韓国メディア、また「日本がフォトレジストの対中輸出を制限中」と報道・・「非公式なもの」「中国半導体に大きな影響」など

2日にもお伝えしましたが、複数の韓国メディアが「日本がフォトレジスト対中輸出を制限している」と報じています。2日に引用した記事は、「元ソース記事(アジアタイムズ、ビジョンタイムズなど)」と韓国メディアの記事の内容が一致せず、何かの形での誤報ではないだろうかと言う内容でした。ですが、今回は朝鮮BIZ(5日)が、台湾メディア、業界の話などをソースに、また同じ内容の記事を載せました。どれだけ信憑性のある話なのかはまだ分かりませんが、本件、追ってみたくなったので、また取り上げてみます。ちなみに朝鮮BIZというのは、朝鮮日報系列の経済メディアで(元は朝鮮日報の経済セクション)、事実上、朝鮮日報を本体にしていると言っていいでしょう。

記事の主な内容は、日本が「非公式」でフォトレジストの対中輸出を制限している、国産化した韓国企業にチャンスだ、というものです。なにかあれば「国際サプライチェーン再編」を語る人たちが、いざこんなときには何も考えていないのでしょうか。その韓国の業界関係者はちょっと自信なさそうなことを話していますが。3日、ABEMAニュース、ロイターの報道によると、木原稔官房長官は記者からの「一部韓国メディアなどが、日本がフォトレジストの中国向け出荷を事実上中断したと報道している」とする質問に、「日本の貿易管理に、報道にあるような変更はないと聞いている」と答えました。これが「非公式ですからね」という意味なのか、「事実と異なりますね」という意味なのか・・はまだ分かりません。本当なら、少し時間が経てば具体的な話も聞こえてくるでしょうが・・いったん、現時点での最新記事を<<~>>で引用してみます。




<<・・(※3日)記者が「半導体の回路形成などに使われるフォトレジストの出荷についてお聞きします。韓国メディアによると日本が中国向けのフォトレジストの出荷を事実上中断し、中国の半導体メーカーの生産に支障が生じる可能性が出てきた、と報じている。事実関係と政府の見解をお伺いします」と質問。木原官房長官は「報道については承知している。貿易管理の個々の対応についてはその逐一に関するコメントは差し控える。そのうえで、我が国の貿易管理の状況について申し上げれば、報道にあるようなフォトレジストに関する変更は行っていない、と聞いています。さらなる詳細は経済産業省にお尋ねいただきたい」と答えた(ABEMAニュース)・・>>

<<・・(※4日)中国と日本の外交対立が激しくなっていく中、日本が非公式に半導体製造に必要な核心素材輸出を制限したと伝えられた。中国が自国民に日本訪問の自制を勧告するなどの措置を行うと、これに応じて中国半導体産業に影響を与えるためという意図だと思われる。日本のこのような動きに、韓国の半導体素材業界は代替供給の可能性に注目している、という。日本は半導体素材であるフォトレジスト市場シェアの70%以上を占めている。フォトレジストは光に反応して化学的性質が変化する「感光性物質」だ。光を一箇所に集めてくれる性質を持っており、半導体工程の初期段階である「フォト工程」の核心素材だ。ウエハに塗布された後、ウエハに向けて撮影される光を目標とする点に集中させて超微細回路パターンを描くことができるようにする・・




・・5日、業界によると、日本がフォトレジスト輸出を制限したことが知られ、中国半導体企業がサプライチェーンの多様化案を検討中だという。台湾の空想時報は「日本が中国に対するフォトレジストの供給を中断したというニュースが業界に伝えられている」とし、「フォトレジストのような原材料を確保できなければ、SMICやHua-Hong半導体のような中国の大型半導体先端プロセス生産ラインは生産量を減らしたり、1カ月以内に完全に稼働を中断しなければならないかもしれない」と話した。イ・ゴンジェIBK証券研究員は「日本政府が前に韓国に行った措置とは異なり、『非公式』に中国半導体産業を圧迫する理由は、最近、深化している中国と日本政府間の対立を刺激せずにも実質的な制裁を加えるためであると見られる」とし「日本の非公式的な輸出制限が長期化する場合、中国が計画している半導体自立化計画に大きな影響を与えるだろう」と述べた。

東進セミケムとソルブレインなど国内半導体素材企業は、状況を注視しているという。両企業は2019年にフッ化水素やフォトレジストなどの国産化を成し遂げた企業だ。半導体素材業界関係者は、「日本の措置が現実化し、韓国企業の供給可能性を中国でも検討中だと聞いている」とし「これといった代替案がないためだが、どれだけ恵沢が受けられるのかは見守らなければならないだろう」と話した(朝鮮BIZ)・・>>




ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
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