世界中で物価高が問題になっている中、イギリスの「タイムアウト」というメディアが、物価に関する調査を行いました。データを比べるのではなく、各都市に実際に住んでいる人たちに「体感している生活物価」についての調査です。生活物価なので、住宅価格などは含まれていません。その結果、韓国ソウルが世界1位にかがやきました。日本の京都が5位です。いわゆる「観光客価格」などで物価が動いている側面もある、という話を聞きますが・・そういうのも関係しているのでしょうか(ちょっとした個人的な疑問で、ソース記事にこんな内容はありません)。ご存知、住宅価格が高いことでも有名なソウルですが、体感している生活物価での世界1位になったことで、JTBC(23日)、電子新聞(23日)など多くのメディアが報じています。電子新聞は題で「住宅価格抜きでもこの順位なのか」としています。
本ブログでは取り上げていませんが、10日、複数のメディアが、大学卒業予定者の60%が、求職活動をしていない(「していない」、「ほとんどしていない」、「形式的にだけやっている」の合計)というデータを報じました。ソウル経済(10日)などです。「ただ休んだ」などと集計される、失業率など各種統計には含まれない経済活動に参加していない人が増えつつあるとか、増加する就業者のほとんどは60代以上だとか、就業関連でこのような話は結構前から出ています。「体感する生活物価」は、こういう構造を反映しているのかもしれません。以下、こちらのデータも合わせて、<<~>>で引用してみます。ちなみにイギリスのタイムアウトは、グーグルAI情報だと「都市生活(イベント、グルメ、カルチャー、旅行など)に関する情報を提供するグローバルメディア・ブランド」だそうです。
<<・・地元の「体感物価」が最も高く現れた都市はどこでしょうか。ニューヨーク、ロンドン、北欧の都市ではなく、ソウルです。英国メディア「タイムアウト」は、世界100都市以上、1万8000人余りの住民を対象に体感物価を調査した結果、このような結果になったと明らかにしました・・・・「日常で消費に余裕があるのか」についての質問に「余裕がある」と答えた割合が最も低いところがソウルでした。特に「外食するのに価格の負担がない」と答えた割合は30%に過ぎず、「酒代が安い」と答えた割合は21%にとどまりました。メディアは「遅い時間まで営業する食堂や文化空間が多いほど、体感物価が高く現れたようだ」と分析しました。
その他、2位はトルコ・イスタンブール、3位はノルウェー・オスロ、4位はスウェーデンストックホルム、5位は日本の京都などでした。物価が高いことで有名なイギリスのロンドンは13位にとどまりました(※住民たちは『慣れている』のでしょうか?)。体感物価が低く現れた都市はコロンビアのメデインとボゴタがそれぞれ1・2位を記録し、3位中国北京、4位アメリカ・ニューオーリンズ、5位イタリア・ナポリなどでした(JTBC)・・>>
<<・・就職寒波が激しくなり、青年求職者と実際の雇用との間の差が危険水位を超えている。景気低迷と労働市場の硬直性のせいで、企業が採用の扉を閉じることとなり、求職自体を事実上放棄する「消極的求職者」が急増する傾向を見せている。労働規制緩和と新産業分野の職務教育拡大によるミスマッチを解消できなければ、青年雇用の崖は来年からいっそう高くなる見通しだ。9日、韓国経済人協会が全国4年制大学在学生および卒業者2492人を対象に実施した「2025年大学生就職認識度調査」の結果によると、4年生、または卒業予定者10人のうち6人の60.5%が、求職出来ると期待していない「消極的求職者」となっていた。これは、形式的に求職活動をしたり(32.2%)、求職活動をほとんどしない(21.5%)、またはただ休んでいる(6.8%)を合わせた数値だ。
就職市場の体感度は、氷河期水準だ。大学生37.1%は今年、大卒新規採用市場が「昨年より難しい」と答えた。これは昨年の調査(36.5%)より0・6%ポイント上がった数値だ。一方、「昨年よりも良い」という回答は5.1%にとどまった。実際の合格率統計もこのような認識を裏付ける。積極的に求職活動をした大学生は、今年平均13.4回入社支援をしたが、書類選考合格は平均2.6回にとどまった。書類合格率は19.4%で、昨年(22.2%)比で2.8%ポイント下落した。10回支援すれば8回は面接機会すら得られず脱落するという意味だ。
学生たちは、就職難解消のための最優先課題として「企業雇用条件改善」を挙げた。回答者29.9%は、規制緩和などを通じて企業が雇用を増やすことができる環境を作ってほしいと注文した。続いて進路指導強化や現場実習支援などミスマッチ解消(18.1%)が必要だという意見が多かった。 AIやビッグデータなど新産業分野の職業訓練機会拡大(14.9%)を要求する声も高かった(ソウル経済)・・>>
今日も更新は午前だけです。連日、申し訳ございません。今年も年末年始が近づいてきました。年末年始の休み期間はあとでちゃんと告知いたしますが、ちょっと更新が不安定になるかもしれませんので、ご理解の程をお願いいたします。とりあえず週末までは普通に更新したいと思っています。次の更新は、明日(25日)の11時頃になります。
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。