韓国メディア「中国は、『韓国は結局、原子力潜水艦を保有できない』と見ている」

(さらに続くノリで)そしてもう一つ、中国側が韓国の原子力潜水艦保有について、思ったより反応が薄いという側面に関する記事がありました。記事はいくつか原因を分析していますが、その中でも、「もっとも大きな理由」が、「中国は、結局、韓国が原子力潜水艦を保有できないだろうと見ている」(どうせ米韓の間で、実際の保有までは合意できない)となっています。これ、個人的にもそして本ブログ的にも「かなり現実味のある意見ではないのか」な気がします。そもそも、議論を始めてから実際の導入まで10年以上はかかるし、「そもそも、米国と韓国の間で具体的に合意できた部分は多くない」のが現状で、中国が強く反応すると、むしろ米韓が話を進めやすくなる可能性がある、とのことでして。

ハンギョレ新聞(21日)はこれを「匿名を要求した外交専門家」の話として報じています。他にもいろいろ理由はあるけど、これがもっとも大きな理由だと、記事は指摘しています。該当部分は後で引用するとして、記事が挙げている他の理由は、まずその1として、「日中関係がよくないときは、中国は韓国との関係に気をつけてきた」です。「いままで中国のパターンを見ると、日中関係が改善される局面では韓国に強硬な態度をとり、そうでないときは韓国を自国側に引き寄せようとする姿を見せてきた」、「今、中国は日本との葛藤に外交力を集中する局面だと判断し、中韓関係を友好的に管理する戦術を選択したものと見られる」、と。どうでしょうね。単に韓国の大統領がどんな路線を強調しているのかで対応が変わってきた感じもします。




「引き寄せようとしている」というのも案件によっては確かにそうですが、どちらかというと、わざわざ反応しなくても、韓国が勝手に日米から離れるスタンスを取るのが原因ではないでしょうか。韓国が(いわゆる)日米韓共助の「弱い環」なのは間違いありませんし。今回、中国が韓国の原子力潜水艦について大した反応を示していないのも、高市総理の台湾発言などにおいて迂回的に「同調しないでいる」ことに対する、ある種のご褒美かもしれません。記事が挙げている理由その2は、「韓国政府は中国側に、『対中国用のものではない』と何度もアピールしている」です。

記事は、「韓国政府は原子力潜水艦が中国に対するものではなく、北朝鮮の核に対応するためのものだというメッセージを一貫して中国に伝えている」としています。政府関係者の話として、「中韓首脳会談をはじめとする様々な外交チャンネルで、われわれは一貫して原子力潜水艦が必要な理由は北朝鮮に対応するためだと、中国に対するものでは決してないという立場を持続的に説明している」、とも。そういう説得(?)がある程度効いている可能性もなくはないですが・・効いているというより、中国としては楽しんでいるのかもしれません。本当に中国が「実際に保有できる可能性も高くない」と考えているなら、中国としては、「対中国のためではない」と頑張っている韓国の姿は「楽しむ」にあたいする状況でしょうから。これで「また貸し一つな」とすることもできるでしょうし(実際に保有までは行かないと思っていながら、貸しはちゃんと作っておく)。




その3は、「THAAD事態(中国の韓国コンテンツ関連措置など)に対する中国の反省」というのがありますが、これもよくわかりません。中国ではTHAAD関連措置に韓国の反発が大きかったため、結果的に中国の国益にならなかったという意見があるため、韓国を刺激しないようにしている・・という話ですが、なんというか、ツッコミを入れるにもポイントがパッとしないというか、ちょっとよくわかりません。それでは、以下、「保有できると思ってない」の部分だけ、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・中国が韓国の原子力潜水艦導入に対して比較的慎重な態度を維持する最大の理由は、変化の可能性があるからだ、と分析される。原子力潜水艦は、議論を始めてから、実際に導入するのに10年以上かかる長期の課題なので、米国の政治状況によって状況が変わる可能性がある。匿名を要求した中国のある外交専門家は、「現在、米韓の間で原子力潜水艦について具体的に合意したことは多くないように見える。複数の争点が絡み合った原子力潜水艦保有を推進する過程で、米韓の間に異見が生じる可能性がある」と話した。中国がこの問題に過度に強硬な対応をする場合、米韓がむしろさらに強く密着する可能性があるという計算も敷かれているのだ(ハンギョレ新聞)・・>> 明日は1日休みをいただくことになりました。次の更新は23日(日曜日)の11時頃になります。

 




ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
エントリーにコメントをされる方、またはコメントを読まれる方は、こちらのコメントページをご利用ください

   ・様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・しい説明は、固定エントリーをお読みください。・当にありがとうございます。