用」していたものです。すなわち、「韓日中」と「韓中日」の両方を使っていました(ソース記事より)。韓国政府は、「この表記が、どの国ともっと親しい仲なのかを表すという考えがあるけど、単にもっとも一般的に使われている表記に戻しただけのことです」としていますが、やはりこれはある種のジェスチャー、すなわち日本より中国の肩を持つという間接的な表現だという分析も出ています。




李大統領がトランプ大統領から原子力潜水艦承認を得るときに話したのは、「中国・北朝鮮の潜水艦にうまく対応できない。在来式兵器の(核兵器無しの)潜水艦を保有する必要がある」という内容でした。その後、大統領室は「中国の潜水艦というのは、中国がある方の海域の潜水艦のことで(それがどこの国の潜水艦なのかは分からないけど)、特定の国を指しているわけではない」とわざわざブリーフィングしました。今回も、ファクトシートで原子力潜水艦関連の話が出てくるから、今回のような措置が必要だったのでしょう。いっそのこと、「韓シェシェ中」と書いたほうがいいかもしれません(笑)。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・李在明政府が、北東アジア3国の公式表記手順を「韓中日」に統一することにした。前任の尹錫悦政府で「韓日中」と「韓中日」表記を混用していたことを「韓中日」に原状復旧し、中国を日本より先に表記するということだ。政府が中国との関係改善に乗り出した中で出てきた措置なので、「対中融和ジェスチャー」の一環という解釈も出ている。16日、連合ニュースなどによると、大統領室関係者は「北東アジア3国表記を韓中日に統一して使用することにした」とし「最も多くの人が、最も多く使用する表記で統一して不要な議論が起きないようにするためのことである」と明らかにした。続いて「昨年、政府の表記混用で「どの国にもっと近いか」などの消耗的論争が続いたという指摘によるものだ」と説明した。




北東アジア3国の表記は、前任政府より前までは「韓中日」が一般的だった。北東アジア三国首脳会議体の場合には開催順番(日本-中国-韓国)により「韓日中首脳会議」と書くことはあったが、それ以外は韓中日順で言及したというのが外交関係者らの説明だ。しかし、尹錫悦前大統領だった2023年9月、ASEAN(東南アジア国家連合)首脳会議への参加を契機に、政府は北東アジア3国を「韓日中」の順番で表記し始めた。これに対して当時、尹錫悦政権の大統領室関係者は「尹政権に入り、価値と自由の連帯を基に、米、日とより緊密な協力がなされており、「北米(※朝米)」より「米北(※米朝)」、「韓中日」より「韓日中」と呼んでいたのだ」と説明した。

一部では、今回の「韓中日」表記復元方針は、李在明大統領の実用外交基調のもとに出てきた「対中融和・対日強硬」措置だと解釈される・・・・李大統領も最近、対中関係の復元を強調している(※復元というほど、前政権で中国関連の問題があったのでしょうか?)。1日、慶州で習近平中国国家主席と首脳会談をした後、「中韓関係を全面的に回復し、戦略的協力同伴者として実用と共生の道に再び共に進むことになった」と評価した。14日、原子力潜水艦の導入など中国が強く反応する可能性の高い事案も盛り込まれた米韓関税・安保交渉ジョイント・ファクトシート(共同説明資料)を発表したときにも、「中国と着実な対話で両国関係発展のための道を揺らすことなく続くだろう」と強調していた。別の大統領室関係者は、「外交の核心の一つはバランスなのに、前任政権は理念外交をしていて、日本中心に過度に偏った側面がある」とし「これを元に戻すのが正しい方向だ」と強調した(ソウル新聞)・・>>

 




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